妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちの本当の苛立ち、あふれんばかりの悩みとは? 専門家の解説を元に、リアルな事象に切り込んでいく。それが『女たちの事件簿』
少子高齢化は進む一方だ。 厚生労働省の「人口動態統計(2024年確定数)」によると、同年の出生数は68万6,173人。前年の72万7,277人より約4万1,000人も減少した。
2026年現在、2025年分の確定数はまだ公表されていないものの、さらなる減少を予測する声が圧倒的だ。危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏はこう話す。
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「推計では66万人台になるとされています。歯止めがかからない少子化に、社会全体が頭を抱えている状態です。一方で長引く物価高騰や上がらない賃金を思えば、『子どもを産みたい』と思えない心理も理解できます。自分の生活で手いっぱいなのに、子どもを育てる余裕など想像できない。それが若い世代の本音ではないでしょうか」
そんな逆風の中でも、子どもを産み、育てようと懸命に頑張っている人々がいる。
「どうにか社会全体で支えたいですよね。とはいえ、子どもを持つ人が減るということは、『子を育てる苦労を知る人』が減るということでもあります。その結果、想像力が及ばなくなったり、各所で分断が起こる可能性があるのもまた事実です」
今回お話を聞いたのは、現在妊娠中の女性だ。マタニティマークをつけて乗車した電車で、信じられない体験をしたという。
都内在住の山本美穂さん(仮名・26歳)は、現在妊娠6ヶ月。 初めての妊娠で戸惑いを感じつつも、仕事をしながら日々を過ごしている。
「去年結婚して、すぐに授かりました。とにかくつわりがひどく、吐いてばかりで体重は激減。今は落ち着きましたが、6ヶ月といってもお腹はまだ目立たず、妊婦らしい見た目ではないと思います」
今、最もつらいのは通勤電車だ。
「少しでも空いている時間を狙って、始業よりかなり前の電車に乗るようにしています。夫も同世代で、2人で働いてなんとか暮らしている状況なので、仕事をやめるわけにはいきません」
時折、マタニティマークに気がついて席を譲ってくれる人がいると、涙が出るほど嬉しいという。しかし、現実は温かい話ばかりではない。先日出会ったのは、「別の配慮」が必要な人物だった。
「ありがたいことに、その日は座って帰宅できていたんです。すると、いきなり杖で足をツンツンとされました。びっくりして顔を上げると、そこには40代くらいの女性が立っていました」
女性は自身のカバンについた「ヘルプマーク」を指差し、美穂さんに席を譲れと迫ってきたという。美穂さんも体調が悪く、本当は譲りたくなかったが、「若いくせに座んなよ」と凄まれ、恐怖のあまり席を立ってしまった。
平塚氏は、こうした構造的な問題を指摘する。
「優先席以外では、誰を優先すべきか明確な基準がありません。妊婦もヘルプマーク保持者も、どちらも配慮が必要な立場です。しかし、本来守られるべき者同士が攻撃し合う構図になってしまうのは、社会全体の『ゆとり』と『配慮』が不足している証拠でしょう」
美穂さんは最後に、絞り出すようにこう話してくれた。
「周りの乗客は見て見ぬふりでした。仕方なく譲ったのに、その女性からは信じられない言葉を浴びせられて……。とても傷つきましたし、何より本当に怖かったです。せっかく譲ったのに、あんな言い方をされるなんて……」
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※本記事で使用している写真はイメージです。 【取材協力】危機管理コンサルタント|平塚俊樹氏 【聞き手・文・編集】もりかえで PHOTO:Getty Images 【出典】厚生労働省|令和6年人口動態統計(確定数)の概況
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