
日弁連のHP
2026年02月04日 10時17分
日本弁護士連合会は1月30日、障害年金の認定調書が組織的に廃棄・作り直しされていた問題について会長声明を発表した。日本年金機構による認定調書の廃棄は「障害年金を受給する権利に関する判断が、年金機構により恣意的に歪められていた」として、厚生労働省から独立した第三者調査委員会の設置を求めている。
声明によると、2024年5月から2025年12月までに約7500件の認定調書が作り直された。年金機構の内部文書では、不要とした認定調書は「3か月保管した上で廃棄する取扱い」とされており、一部職員の独断ではなく組織的に行われていたと指摘している。
●「厚労省の報告は明らかに不合理」
声明では、厚労省が調査結果で「認定医が変更され、判断結果が悪くなった事案は17件に過ぎず、その判定結果も妥当であった。そのほかは、単純な記載誤りなどの形式不備の訂正に過ぎず、問題はなかった」と報告したことについても言及。
判定結果が出ていた527件のうち229件、約43%で当初の判定結果が変更されていることを挙げ、「『形式不備の訂正に過ぎない』という厚労省の報告は明らかに不合理であり、主たる目的は年金機構が判定結果を変更させることにあったと考えるのが合理的である」と批判している。
さらに声明は、認定調書を秘かに廃棄して別の認定医に書換えをさせていたことは「憲法第31条、行政手続法等に照らし、適正手続違反として認定に瑕疵があると言わざるを得ない」と指摘。公文書管理法に違反するおそれもあるとした。
日弁連は、事実確認・原因究明・再発防止のための第三者調査委員会の設置と、障害年金の公正で公平な制度を構築するための専門家検討会の設置を改めて強く求めている。
