丸紅が、大阪市の化粧品会社「エトヴォス」を買収し、完全子会社化することがわかった。美容意識の高まりで化粧品市場は再拡大しており、丸紅は今後も投資を加速させる方針だ。
エトヴォスは30~40歳代の女性を主な客層としており、「敏感肌に適したスキンケアやメーキャップ商品」に強みがある。直営店や雑貨店など全国約700店舗とオンラインショップで商品を販売している。2007年に設立され、20年に外資系投資ファンドLキャタルトン・アジアの傘下に入った。
丸紅は子会社を通じてLキャタルトンなどから全株式を取得する。買収額は明らかになっていないが、100億円前後とみられる。28日に手続きが完了する見込みで、丸紅の顧客基盤や販路構築のノウハウを活用して客層の拡大などを図る。
富士経済によると、24年の国内化粧品市場は3兆2246億円で、コロナ禍で販売が落ち込んだ20年以降、市場が再拡大している。国内で人口減少が進む中、インバウンド(訪日客)や男性、若年層などに客層が広がっているほか、機能性商品などの人気で単価も上昇しており、引き続き成長が見込まれる。
丸紅は23年にも化粧品会社オサジに出資している。今後、化粧品とサプリメントなどの健康関連事業を成長市場と位置付け、両事業の売上高を30年までに計600億円とする目標を掲げる。
国内消費者向け事業を拡大するため、昨年4月には、投資子会社を設立した。エトヴォスの買収は、第1号案件となる。
化粧品のほか、食品、電力小売りなどの「非資源分野」は、石油・ガス開発などの「資源分野」に比べて市況による影響が小さく、丸紅は両分野のバランスを取りながら安定的な成長を目指す。

