コント日本一を決める賞レース『求人ボックス presents キングオブコント2025(以下・キングオブコント2025)』(TBS系)が、ついに放送される。

今回は、青色1号、うるとらブギーズ、元祖いちごちゃん、しずる、トム・ブラウン、ファイヤーサンダー、ベルナルド、や団、レインボー、ロングコートダディが参加。史上最多エントリーとなる3449組が参加し、激戦を勝ち抜いた猛者たちのネタバトルが繰り広げられる。

◆話題の実力派・レインボーが決勝初進出

過去になく参加者が多い『キングオブコント2025』だが、中でも注目なのがレインボーだ。レインボーは池田直人とジャンボたかおのコンビで2016年に結成。NSC東京校18期生となり、2018年放送の『ぐるナイ おもしろ荘 若手にチャンスを頂戴 今年も誰か売れてSP』(日本テレビ系)で優勝し知名度を上げた。

近年では、池田は美容男子、ジャンボは大喰いキャラが開花し、コンビや個人で運営するYouTubeチャンネルが話題で若年層からも高い知名度を誇っている。

今回、キングオブコントの決勝は初出場だが、優勝の可能性も大いにある。レインボーは、それぞれが「イロモノ」的に扱われることが多いが、ネタに対してとにかく熱いコンビだ。

◆コント愛が生む圧倒的クオリティ

毎日のようにコントを配信するYouTubeチャンネル「レインボーコントチャンネル」は、10月上旬で登録者数は166万人以上を記録している。チャンネルでは、多種多様なコントが見られるのが魅力だ。これまでは、女装した池田とイケてない男役のジャンボによる「男女あるあるネタ」が定番だったが、数年前から2人がさまざまなキャラになりきってコントを披露している。

クセの強いキャラクターたちが次々と登場し、あるあるネタから日常に潜む違和感までを鋭く切り取るなど、2人の引き出しの多さには驚かされる。そんな中で披露されるコントはどれも完成度が高く、2024年には某YouTubeチャンネルでネタがパクられる騒動もあった。その騒動は、2人が作り出すコントのクオリティが高いことを物語るものだった。

また、特にジャンボはコントへの熱が高く、10月1日放送の『あちこちオードリー』(テレビ東京系)では、YouTubeばかり頑張っていると思われている風潮に激怒。コント師として高いプライドを持っていると告白し、お笑いファンの信頼を勝ち取った。

今回、『キングオブコント2025』ではしっかりと賞レース用のネタを用意するだろう。レインボーがスルスルと優勝する可能性は十分にある。

◆レインボー、ついに飛躍のタイミング到来か

とはいえ、たとえ優勝できなくても、今回の『キングオブコント2025』でレインボーは芸人として大きなブレイクを迎えそうだ。現時点でも2人は多くのバラエティ番組に出演しており、ブレイク直前の期待感を放っている。

池田は得意の美容ネタで仕事を取ることもあり、2023年にはコスメブランド「makeumor」を設立。個人チャンネルも人気が高く、さらに美容キャラなのに女好きという意外な本性も認知され、千鳥・ノブから“芸能界で一番遊んでいる男”とイジられるなど笑いを生み出している。

一方のジャンボは、とにかくごはんを食べる「レインボー ジャンボたかおの食うチャンネル」が大バズリ中。特にジャンボの母が関連する動画は、数百万回の再生数を記録し、大人気となっている。この実力が認められ、10月7日放送の『相席食堂』(ABCテレビ)では次世代グルメスターとして出演。秀逸なコメントやギャグも織り交ぜながら、完璧なグルメロケを行い千鳥からも大絶賛を受けた。

ここ最近では『ハマスカ放送部』(テレビ朝日系)で進行を完璧にこなすなど、番組をまとめる力があることも証明している。池田もジャンボも個人で芸人として光る才能を持っているだけに、『キングオブコント2025』という大舞台で知名度が上がれば、一気に大ブレイクする可能性を秘めている。

2018年に『おもしろ荘』で優勝しながらもテレビの世界ではなかなかブレイクまでたどり着けなかったレインボー。今回のキングオブコントをきっかけに、YouTubeでもテレビでも大活躍するコンビになることを期待したい。

<文/ゆるま小林>

【ゆるま 小林】
某テレビ局でバラエティー番組、情報番組などを制作。退社後、フリーランスの編集・ライターに転身し、ネットニュースなどでテレビや芸能人に関するコラムを執筆

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