2025年の夏期ドラマは、いずれも最終回や終盤を迎えている。そんな中『愛の、がっこう。』(フジテレビ系)は初回の平均世帯視聴率が4.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区・以下同)で“木曜劇場史上最低”を記録した。しかしTVerお気に入り登録数やウェブ検索数では健闘しており、毎回話題をさらっている。
この矛盾はなぜ起こるのだろうか? 同作を中心に、視聴率だけでは分からない夏期ドラマのネットで支持された作品の傾向を読み解きたい。
◆上位5作品中「3作品」が入れ替わる
まず、これまで世間的にヒットの指標とされてきた平均世帯視聴率を見ていくと、松本潤主演『19番目のカルテ』(TBS系)が唯一10%台と二桁に乗せ、大森南朋、相葉雅紀、松下奈緒のトリプル主演『大追跡〜警視庁SSBC強行犯係〜』(テレビ朝日系)が8%台。
阿部サダヲ主演『しあわせな結婚』(テレビ朝日系)が6%台、上川隆也主演『能面検事』(テレビ東京系)と斎藤工主演『誘拐の日』(テレビ朝日系)が5%台後半で続き、視聴率トップ5となった。
しかし、ネットでの指標を見ていくと5作中3作が入れ替わる。ネットで支持されやすい3大要素は「若年層、ドラマコアファン、禁断モノ」で、それを抑えているかがカギになる。
TVerお気に入り登録数最高値では、櫻井翔主演『放送局占拠』(日本テレビ系)が144万台、『19番目のカルテ』が95万台、『しあわせな結婚』が88万台、
