愛する人との間に授かった新しい命。その喜びを、一番に分かち合いたいと願うのは、やはり自分の母親ではないでしょうか。しかし、もしその結婚が「略奪婚」だったら…?周囲の反対を押し切り、ようやく掴んだ幸せ。その結晶である我が子を実の母に見せた時、あなたはどんな反応を期待しますか?そして、もしも想像とは違う現実を突きつけられたとしたら…。今回は、そんな複雑な状況に置かれた一人の女性の話をご紹介いたします。
「よかったら抱っこしてあげて」
「夫とは、いわゆる略奪婚でした。もちろん、簡単な道のりではありませんでしたが、彼と一緒になることを選び、そして幸運なことに新しい命も授かりました。出産後、私は生まれたばかりの息子を連れて実家へ向かいました。正直、母がどんな顔をするのか、不安がなかったわけではありません。でも、孫の顔を見れば、きっと喜んでくれるはず…そう信じたかったんです。
実家に着くと、母は一瞬驚いたような顔をしましたが、すぐに『あら、可愛い赤ちゃんね』と笑顔を見せてくれました。その言葉にホッと胸をなでおろし、『見て、リクトっていうの。可愛いでしょ?よかったらお母さんも抱っこしてあげて』と息子を母に差し出しました。すると母は、少し戸惑ったような表情を見せ、やがて『ごめんね。最近体力なくなってきたし、その子に万が一のことがあったらいけないから。…私は遠慮しておくわ』と、どこか申し訳なさそうに、でもはっきりと言いました。その言葉が、私にはとても重くのしかかりました。表向きは体調を気遣う言葉でも、その裏にある『まだあなたの結婚を、そしてこの子を心からは祝福できない』という無言のメッセージを感じずにはいられませんでした。母のショックは想像以上だったのかもしれません。それでも、孫に対してそんな態度をとるなんて…と、私は言葉にできないほどの衝撃と悲しみを感じました。リクトを抱きながら、母のその言葉をただ受け止めるしかありませんでした」 (体験者:30代・女性・パート/回答時期:2025年1月)
▽ 彼女の胸には、母への申し訳なさと、やり場のない悲しみが渦巻いたことでしょう。略奪という形での結婚は、当事者だけでなく、その家族にも大きな影響を与えます。祝福されるべき新しい命の誕生でさえ、複雑な感情を生んでしまうことがあるのですね。時間がかかっても、いつかお母様が心からお孫さんを抱きしめてくれる日が来ることを願わずにはいられません。そして何よりも、彼女自身が母親として、強く前を向いて歩んでいくことが大切なのかもしれません。
※Googirlが独自にアンケートを実施し、集めたGoogirl読者様の体験談をもとに記事化しています。