写真=マイデイリー DB

ベテラン俳優のナム・ミョンリョルが、ソン・ソックの「偽物の演技」という発言を批判した。

14日、ナム・ミョンリョルは自身のSNSを通じて「ははは。笑えるな。その傲慢さ」という内容の文章を投稿した。

これと共に彼は、ある記事を共有して「本気で“本物の演技”でささやいたのに、350席の観客に届かなかったら、その理由を悩まなければならない。演劇をする時にこれについて悩まないのならば、『舞台でだけ芝居をしようとしていた』という言葉は撤回しないといけない」と指摘した。

また「いっそ『やってみたら自分はドラマや映画のほうが合っていた』と言ったほうがよかったのではないか。“ささやく”演技でも、350席くらいは声でカバーする役者は何人もいる。すべての演技は仮想の人物を演じることなのに、“本物の演技とはこうだ”と規定すること自体が理屈に合わない」と強調した。この投稿は現在、削除された状態だ。

これに先立ってソン・ソックは先月末、ソウル江西(カンソ)区LGアートセンターにて行われた演劇「木の上の軍隊」の記者懇談会に出席した。ドラマ「私の解放日誌」「カジノ」、映画「犯罪都市2」などに出演して人気を博している彼は、「木の上の軍隊」を通じて約9年ぶりに演劇の舞台へ復帰した。

会見当時、彼は映画と演劇での演技の違いと差別化を図った部分について尋ねられると「分からない。同じだと思う。最初に稽古する時、『あ、ちょっと違うほうがいいかな』と思ったが、今はそう思わない。ストーリーを伝える手段に過ぎないためだ」とし「『木の上の軍隊』と『犯罪都市2』の違いについて尋ねられたら、“ストーリーが違う”と答えるだろう。“これは映画で、あれは演劇だ”というのが最も重要だとは思わない。同じだ。違いはない」と話した。

また「僕が演劇をしていた30代初めの頃、僕はもともと演劇だけに専念しようとしていた。ドラマや映画には関心が全然なかった。そのような僕が、映画やドラマに出演することになったきっかけがあった」とし「当時、僕が出演した演劇の稽古で『自分に愛を“ささやけ”と言うのなら、マイクを与えてくれるのが当然ではないのか、なぜ偽物の演技をさせるのだろう』と思った。舞台上で大げさに話し、愛を“ささやく”シーンなのに、それも大声で言わなければならない演劇というものが、偽物の演技のように感じてしまった。それが理解できなかった。そのことがあってから、演劇をやめた」と告白した。

ソン・ソックは「映画やドラマに出演するようになってから、こうして再び演劇の舞台に復帰する理由は、自分の演技スタイルが演劇でも通じるかどうか気になったからだ。そのため、もし演劇のために自身の演技スタイルを変えるとしたら、それは僕が演劇をする目的の一つを裏切ることと同じだ」と述べた。

また「僕の演技スタイルは変わらない。演劇には観客がいるが、撮影現場にも監督とスタッフたちがいる。同じだ」とし「2つの違いについてよく尋ねられる。しかし、僕は実際には分からない。その違いが何か、違わなければならないものなのか。今はそんなに気にしない。ストーリーを面白く伝えるのが重要だ」と再び強調した。

ナム・ミョンリョルは、彼のこのような発言を聞いて批判的な反応をあらわにした。またこれをうけて、「木の上の軍隊」の制作会社は「ナム・ミョンリョルさんの言葉に対して、何かを申し上げるのは難しい」としながらも「ソン・ソックの発言は自身の演技スタイルに対する葛藤について述べた言葉であって、(演劇を)批判しようとした言葉ではない」とコメントした。

1985年に演劇「水鳥よ、水鳥よ」でデビューしたナム・ミョンリョルは、「ハムレット」「コペンハーゲン」「オイディプス」「ラストセッション」「二人の教皇」など、数多くの演劇に出演した。また映画「僕の妻のすべて」「探偵なふたり:リターンズ」「非常宣言」、ドラマ「女王の教室」「黒い太陽」「ドクター異邦人」「賢い医師生活」など、映画とドラマでも活発な活動を展開している。

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・ソン・ソック、井上ひさし原案の演劇「木の上の軍隊」に出演決定“2023年上半期を目標に準備中”

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