ゲームジャムイベント「Ludum Dare」を運営するMike Kasprzak氏は4月8日、同イベントの定期開催を、2028年10月に予定している「Ludum Dare 64」を最後に終了すると発表した。

Ludum Dareは、2002年から開催されている老舗ゲームジャムイベントだ。毎年2回開催され、参加者は特定のテーマに基づいてゲームを制作する。2つの部門が用意され、Jam部門では72時間でゲームを制作。チームでも参加でき、開発環境の制限も緩め。一方のCompo部門では48時間が与えられ、各種アセットを含めすべてを個人で制作。そして、革新性やグラフィック、ユーモアなど複数のカテゴリーにて審査・評価される。

『Hungry Knight』

もともと小さなゲームジャムイベントだったLudum Dareは、回を追うごとに発展していき、近年は参加者が数千人規模に。そして、同イベントにて開発された作品が、のちに製品化されヒット作となる例も存在する。たとえば、Team Cherryが手がけたアクションゲーム『Hollow Knight』は、2013年開催の同イベントに出品された『Hungry Knight』を基に開発されたことで有名だ。ちなみに、当時のテーマは「10 seconds」だった。

また、Daniel Mullins Gamesのデッキ構築型ローグライトゲーム『Inscryption』や、Four QuartersのローグライトRPG『Loop Hero』、Dinosaur Polo Clubの鉄道運行管理シム『Mini Metro』、Bippinbitsのローグライク採掘アクションゲーム『Dome Keeper』、Free Livesのアクションゲーム『Broforce』などの人気インディゲームも、Ludum Dareへの出品作を基に発展させ製品化された。

そんな歴史あるLudum Dareであるが、共同創設者のひとりであり現在同イベントの管理・運営を担当しているMike Kasprzak氏は4月8日、同イベントの定期開催を、2028年10月の「Ludum Dare 64」をもって終了すると発表した。理由について明確には説明されなかったが、発表の中では同氏の私生活での困難が綴られている。

Kasprzak氏は、イベント運営を引き継ぐ後継者を探したものの結局見つからず、終わらせることにしたと述べている。一方で、Ludum Dareの精神を受け継ぐ、より優れたゲームジャムイベントが生まれることに期待しているとし、残りの約3年の間に自らの知見をコミュニティと共有するとした。

なお、終了となるのは毎年の定期開催であり、2029年4月には“アンコールイベント”としての開催を計画しているという。基本的にはそれが最後となるが、コロナ禍のようなパンデミックが発生するなど、必要に迫られればふたたび開催することがあるかもしれないとKasprzak氏は述べている。

*「Ludum Dare 59」が現在開催中。テーマは「Signal」。

今回の発表を受けて、Ludum Dareのコミュニティ内では、Kasprzak氏の長年の貢献に感謝を述べる人や、喪失感を伝える人など、さまざまな反応が見られる。今後、Ludum Dareの代わりとなるゲームジャムイベントの創設に向けた動きが出るのかどうか注目される。

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