マイクロソフトがWindows 11向けに先月配信した更新プログラムについて、特定の環境でパフォーマンスの低下等を引き起こす不具合が報告されている。

話題となっているのは、1月13日に配信された累積更新プログラムである「KB5074109」。多くのセキュリティ修正プログラムなどを含むアップデートだが、これを適用したマシンでは、ゲームをプレイする際のパフォーマンスの低下が引き起こされるとの報告が相次いでいる。15~20fpsのフレームレート低下やブラックスクリーンの発生、グラフィックの乱れなどの不具合に複数のユーザーが遭遇している。

しかし、「KB5074109」の配信が始まってからちょうど1か月が経過した本日時点でも、マイクロソフトはそうした不具合を“既知の問題”としては扱っていない。とはいえ国内のゲーマーの間でも本件についての報告は広まっており、最近PCが不調であったことの原因がWindowsの更新プログラムであったと推察するユーザーも散見される。

なお、当初はNVIDIAのGeForceシリーズのグラフィックカードを使用しているユーザーからの報告が目立ったため、当初はGeForceのドライバーが原因ではないかと疑う声も見られた。ただ「GeForce フォーラム」での不具合報告に対してはNVIDIAのスタッフも返信。現在調査中であるとしつつも、現状で同スタッフが把握する限り改善のためには「KB5074109」をアンインストールするしかないとの見解を示している。ユ―ザー間でもGeForceのドライバーとは無関係に、「KB5074109」のアンインストールによって状況が改善されるとの報告が寄せられており、「KB5074109」が不具合の原因として一層疑われているようだ。

とはいえ、更新プログラムのアンインストールはOSの更新状態を巻き戻す対応であり、含まれていたセキュリティ修正が外れるほか、動作面で別の不具合が生じる可能性もある。もしもアンインストールを試みる場合には、リスクも理解した上でバックアップなどをして慎重におこなうのがよいだろう。

なおWindows 11では、以前にもOS更新後の動作の安定性を巡って不具合を疑われる事例が発生していたこともある。また今年2月10日にはマイクロソフトが、Windowsの「メモ帳」アプリにリモートコード実行(RCE)が可能となる脆弱性があることを公表。対策アップデートが配信されていた(Windows Central)。Windows 11に標準搭載されているAIアシスタントの「Copilot in Windows」をはじめ、AI機能などが積極的に導入されている状況も相まって、一部ではOSの基本機能の安定した提供に専念するべきだとする批判も見受けられる。現状では、Windows OSがPCゲーミングのデファクトスタンダードになっているものの、Linux系OSなどのさらなるシェア拡大も注目されるところかもしれない(関連記事)。

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