クラウディッドレパードエンタテインメントは,同社が2026年3月5日にリリースするサスペンス脱獄RPG「Back to the Dawn 〜ブレイク・ザ・アニマル・プリズン〜」(Switch2 / Switch)の体験版を2月5日に公開した(PlayStation 5版も年内リリース予定)。
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Metal Head Gamesが開発する本作は,2023年11月にSteam向けのアーリーアクセス版,2025年7月に製品版がリリースされ,数多くのゲームアワードを受賞するなど,高い評価を得ている作品だ。
無実の罪で投獄されたキツネの記者トーマス,パンサーの潜入捜査官ボブの2人から主人公を選び,過酷な環境の刑務所で日々を送りながら,さまざまな勢力の裏にある秘密を追っていく。
今回の家庭用ゲーム機版リリースにあたっては,字幕のテキストがブラッシュアップされ,キャラクターボイスが実装される。主人公2人の声を演じるのは,仲村宗悟さん(トーマス)と間宮康弘さん(ボブ)だ。
先の読めない展開が待ち受けるストーリーと,自由度が高いゲームシステム,味わいのある美しいドットグラフィックスが特徴となる本作は,キャラクターボイスが加わったことで,一体どのような手触りに仕上がっているのだろうか。
その一端に触れるべく体験版をプレイしたので,レポートをお届けしよう。
前述したように,本作ではトーマスとボブの2人が主人公なのだが,体験版ではトーマスのみ選択可能。プレイできる範囲は,基本的に刑務所生活2日目の就寝までとなっている。
気になるのは,最初のキャラクター選択画面で,トーマスとボブに加えて“逃亡中”と書かれた3人目の主人公らしき存在が匂わされていること。これはSteam版でも同様なのだが,いずれ実装されるのだろうか……?
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続いて,トーマスの経歴を「テレビ記者」「覆面記者」「従軍記者」から選ぶ。テレビ記者であれば,魅力や好感度が最初から少し高いうえに上がりやすいが,容姿を気にするので衛生的でない行動にストレスを感じる……といった具合に,それぞれのメリットとデメリットがある。自分のプレイスタイルに合わせ,好みで決めよう。
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刑務所の1日は,朝の集合から昼食,午後の運動,そして就寝まで,スケジュールが厳格に管理されている。その中で与えられた自由時間に,看守やほかの受刑者の顔色をうかがいながら,自らの計画をこっそりと進めていくのだ。
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無実の罪で刑務所に入ったトーマスの目的は,監獄での生活をやり過ごしながら脱獄のチャンスをつかみ,街にはびこる悪を告発すること。
しかし刑務所の中は,独自の文化や“お約束”が支配する未知の世界。目にするものすべてが怪しく見えるし,何かひとつのことを成し遂げるにも,一筋縄ではいかない。外の世界で培ってきた常識は通用せず,自分の何気ない行動が,あとになってどう響いてくるのか予測がつかないことも多い。
そして,本作には21日間というタイムリミットがあるので,じっくりと様子をうかがっているわけにもいかない。常に追い立てられるような感覚に陥るが,戸惑ってばかりもいられない。混沌とした刑務所の真の姿を知るためには,とにかく恐れずに一歩踏み出すことが必要なのだ。
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前述の通り,刑務所のスケジュールは厳しく管理されているが,具体的な行動まで束縛されているわけではない。その時々のおおよその居場所が指定されるといった感じなので,できることは無数にある。嫌がらせをしてくる囚人との対峙,刑務作業での資金稼ぎ,所内のあちこちで手に入る素材を使ったクラフト,シャワーやトイレの使用,囚人の派閥への加入,さらにはスリまで……。これだけでも,全体の1%にも満たないほどで,挙げていたらキリがない。
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そんな自由度の高い環境で,模範囚として振る舞いながら虎視眈々と脱獄計画を練るか,鍛えた上げた体にモノを言わせて強引に脱走するか,あるいは人脈を築いて状況を変えるか……。目標を達成するまでのルートは,無数に存在する。
そして,目標達成に必要な行動の多くには,「ダイスを振って出た数字が●以上なら成功」といった判定がある。対応するパラメータが高ければ成功確率は上がるが,当然ながらまさかの失敗もあるので,なかなか計画通りにはいかないのだ。
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主人公の体調にも気を配る必要がある。体の状態を表す「健康値」,精神状態を表す「心境値」のほかにも,「満腹度」「体力」「集中力」などが設定されていて,行動によって減少していくほか,互いに作用し合うこともある。
もちろん回復手段はそれぞれ用意されているが,刻々と過ぎていく時間の中,何にどれほどのコストをかけるのかは悩みどころとなるだろう。未来を見据えた選択が求められる。
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このようなゲームシステムなので,特にプレイを始めた直後は,あまりにできることが多すぎて困惑するかもしれない。しかし,異世界とも呼べる環境に放り込まれ,手探りで自分の道を作りあげていく体験は,非常にエキサイティングだ。
プレイ中は「こんなことまでできるの?」という驚きをずっと味わえるはず。難度設定は3段階用意されているので,難しそうだからと尻込みしなくても大丈夫だ。
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そして刑務所には,一癖も二癖もある個性的な面々が揃っている。受刑者たちの罪状はさまざまで,どこか憎めない愛嬌のある奴から,本能的に「関わると危なそうだ」と感じさせる猟奇的な奴まで,実にバラエティ豊かだ。
ロバのサム。フィアンセのために早くここを出たい彼だが,よく話を聞いていると,なんだか違和感が……
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アマガエルのグレイ。猛毒の体を持つため,彼に近づくことはできない。苦労する体質だが,もしかしたら,これこそが有効に作用するシーンもあるのでは?
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トラのジョン。孤高の強者といった雰囲気の彼には,秘められた過去がありそう。話しかけてもそっけないが,こちらを悪くは思っていなさそうだ
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ヤギのウィルバー。オカルト趣味で,いつも不気味なことを言っているが,なんだか妙に核心を捉えているような感じもする。全くの気のせいかもしれないが
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交流を重ねるうちに,少しずつ心を開いてくれる者もいるが,一筋縄ではいかない難物も多く,たった一度のプレイですべての受刑者を知り尽くすのは,とうてい無理だろう。彼らが背負ってきた人生の断片を,会話や事件を通じて少しずつ垣間見ていくのも,本作の大きな醍醐味。動物の種類によってなんとなくそのキャラクターの個性が強調されているのも面白い。
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冒頭でも触れたが,家庭用ゲーム機版の大きな特徴は,各キャラクターにボイスが実装されていることだ。トーマスやボブだけでなく,ほかの囚人や看守など,出てくるキャラクターすべてにボイスがある。
現在配信中のSteam版も,テキストだけでプレイヤーをぐっと引き込む力がある作品だと感じるが,そこにボイスが加わることで,キャラクターそれぞれの人となりや,刑務所内のピリピリとした緊張感,さらには時折混ざるコミカルな味わいまでもが,より鮮明となり,さらには「刑務所での泥臭い暮らし」には臨場感,登場人物たちのドラマには実在感を加えていると感じた。海外の吹き替えドラマを見ているような,リッチな雰囲気も感じられる。
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それゆえに,本作を初めて知った方だけでなく,すでにPC版をプレイしたことがある方にも,おすすめしたい。新たな物語を始めたとしても,きっと以前と同じ体験にはならず,新しい驚きを楽しめるはずだ。
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