2Kは8月8日、『マフィア:オリジン ~裏切りの祖国(Mafia: The Old Country)』をリリースした。本作がさっそく多くのプレイヤーにプレイされているなか、「泳ぎ要素が過去作から無くなった」ことについて、議論が盛んになっている。
『マフィア:オリジン ~裏切りの祖国(以下、マフィア:オリジン)』は、オープンワールドクライムアクションゲーム『Mafia』シリーズの新作。対応プラットフォームはPC(Steam)およびPS5/Xbox Series X|S。1930年代を舞台としていた過去作より遡って、本作では1900年代のイタリア・シチリア島を舞台に「裏社会の起源」が描かれる。

発売前から注目されていた本作は、発売後まもなくSteam同時接続者数を多数集めるなど、多くのプレイヤーにプレイされている(関連記事)。そんな中、ある要素が過去作から無くなったことが、熱心な議論を呼んでいる。議論の発端は海外YouTuber、NikTek氏の以下の投稿と見られる。
上述のポストにでは、『マフィア:オリジン』では過去作と違い、「水泳システム」が無くなっていることが伝えられている。当該ポストの動画を見る限り、プレイヤーキャラが水の中に入っても浅瀬を歩くだけで、泳ぐことはしない様子。さらにある程度まで水上を進むと、当たり判定によってその先の海へは進めないようになっている。また別のユーザー報告によれば、本作にも泳ぎのモーションと物理演算自体は実装されている模様。というのも、本作では主人公が岸から深い海に飛び込むと、「泳いで」岸に戻る仕組みになっている。しかし自由に泳ぎ回ることはできず、「キャラは泳げるが自由には泳げない」といった状況であることが伺える。
Engagement baiters show invisible walls and “no swimming” but conveniently they forgot to show areas where the need to swim was thought of, and very obviously decided against. Many other games teleport you back to the shore and no one is complaining. pic.twitter.com/HRfJiU5ARE
— Silent (@__silent_) August 10, 2025
こうした投稿を受けて、本作での“水泳削除”を残念がるユーザーもちらほら。さらには「これではオープンワールドゲームとは言えない」といった意見も散見された。一方、この投稿に対してとあるユーザーは「このゲームに水泳なんて必要ある?開発の時間をそこに割く必要はないのではと思う」とコメント。「水泳不要論」を唱え、デベロッパーは作品に本当に必要な要素だけにフォーカスを絞って開発すべきで、水泳システムは本作には必要なかった、という見解を述べた。こちらのポストは記事執筆時点で7000RP、15万以上のいいねを集め、同氏の意見に賛同するコメントも集まっている。“水泳削除”を寂しがる者も見られるものの、概ね「無くてもよかった」派が優勢なわけだ。
I feel like im aging out of the gaming sphere because I see this and ask myself “Does this game even need a swimming? Should deve time be devoted to it” and people in the comments are saying “This is unacceptable for a 2025 game”
Idk i just dont think games need every mechanic https://t.co/jUNasKnRz8
— Actually_Tina_Tural_Tourist_Era_FFXIV (@Actually_Tina) August 9, 2025
実のところ、ほかのタイトルにおいても開発のなかで「水泳システムの割愛」といった判断がなされたことがある。2024年に発売された『スター・ウォーズ 無法者たち』では、水泳シーンが当初提案されていたものの、アニメーションを実装する負担などを考慮して「なくてもいい要素」と判断されたことからボツになったという。そうしてゲームにとって必要な要素に絞ってリソースが集中されていたそうだ(関連記事)。まさに前述の“水泳不要派”の意見と同じ考えで開発が行われていたことがうかがえる。
しかし一方で、直近の大型タイトルにて水泳システムが相応のボリュームを持って実装された例もある。『Clair Obscur: Expedition 33』では、フィールド上を泳いで移動することが可能だったほか、コスチュームとして水着も実装。隠し要素の水着もあり、相応のコストをかけて開発が行われていたことがうかがい知れる。
また、国内タイトルでは『モンスターハンター ワイルズ』にて、水棲モンスターの「ラギアクルス」が実装された無料アップデートに合わせ、水中での戦いも実装。過去作『モンスターハンター3』シリーズの再来として話題を呼んだ。また、オープンワールド作品では水泳要素が実装されることも珍しくなく、世界の広がりを見せたり、やゲームプレイに奥行きを出したりする要素として機能している例もあるだろう。
これらの例を見てみると、あくまでも作品として全体を見通した時に「泳ぐ要素」がゲームデザイン上必要が否かで、実装および取捨選択がなされていることがわかる。『マフィア:オリジン』では「プレイヤーが泳げる」という要素より、シシリアン・マフィアの世界観や、ストーリーの重厚さを表現することに開発リソースの重きが置かれたかたちかもしれない。
今回の投稿とその反応を見ると、AAAタイトルの相次ぐ延期や開発コストの増大に対して、「無駄を省く」開発態度が支持されている様子が垣間見えた。とはいえ、過去作にあった要素の割愛を寂しがる反応を見ると、“水泳要素好き”のユーザーも一定数見られるようだ。あなたは、ゲームの水泳要素についてどう受け止めているだろうか。
『マフィア:オリジン ~裏切りの祖国』は、PC(Steam)およびPS5/Xbox Series X|Sにて配信中だ。
