ソニー・インタラクティブエンタテインメントは、PS5/PS4用ソフトウェア「グランツーリスモ7」に、新規収録車種として「ホンダ N-ONE RS ’22」「ニスモ R34 GT-R Z-tune ’05」「日産 キャシュカイ Tekna 190 2wd e-Power ’22」を追加する2025年7月アップデートを、2025年7月24日15時(日本時間)より配信開始した。

 今回配信するアップデートでは、新規収録車種のほか、ワールドサーキットのレースイベント追加、「グランツーリスモ・ソフィー」の対応コース追加、スケープスの特集が追加された。

『グランツーリスモ7』 2025年7月アップデートトレーラー軽自動車初のFFターボ+6速MTのホットモデル「ホンダ N-ONE RS ’22」ホンダ N-ONE RS ’22

 ホンダ初の軽規格乗用車である「N360」をモチーフに、新たなベーシックカーとして誕生した「N-ONE」。2012年に発売された初代モデルは、愛着のわくスタイリングや走りのよさが評価され、ヒットモデルとなった。

 そして2020年、N-ONEが第2世代へと進化。シャシーを一新しながらも、「形を変えないでほしい」という声を受けて初代のボディパネルを継承、代わりにグリルやバンパーの造形をアレンジすることで進化を巧みに表現した。

「ロードセーリング」に由来する「RS」は、そんな2代目のスポーツグレードに与えられた呼称。初代にも設定はあったが、2代目では軽自動車初のFFターボ+6速MTをラインナップし、より走りを楽しめる1台とした。

 ブラックを基調とする専用エクステリアもRSの魅力であるが、ハイライトはやはりその6速MT。スポーツカーS660同様にギアレシオをクロス化し、2速と3速には大容量シンクロナイザーを採用、クラッチにも高容量タイプを採用するというこだわり。いっぽうでクラッチの急操作時のシフトショックを抑えるピークトルクリミッターや、坂道発進などで威力を発揮するオートブレーキホールドを装備するなど、運転のしやすさにも考慮している点は現代のMT車といえる。

 コンパクトなサイズと1000kgを切る車重もあいまって、走りのダイレクト感は想像以上。スポーツドライブの楽しさを身近に感じられる魅力的な1台。

第2世代GT-R究極のコンプリートカー「ニスモ R34 GT-R Z-tune ’05」ニスモ R34 GT-R Z-tune ’05

 2004年、ニスモ(日産モータースポーツ & カスタマイズ)は設立20周年を迎えた。その20年の集大成ともいえる、至高のロードゴーイングカーを作ろう。そんな情熱から生まれたマシンが、ニスモ R34 GT-R Z-tune。

 とはいえ、素材に選んだR34型スカイラインGT-Rは当時すでに生産を終えていた。そこでニスモは厳しい条件をクリアした中古車を20台厳選し、ボディをいったん分解したうえで手作業による再構築を行なうという道を選んだ。

 もちろん、そこに盛り込まれたパーツ群は「Z」の名が示す通りの究極のレベル。核となるエンジンはRB26DETT改Z2。当時のGT500クラスを戦うGT-Rと同じ2.8リッター仕様で、ピストンからブロック、コンロッドに至るまで、強靭さと耐久性を兼ね備えた逸品で構成された。ターボチャージャーは2004年のニュルブルクリンク24時間レース仕様車で評価を得たIHI製、エキゾーストはキャタライザー性能を向上させつつ排気効率を高めたチタン製。

 シャシーは剛性を高めるためドア開口部などにスポット溶接を追加、溶接熱で変形しやすい部位にはCFRP成形品を接着して対応した。足まわりにはGT500マシンで実績のあるザックス製ダンパーを専用チューニングしてボルトオン、ブレーキにはSタイヤ装着時の1.6Gという目標減速値を達成するため、ブレンボと共同開発した専用品がおごられた。エクステリアは軽量化と冷却、エアロダイナミクスを重視、特にフロントセクションはバンパーからフェンダー、ボンネットまでをCFRP製に換装してこだわり抜いた。

 最終的には試作車も含め、わずか19台が生産されたのみといわれるニスモ R34 GT-R Z-tune。ニスモがなしえた第2世代GT-Rの到達点。

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