バンダイナムコエンターテインメントは『ACE COMBAT 8: WINGS OF THEVE』(以下、エースコンバット8)を今年リリース予定だ。本作に用いられた技術、および開発秘話を公開する開発者インタビューがYouTube上で公開されたが、その動画内に登場する“あるもの”が注目を集めている。
『エースコンバット8』は、『エースコンバット』シリーズ最新作となるドラマティックフライトシューティングゲームだ。シリーズ30周年を記念する作品となる。本作を手がけるのは株式会社バンダイナムコエイセス。バンダイナムコエンターテインメントとイルカにより2022年7月に設立されたスタジオだ。
戦闘機パイロットであるプレイヤーは、救難ボートで海を漂っているところを旧式空母「エンデュランス」に拾われる。中央ユージア連合(Federation of Central Usea、FCU)に属するこの老朽艦は母国の海軍がほぼ壊滅し、避難民を抱えたまま、戦線を離脱していた。プレイヤーはFCUの首都シーヴの名を冠した、希望の象徴として語られる伝説のエースの名「シーヴの翼」を託されることになる。新しい3人の仲間とともに、奪われた土地を取り戻すため再び空へと向かう物語が描かれる。
今回、プレイステーション公式および『エースコンバット』公式が、本作に用いられた技術について、開発者に尋ねたインタビュー動画をYouTube上に公開した。動画ではクリエイティブディレクターの糸見氏、アートディレクターの菅野氏、山口氏が本作の制作に関する内容を語っている。
たとえば戦闘機のモデリングは前作『エースコンバット7』からさらに進化しているそうで、ポリゴン数が6倍になり、テクスチャも大幅に増やしているとのこと。さらに架空機については陸海空を取り揃えていることなどが伝えられている。しかしSNSにおける本作のファンコミュニティでは、本作の主役ともいえる戦闘機のみならず、なぜか動画に登場する「犬」に熱い視線が注がれている。
動画内で犬は5分30秒頃に登場。エンデュランスの飛行甲板上で、ジャーマンシェパードと思しき犬がプレイヤーに向かって吠えている様子が確認できる。一見すると何の変哲もないシーンだ。ところが、なぜかSNS上では犬が「動く」ことに注目が寄せられているほか、『エースコンバット』シリーズのブランドディレクターを務める河野一聡氏も、同シリーズの無線通信のUIを模して投稿。開発陣とコミュニティが一体となって盛り上がっている。
<<くそっ!今回は犬が動いてやがるっ!>>
— Kazutoki Kono : 河野一聡 (@kazutoki) April 9, 2026
一見奇妙な盛り上がりの背景には、前作『エースコンバット7』における、とある犬の存在がある。同作ではカットシーン内で犬が登場する場面があり、エルジア王国の王女ローザなどが会話をしている様子が映される。しかしそのあいだ、犬は微動だにしない。まるで「画像」のように見えるのだ。なお実際には動画の取り込みであり、動いていることが同作プロデューサーの下元学氏や河野氏から伝えられている(4Gamer)。

この犬の落ち着き払った静かなたたずまいがシュールな笑いを誘ったためか、“Dog.jpg”として当時広く話題となった。さらに一部ユーザーは『エースコンバット7』の枠を超え、さまざまなゲームのスクリーンショットに“Dog.jpg”を追加するコラージュ画像を投稿し、ネットミーム化。バンダイナムコエンターテインメント・ノルディックもミームに反応するなど、同作の“象徴”のひとつにもなっていた(関連記事)。
こうした「JPEG犬」が存在した背景もあり、今回の『エースコンバット8』開発者インタビューで公開された、動いている犬にファンの注目が集まったものと思われる。本作では、一人称視点でシネマティックシーンが展開。没入感の高さが謳われており、動く犬をじっくり眺められる機会もあるかもしれない。物語と「犬」の行方も気になるところだ。

ちなみに、「JPEG犬」のモデルとなった犬はトラジという名で、『エースコンバット7』の撮影後に亡くなったことが報告されている。作品に登場しSNSでも話題になったトラジに対しては当時、河野氏が生前の貢献に感謝を述べる一幕も見られた。今回公開された動画内でも時折「JPEG犬」のパネルがフレームインしており、今なお「JPEG犬」が愛されている様子もうかがえる。話題の発端となった動画では、戦闘機や空のグラフィックに関する開発陣のこだわりについて語られているが、本作を遊ぶときは戦闘機や空のグラフィックだけでなく、新たに登場した犬のグラフィックにも注目してみると面白いかもしれない。
『ACE COMBAT 8: WINGS OF THEVE』は、PC(Steam)およびPS5/Xbox Series X|S向けに今年リリース予定だ。
