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この「アロー・ヘッドG グランゼーラ革命軍仕様」は、2022年に発売した『R-TYPE FINAL 2』版の1/100「R-9Aアロー・ヘッド」のプラモデルに、ビットを2基とデカールを追加した『R-TYPE FINAL 3 EVOLVED』版の成形色を変えたバージョンです。そのため、造形やキットの構成自体は通常版と変わりありません。今回は、グランゼーラよりプラモデルのみを提供いただいた本キットの制作レポートをお届けします。

なお通常版キットのレビューは2022年12月に執筆しています。そのため、組み立て順や各パーツの特徴は前回のレビューで触れているため、本稿では主要なポイントを紹介します。

グランゼーラ革命軍仕様のR-9Aアロー・ヘッド
本キットの制作に入る前にパーツ構成などを紹介しましょう。本キットはカラバリ製品であるために、ランナーの成形色は外装カバーやキャノピーが変わっています。このキットは、R-9A本体とフォース、そしてビットが2基付属します。

色が異なるランナーを取り上げると、R-9A本体に取り付けるAランナーとBランナー、Cランナー、Dランナーの4種類ほどあります。フォース用には、コントロールロッド部のFランナーとNランナー、そしてGランナーの3種類があります。一部を除き殆どの成形色がオリジナルと異なっており、キャノピーとフォースのクリアパーツの色も違うほどです。

組み立て順はキャノピー→胴体中央→上部ユニット→下部ユニット→左右のユニット→フォース→ビット2基です。本キットの特徴と言えば、1/100と十分なスケール感であるためにほとんど省略されることなく造形された存在感を放つ各パーツ類でしょう。例えば、機首のコックピットは左右で合体させるモナカ割構造ですが、張り合わせるだけで複雑で立体的に構築できます。

本キットは基本的にスナップフィットですが、一部例外があります。アンテナには色が違う箇所が複数存在しますが、その部位はパーツが小さいために接着剤で固定する必要があるのです。本キットは完全なスナップフィットでないことに注意が必要です。

組み立て自体は前回と同じ印象で程よく色分けされていると思った一方で、パーツ同士の接続がタイトすぎて上手くパーツにはまらなかったことが気になりました。最終的には、パーツのピンをデザインナイフで少し削り、接触面の摩擦を減らしたことで解決を図りました。この原因は、発売から数年経過した金型の影響か、カラバリキット特有の問題かは判断できません。

前回の組み立ての時にはそこまで苦労した記憶がありません。パーツの表面が荒れているようにも感じられ、何度かの再生産で金型のメンテナンスが追いついていないかもしれないという印象もありました。一度作ったキットとは言え、各種ピンの調整から想定より1日2日ほど時間がかかって完成しました。

赤黒い、強烈な印象を受ける1/100「R-9A」
素組みをした1/100「R-9A」を見てみましょう。通常のR-9Aは、真っ白な胴体に青のキャノピーが目立つ色から、まさに宇宙戦闘機と呼べるようなカラーリングでした。一方で、今回のグランゼーラ革命軍仕様のR-9Aは、キャノピーはオレンジに変更され、左右のユニットは赤。さらに胴体および上下ユニットは黒で構成されています。

フォース自体も中央の青パーツ以外のコントロールロッドは赤黒で表現されているために、赤い爪で球体を押さえつけているようにも感じてしまいます。通常カラーとグランゼーラ革命軍カラーの印象の違いは、まさにアレンジカラーの特別キットとして相応しく、別次元の物語を感じさせるようです。

グランゼーラ革命軍カラーのR-9Aを塗装する
ここからは塗装です。塗装は暗色中心で陰影が出にくいため、シャドウ吹きを一部のみに施してシェーディングしていきます。また黒そのまま塗装すると見栄えが画一的に感じてしまいます。そのため黒色はガイアのニュートラルグレーVで塗りました。

他に、エンジン部など少し暗いパーツにはニュートラルグレーIVで、一番明るい灰色はニュートラルグレーIIIで、赤色はカラー的にC327 レッド FS11136で、黄色パーツはGX210 ブルーゴールド。エネルギーパイプなどは前回と同様にGXメタルパープルで塗装しました。

エンジンノズルの基部はGS-10 サーフェイサーエヴォ ガンメタ、エンジンノズル外周はEX-07シルバー、エンジンノズル内部はLP-62 チタンゴールドです。

また本キットには塗装を補助するデカールが付属しています。そのため、R-9A本体の一部やフォースのコントロールロッドに細かな塗装をしなくても、デカールを貼り付けるだけで色分けが補完され、見栄えが向上します。

ヒールな印象を持つグランゼーラカラーのR-9Aアロー・ヘッド
全塗装を施して完成した1/100 R-9Aを見てみましょう。塗装され、光の透過が抑えられたR-9Aは赤黒というカラーから、純白の通常R-9Aに比べてヒールなR-9Aという印象が強く、プレイヤーに牙を剥いてきそうな雰囲気が漂っています。

R-9A単体に目を向けてみると、キットそのもののプロポーションはとても良く惚れ惚れします。通常版の発売から4年経過したとしても見劣りしていない造形は驚異的です。

前回制作した通常のR-9Aと並べてみると、カラーの違いから地球連合軍の敵対者としての印象が強く浮き上がります。

手を付けづらい豪華版付属プラモデル
限定版/豪華版に付属するプラモデルは、豪華版そのものが記念品的な意味合いを持つために、心理的ハードルが高く制作まで手を付けづらいキットです。豪華版付属のグッズ類は、全て箱に戻せば初期状態に戻す事が出来ますが、プラモデルは袋を開けたりパーツを切り出した瞬間に不可逆的な状態へと変わってしまうため、未開封状態での価値とは大きく異なってしまいます。

一般的な積みゲーや積みプラとも異なる性質を持っており、作ると中身が全く別の物に変わってしまうことから、下手したら「一度も作られることが無いのでは」と思えてしまいます。今回は、制作レポートという形式だったために、筆者としても豪華版付属プラモデルに初めて手を付けられました。

今回の制作レポートと前回のレビューで感じた違いは、『R-TYPE FINAL 3 EVOLVED』版のキットで追加された細部の色を補完する各部位のデカールによって、作りやすさが少し上がったことが小さくも大きい変化です。デカール貼り付けそのものは難しいものですが、あると無いとではキットに対する印象は大きく違います。その点で言えば、限定キットとはいえグランゼーラ革命軍のラウンデルも付いたことによってその価値も高くなったと思えてしまいます。

本キットは、ところどころパーツを繋げるピンがタイトで接続しにくいだけでなく、組み立てに接着剤が必要で別途用意する必要があります。プラモデル制作経験があるユーザー向けのキットではあるでしょう。一方で、素組みで組み上げたとしてもキットそのものの造形が良く満足感があるために、プレミアムボックスを購入したユーザーは一つの腕試しとして挑戦してみるのも良いかもしれません。

Game*Spark G.Suzuki

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