昨年『プラグマタ』をプレイした際、このゲームは非常に馴染み深いジャンルでありながら、「戦闘中の瞬間的なアクションに、ハッキングのミニゲームを組み込む」という点に、とても感銘を受けました。それから約 1 年が経過し、今回 2 回目となるプレイ (第 2 章を 2 時間ほど) を終えたところですが、あのときの印象は色あせていませんでした。むしろ今回は、カプコンがその新しいメカニクスを取り巻くあらゆる要素に対して、「臆することのない遊び心」を持って取り組んでいる点に、強く注目しました。
改めておさらいしておくと、『プラグマタ』は月面施設の調査に派遣されたシステム監査員ヒュー・ウィリアムズと、彼がそこで出会った謎の少女アンドロイド、ディアナを中心に展開します。ディアナは、基地のシステムや数多くの故障したロボットたちと深い繋がりを持っています。プレイヤーはこの 2 人を同時に操作しながら、基地内の未知なるエリアへと突き進み、銃とハッキングの両方を駆使して敵と戦います。そして、この事態を引き起こした真の謎を解き明かしながら、ヒューを地球へと帰還させることを目指します。
昨年プレイしたときは「戦闘システムがどのように機能するか」を教える入門編だったのに対し、今回は戦闘以外の部分を含めたゲーム全体の流れが、より鮮明にわかる内容でした。試遊版は、基地内のあらゆる場所へ繋がる駅として機能するシェルターからスタートします。これを見た瞬間、本作の攻略プロセスが最初に思い描いたものよりずっと奥深いものであることがわかりました。

シェルターでは、ヒューのステータスや武器を強化できるだけでなく、ディアナのハッキング能力を向上させたり、装備を改造してプレイスタイルを変更したり、全く新しい能力をアンロックしたりすることも可能です。今回の試遊版では初期段階からたくさんのアンロック要素が用意されており、とてもではないですが今回のプレイではすべてを手に入れることはできませんでした。ですが、自分が最も楽しめそうな特定のプレイスタイルを選ぶよう、巧みなまでに誘導されるよう設計されていました。私の場合、ディアナのハッキング能力を可能なかぎり高めることに注力しましたが、他にも遠距離武器のエキスパートになる選択肢や、至近距離での戦闘で真価を発揮するキャラクターに特化させる道があることも、見て取れました。
ゲーム内のあちこちにあるエスケープ ハッチから、いつでもシェルターに戻って装備を変更することができます。開発者がプレイヤーに対して「試行錯誤をして、実験や調整、強化を重ねること」をいかに望んでいるかを表しているのでしょう。これは、そのときプレイしているステージ全体への対処ではなく、その区間ごとの対応を想定しているのです。遭遇した敵に対して間違った武器を選択してしまった? 新たに便利そうな改造パーツを手に入れた? 次のアップグレードに必要なお金が十分貯まった? そう感じたとき、ステージの途中でも気軽に変更できるので、自分の好きなプレイスタイルで遊ぶためのハードルは、驚くほど低く設定されています。
このシェルターにあるのは単なるメニュー画面だけではありません。ここでカプコンは、本作の核心とも言える「より豊かな個性」が発揮される場所であることを魅せてくれました。『プラグマタ』は、良い意味でとても「ゲームらしいゲーム」であり、溢れんばかりの情熱(ある種の開き直りにも似た自由さ)をもって、プレイヤーに次々とアイデアやシステムを投げかけてきます。衣装替え用のワードローブから敵の詳細な設計図に至るまで、シェルターにはアンロック可能なセクションがいくつも存在します。さらに、新しいアイテムや衣装をアンロックするためのビンゴカードを配ってくれるフレンドリーなロボットもいます。人類の過去から集められた博物館のようなギャラリーもあり、そこではディアナがアイテムを手に取って遊ぶこともできます。

そして、忘れてはならないのがディアナ自身の存在です。エリア内を歩き回るディアナ自身がいます。彼女はシェルター内を自由に歩き回り、メインストーリーでプレイヤーが取った行動に反応を見せたり、ちょっとした会話の機会を与えてくれたりします。会話を十分に重ねた後、私は本当に素敵なカットシーンを目にすることができました。それは、ディアナが 2 人を描いたクレヨン画をヒューにプレゼントする場面です。こうした演出は、下手をすれば陳腐なものに見えてしまいそうですが、『プラグマタ』の至るところで見え隠れする「確信的な遊び心」が、それらすべてを大きな物語の一部として感じさせてくれるのです。
その楽しさはステージそのものにしっかり反映されています。プレイ開始直後、基地の所有者が月面にニューヨークの街並みを、まるごと再現しようとしていたことを知ります。ヒューとディアナは、ネオンが眩いほどに輝くタイムズ スクエアのような通りを進んでいきます。道中では、戦闘からプラットフォーム アクション、さらにはパズルを解く……とプレイ体験が絶え間なく切り替わっていきます。ステージのメイン ルートには、アンロック可能なチャレンジ ルームや隠しエリア、そして収集すべきアイテムが数十種類も散りばめられています。
その道中、いくつかの新武器が登場し、ゲームの進行に合わせて攻略のアプローチが多様化していくことを実感させてくれます。例えばチャージ式のレールガンは、かなりの遠距離から敵を倒すことができますが、真にその効果を発揮させるには、敵に近づいてハッキングを仕掛ける必要があります。また、グレネード ランチャーのような武器は、一撃のダメージはそれほど大きくはありませんが、ほとんどの敵をダウンさせることができます。敵が体勢を立て直そうとしている隙に、たたみかけるようにハッキングしたり、弱点への攻撃を仕掛けたりすることができます。さらにデコイを使えば、自分から敵を遠ざけることも、あるいは起動可能なステージ ギミックの罠へと誘い込むことも可能です。

ここで改めて確信したことは、カプコンが「これは何よりもまずゲームである」ということを真に理解している、という点です。単にストーリーの展開を進めるための手段としてメカニクスを利用するのではなく、その仕組み自体を使って遊ぶための新しい方法を、カプコンは絶えず提示し続けています。
出会った新しい敵が、前の敵よりも一貫して奇抜であり続けていることも、本作の独特な雰囲気を際立たせています。当初は、人型兵器や地響きを立てるメカ、ドローンのような飛行型を目にしていたのですが、そこから事態は少しずつ……不気味な方向へと転じ始めます。例えば、いびつな形をした巨大なヒューマノイドが登場し、顔全体をパカッと展開するという最悪な習性があります。開いた顔はサイバネティックな花のような表情を見せ、その部分を撃ち落とさない限り、こちらのハッキングを無効化してしまう恐ろしい効果を持っています。さらには、筋肉質の蟻のような体躯をした、ビルほどの大きさをした巨大ボスも登場します。その顔は悲鳴を上げるカマキリのようで、長い首が開いてそこに入ったものを潰してしまう……という恐ろしい能力を持っています。
これこそが純粋な楽しさを追求したデザインの極みでしょう。そのロボットたちが月面基地で実際に担っていた役割を反映したデザインにすることもできたはずです。しかし、そんな理屈を抜きにして「ただただめちゃくちゃなデザイン」にしてみたらどうでしょうか。ゲームがゲームであることを心ゆくまで享受しているその姿勢に、私はどこか懐かしい感覚さえ抱き、強く惹きつけられました。それは、第四の壁を破っているようなメタ的な表現ではなく、ただシンプルに「作りたいもの」を貫いているのでしょう。

そして結局のところ、これこそが製品版をこれほど楽しみにしている理由です。もしこれが『プラグマタ』の序盤に過ぎないとしたら、残りの部分はどれほど奇妙で、どれほど予想外で、そしてどれほど楽しいものになるのでしょうか。私は『プラグマタ』がこれほどまでに「ゲームであることを心から楽しんでいる」という姿勢が大好きです。そして、このゲームがこの後どんな仕掛けを用意しているのか、早く観たくて仕方がありません。
『プラグマタ』は 4 月 17 日に Xbox Series X|S で発売予定です。
※この記事は米国時間 3 月 18 日 に公開された“Pragmata Loves Being a Video Game”を基にしています。
