Sensor Towerは2026年3月,ゲーム市場の現状を分析する2本のレポート「2026年モバイルゲーム収益化トレンドインサイト」「2026年版ゲーム市場年鑑:モバイル,PC/コンソールゲームトレンド」を公開した。
世界収益トップ100モバイルゲームの収益化メカニズムを深掘りしたものと,モバイルやPC,コンソール(PlayStation / Xbox)をプラットフォーム横断で2025年の市場動向を整理したものだ。どちらもレポート全文は無料でダウンロードできる。2026年モバイルゲーム収益化トレンドインサイト

まず,モバイルゲームの収益化トレンドから紹介する。トップ100のモバイルゲームの収益は2025年で466億ドル(約7兆2230億円)で,モバイルゲームの総収益の57%を占めている。この割合は,2022年の51%から成長しており,2026年では約530億ドル(約8兆2150億円),総収益の58%に達するとSensor Towerは予測している。

トップ100のモバイルゲームの80%以上が,5種類から7種類の収益化戦略を組み合わせている。採用割合の高い順に「通貨バンドル」「ライブイベント」「戦利品ボックス」「スターターパック」「シーズンパス」「サブスクリプション」「ガチャ」「広告」「広告削除」だ。

トップ100のうち,ガチャシステムを採用しているのは47%で,RPGやシミュレーションで強い存在感を示し続けている。
収益化戦略は,ミッドコア・ハードコア,ハイブリッドカジュアル,カジュアル,ハイパーカジュアルでそれぞれ異なる傾向を見せている。ミッドコア・ハードコアは収益化戦略の幅が広く,広告と広告削除以外の採用割合がバランス良く高い。
そのほかのタイプでは,ガチャの割合が低下し,広告や広告削除の割合が増加している。

広告については,バトル敗北時の復活などリワード型も採用されており,高いコンバージョンと低い抵抗感を両立した収益化も見られる。
シーズンパスは,パスのアンロックという明確な目標を与えることでゲームの継続率を高めつつ,周期的な再購入で収益の成長にもつなげている。


「アーチャー伝説2」はピラミッド型の課金体系で,すべてのレベルのプレイヤーをカバーする戦略をとり,世界累計収益2億5000万ドル(約387億5000万円)を達成した。同作は2025年に世界で最も収益成長が高いアクションゲームであり,ハイブリッドカジュアル収益ランキングでもトップを記録している。

「マビノギモバイル」は,従来のMMORPGにおける戦闘や育成などのプレッシャーではなく,生活系コンテンツや外見エコノミーを中核とすることで人気を集めた。2026年1月時点で収益1億5000万ドル(約232億5000万円)を達成し,2025年の韓国市場で最も収益が高い新作モバイルゲームだ。

2026年版ゲーム市場年鑑:モバイル,PC/コンソールゲームトレンド

2025年のゲームダウンロード総数は520億DLで,その大部分をモバイルが占めた。内訳はGoogle Playが420億DL,App Storeが78億DL,Steamが8億5700万DL,PlayStationが6億2600万DL,Xboxが5億4600万DLだ。
PlayStationとXboxの合計DL数はSteamを上回っており,Sensor Towerは依然としてコンソールの需要がPCより高いと分析している。

App StoreとGoogle Playについては,ダウンロード数自体はここ数年で減少傾向にあるが,使用時間とアプリ内購入収益は増加している。新規プレイヤーの獲得から,ライフタイムバリュー(LTV:顧客生涯価値)を優先する流れへと市場が移行しているという。
※下記のグラフにおける収益は,アメリカドル(USD)をベースとしているため,為替レートの変動の影響を受けている可能性がある
世界全体のグラフ

日本では使用時間が2024年に減少し,2025年に少し回復している

アメリカも日本と同様に2024年に使用時間が少し減少し,2025年に回復している

韓国も似たような傾向に

中国では使用時間が減少傾向を見せている

ゲーム広告のシェアは,モバイルゲームではAppLovinやAdMobなどのネットワーク広告,PCとコンソールではSNSや動画プラットフォームが中心だ。中でもYouTubeが高いシェアを獲得している。

地域別のジャンルシェアでは,「ラストウォー:サバイバル」「ホワイトアウト・サバイバル」にけん引され,ストラテジーが主要地域全体でトップだった。

ヨーロッパ地域では「ロイヤルマッチ」「ゴシップハーバー」などにより,パズルのシェアも高い。シューティングについては,「Delta Force」をはじめとした新規タイトルがアジアで成長を見せた。
PCとコンソールでは「Battlefield 6」が顕著な人気を集め,「EA SPORTS FC 25」「EA SPORTS FC 26」以外のすべてのAAAタイトルに対して2倍の販売数を記録した。

「Marvel Rivals」「Delta Force」「Deadlock」「ARC Raiders」などの新作シューターも登場し,シューターのジャンル人気を後押しした。
シュータージャンルの平均MAU(月間アクティブユーザー)では,「フォートナイト」「Counter-Strike 2」「Call of Duty」「PUBG」が上位を占めている。
インディーでは「R.E.P.O.」「PEAK」が大ヒットした。Sensor Towerはこれらのヒット作について,コンテンツクリエイターが切り抜きやすい混沌とした協力プレイを実現しており,クリエイター同士の協力で新しい視聴者をチャンネルに引き込める点,価格も10ドル以下で視聴者が実際にゲームを試しやすい点を成功要因として挙げている。

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