「第20回アジア競技大会」のeスポーツ競技において、日本から『League of Legends』の代表が派遣されないことが明らかになった。
「第20回アジア競技大会」は、32年ぶりに日本で開催されるアジア地域最大級の国際総合スポーツ競技大会。
開催国でありながら、同作を含む一部タイトルから日本代表が出場しないことが判明し、国内eスポーツ界、とりわけ『LoL』コミュニティに衝撃が広がっている。
2018年からはじまったeスポーツの「アジア競技大会」参入
「第20回アジア競技大会」全体を統括するアジアオリンピック評議会(OCA)は、『LoL』を含む11タイトル・13種目を正式メダル種目として採用。
eスポーツは、2018年のジャカルタ大会での公開競技を経て、2022年の杭州大会から正式種目へ昇格している。
しかし、2月6日、日本代表を編成・派遣する日本eスポーツ協会(JeSU)は、以下のタイトルを選考対象外とした。
日本eスポーツ協会(JeSU)
League of Legends
Honor of Kings
Mobile Legends: Bang Bang
Naraka: Bladepoint
なお、日本eスポーツ協会(JeSU)は選考基準として「日本代表として十分な活躍が期待できる種目を優先」すると明示している(外部リンク)。
Faker選手らが国の威信をかけて参戦する『LoL』部門
『LoL』は、全世界でプレイヤー総数が1億人を超えるとも言われるタイトル。中国・韓国を中心にアジアが最高峰の競技レベルを誇り、杭州大会では韓国代表が金メダルを獲得した。
韓国では、「アジア競技大会」で金メダルを獲得すると「兵役免除」の恩恵が受けられる場合があり、Faker選手らスタープレイヤーが国の威信をかけて参戦したことが世界的なニュースとなった。
一方、日本が代表を派遣するのは以下の7種目。
格闘ゲーム団体戦(ストリートファイター6、鉄拳8、The King of Fighters XV)
MOBA(ポケモンユナイト)
バトルロイヤル(PUBG Mobile)
非対称対戦(Identity V)
レーシング(グランツーリスモ7)
サッカー(eFootball)
パズル(ぷよぷよeスポーツ)
格闘ゲームやパズル分野は国際大会での実績も豊富。
JeSUの判断は、メダル獲得可能性を見据え、より実績のある分野へリソースを集中させた結果とも考えられる。
コミュニティの熱量に水を差すJeSUの異例の判断
日本は「アジア競技大会」の『LoL』部門でこれまで、2018年大会で予選敗退、2022年杭州大会で本戦出場を果たすもグループステージ敗退という結果を残してきた。
前進を重ねながらも、『LoL』の公式リーグは縮小傾向にあり、アジア強豪との差は依然として大きい。
ただし、『LoL』はアジアeスポーツ外交を象徴する種目であり、視聴規模・注目度ともに群を抜く存在。参加すること自体の意義も大きい。
公式リーグ縮小傾向の一方で、日本国内のコミュニティは配信シーンを中心に盛り上がりを見せており、今回のニュースはそうしたコミュニティの熱に水を差す異例の判断だ。
このニュースを受けて、プロ選手のEviさんも「なんでなんだろ 理由知りたいですよね」と自身のXで投稿するなど、競技シーンにも戸惑いの声が上がっている(外部リンク)。
「アジア競技大会」に開催国が立たないという事実は、日本eスポーツの制度設計や戦略の在り方に疑問をもたらしている。
「第20回アジア競技大会」のeスポーツ部門は2026年9月から10月、愛知県常滑市のAichi Sky Expo(愛知県国際展示場) 展示ホールDにて実施される。

1990年生まれの地方在住。インターネットに青春時代を持っていかれた。VRとesportsが関心領域。最近はnoteを拠点に活動している。
