<SCENE1:きらめきとグルーヴの現在地>

開演前から、会場ではラジオDJさながらにフロアをあたためていくmikakoの流麗なるトーク。この日のステージは、エンターテインメント性と音楽的探究心が交差する、3つのシーンによって構成されていった。それは演出上の区切りであると同時に、Nagie Laneという存在を多角的に照らし出すための構造でもあった。

定刻17時。ネオンカラーによるサングラス姿の3人が登場し、1曲目「花と蜜」で軽やかに1年ぶりのワンマン公演は幕を開けた。続く「イケナイフタリ」では、海岸映像とともにメロウな高揚感が会場を包み込み、フロアは一気に多幸感に満たされていく。

ボーカリスト・mayuが振りまく眩いきらめき成分、4カ国語を操るmikakoのグルーヴィーなボーカリゼーション。トラックメイクを担うバークリー音大留学経験を持つbarattiによる絶妙な音楽的采配。3人の個性はぶつかることなく、互いの良さを引き出し合いながら、Nagie Laneという完成形を描き出していく。

時代を鏡のように映し出すポップソング「Is This Magic?」では、mayuとmikakoが背中合わせで歌い合いフロアから歓声が上がり、「sunset summer cruisin’」では、3人がフロントに立ち、自由度の高いクリエイティブ・スタンスを体現。Nagie Laneの型にハマらなさが、ここでも鮮やかに浮かび上がっていく。

さらに「レイニー・ハイウェイ」では、mayuの透明感ある歌声が、メロウR&B〜スロージャムの質感と溶け合い、切なさとノスタルジーを呼び起こす。そして、ハンドクラップに導かれながら披露された「mirage」では、ミドルテンポのビートとラップ的フロウが心地よい揺れを生み出した。

<SCENE2:距離が溶ける、アコースティックの時間>

“ここから気分を変えて、アコースティックなセッションにいきましょう。ゲストは、キーボードのddddeeeellllaaa(デラ)!”。barattiの言葉を合図に、ワンマン公演初となるアコースティック・パートがスタート。

「SAUNA」ではコール&レスポンスが発生し、フロアとの距離が一気に縮まっていく。季節をひっくり返すようなサマーチューン「ふらぺちる」では合唱が巻き起こり、音楽で溶け合う気持ちよさが空間をハッピーに支配した。

mikakoのギター弾き語りではじまった「ゆっくり手を離して」では、突如、「もう一回やらせて!」と本人が吐露する一幕も。トラブルさえもライブの一部として抱きしめるような、やさしい空気感でいっぱいのフロア。こうして、スクリーンに映し出される歌詞とともに、スローバラードの名曲が丁寧に届けられていく。

ここでふたり目のゲストとして迎えられたのが、SAHAJiのボーカル&ギター・西田蕉太郎。「Won’t You Call My Name?」では、ビーチボーイズを起点にしたはずが、まったく違う景色へと着地したという制作秘話とともに、スペシャルな生演奏が披露される。

さらに、初期ナンバー「あのね、」を再構築。barattiによるリアレンジ、mayuの切なくも熱を帯びた歌唱、mikakoの絶妙なコーラスが重なり、長年愛されてきた楽曲は2026年のNagie Laneアンセムとして新たな命を得た。

ここでお楽しみな、メンバーによる他己紹介コーナーへ。パーソナルカラー問題!? ミーティングが長くなりがちバンドであること!? 空気読めない事件!? などなど、3人の愛らしいキャラクター性が浮かび上がる爆笑トークが繰り広げられていった。

<SCENE3:肯定がフロアを包み込む>

最初期に生み出されたコーラスグループ時代の楽曲「楽器が買えないわけじゃない」では、自身の歩みをストーリーテリング的に提示。続く、ユーミンこと松任谷由美による90年代の大名曲「真夏の夜の夢」のカバーでは、グルーヴィーなラテンビートに乗せ、会場の熱量を引き上げていく。

3人がフロントに立ち、手を掲げ扇状するナンバー「SMDD 〜秘密がドラマをドラマティックにする〜」、人気チューン「カフェドキ(Original〜Baiao)」から怒涛のメドレーへと雪崩れ込む後半戦。途中、ラッツ&スター「め組の人」カバーでbarattiの美声も際立ち、ハウス、90’sビート、ラテンが混ざり合うダンサブルな展開に、代官山は完全に熱狂の“フロア”と化した。

“自分のこと、肯定していこうね! オーライ?”。mikakoの言葉とともに披露された「Wink and Thumbs Up」は、この夜のテーマを象徴する一曲となった。そして、鳴り止まないアンコールに応え、初お披露目となった最新曲「時めき」、さらに人気チューン「kiss me in the neon light」へ。フレンチハウスにインスパイアされたトラックとハーモニーが絡み合い、カラフルな風船がオーディエンスの頭上を舞うエンタテインメント性に満ちた祝祭空間が完成した。

ポップのルールが、グローバル規模で鮮やかに塗り替えられていく2026年。Nagie Laneはその最前線で、肯定と楽しさを武器に、新しい世界線を煌びやかなポップセンスで表現してみせた。これはゴールではない。むしろ、次の一手が楽しみで仕方ない華やかで希望に満ちた夜となった。

取材・文=ふくりゅう(音楽コンシェルジュ)

<公演概要>
Nagie Lane ワンマンライブ『Life is a game we play』
1月25日(日) 東京・代官⼭SPACE ODD

◼︎セットリストリンク:https://lnk.to/NLOneman26

<リリース情報>
デジタルシングル
「Won’t You Call My Name?」
配信リンク:https://lnk.to/re2r4dGo

「Won’t You Call My Name?」ジャケット

<番組情報>
Inter FM 『TOKYO MUSIC RADAR』
毎週火曜 21:30~22:00
メインパーソナリティ:mikako
公式サイト:https://www.interfm.co.jp/tmr

Nagie Lane オフィシャルサイト

https://nagielane.com/

Nagie Lane ワンマンライブ「Life is a game we play」

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