2026
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Figmaは制作の現場を大きく変える力を備えたツールです。ただし、その恩恵を十分に得るためには、適切な使い方を身につけるだけでなく、組織・チーム全体で、活用を進めていく必要があります。場合によっては営業、マーケター、クライアントなど、Figmaに限らず、デザインツールに馴染みのない人たちも巻き込んでいかねばなりません。
そこで、ここではあらためて、Figmaがなぜ制作現場のゲームチェンジャーとなりうるのか、その理由をわかりやすく8つにまとめてみました。Figmaというツールに対する理解を深めるためにも、さらには周囲の説得のを進めるためにもぜひ、目を通してみてください(「Web Designing 2025年6月号」より抜粋)。
目次
理由①|UIデザイナーの業務を大きく効率化し進化させる
コラボレーション機能やデザインシステムの導入・活用、バージョン管理、さらにはプラグインやAIの活用など、Figmaの機能はUIデザイナーの日常的な作業を大きく効率化し、品質を高める後押しをしてくれます。さらに、UIデザインにチームとして取り組む場と方法も提供してくれます。


理由②|分野を超えた協働を可能とし、ワークフローに革新をもたらす
これまで当たり前だった「企画→デザイン→コーティング」といった線形のフローにとらわれることなく、エンジニア、マーケター、クライアントなどとの「協働」を元にした柔軟なワークフローの構築を可能にします。その結果、リードタイムの大幅な短縮や、生産性向上が期待できます。


理由③|デザイナー・エンジニア間の役割分担が柔軟化し、相互理解が深まる
デザインと開発の間の橋渡しを担う「Dev Mode」を使うことで、デザイナー・エンジニア間の共通ルールの策定と運用をより容易かつ柔軟なものします。これまで避けられなかったコミュニケーション上の問題は解消に向かい、両者はよりよいパートナー関係を築くことが可能になるでしょう。


理由④|「透明性」を重視した制作が可能になる
作業の進捗や内容がリアルタイムで全員に可視化されるFigma環境では、関係者はいつでもデザインの状態を確認し、コミュニケーションをとることができるようになります。それにより、意思決定が迅速になるだけでなく、誰の目からもわかりやすく、メンバーの納得感を大切にした制作が可能となります。


理由⑤|制作の要所にAIの力を導入できる
日々進化を続けているAI。業務にどのように導入すべきか、二の足を踏んでいる制作会社も多いと思います。Figma環境ではAIを業務に導入するための環境が着々と整ってきています。近い将来、AIは制作を大きく効率化し、進化をもたらす存在になるはずです。来たるべきタイミングに向けてその時に向けた準備を進めておくメリットは非常に大きいと言えるでしょう。


理由⑥|プラグインの活用でニーズに合った機能拡張が可能に
拡張性を重視して設計されているFigmaは、プラグイン開発用のAPIやテンプレートを公開し、ユーザーが自ら機能を拡張し現場における課題の改善を推奨しています。そのため、さまざまな業務やワークフローを改善する多種多様なプラグインが登場しています。それらを活用し、あるいは自作することで自分たちのためにカスタマイズされた、使いやすい環境を構築することができます。


理由⑦|制作全般の工数を大きく減らすことができる
ここまで紹介してきたメリットにより、制作にかかる工数は大幅に減ることになるでしょう。これからFigmaの本格導入を考えている人や、導入に向けて周囲を説得したいと考えているなら、さまざまな先行事例を参考にしながら、自身の環境ではどのくらいの工数削減が可能となるかを具体的にシミュレーションしてみるとよいでしょう。


理由⑧|制作上のさまざまな課題を“1段階上”にアップデートできる
「Figmaを導入しても、結局は別の問題が発生してしまう」……そんな声を耳にすることがあります。しかし、Figmaの活用方法を深く理解することで、、そこで生じる問題が「大幅な改善を行う際に生じる個別解決が可能な問題」であることに気づくはずです。確かに“新たな問題”は発生するでしょう。しかし冷静に分析してみれば、そうした問題が、改善が進んでいることを示してくれていることに気が付くはずです。


“新しいFigma”の機能は制作現場をどう変える?
Figma Config 2025で発表されたFigmaの新機能の中でも、制作現場に「ゲームチェンジ」をもたらす可能性を秘めているのが、Figmaのビジネス領域での活用を大きく広げる「Figma Buzz」と、連携して利用することで、Webサイトを短時間で制作する仕組みを搭載した、「Figma Make」と「Figma Sites」の組み合わせ。AIを利用することで、一定の品質を持つサイトを短時間で作成できる時代が近づいていることを示唆しています。
●Figma Make
AIを活用してプロンプトからコードやインタラクションを自動生成し、静的なデザインを即座に動くプロトタイプやアプリに変換できる新機能です。
●Figma Sites(ベータ版)

Figma上で作成したデザインを、そのままWebサイトとして公開する機能。AIやテンプレートを活用すれば、短時間で一定品質のサイトを制作・公開できます。
●Figma Buzz(ベータ版)

バナーやSNS用の画像といったブランドアセットを、テンプレートやAIを活用して簡単に作成できます。ビジネスサイドの人にも簡単に活用できるでしょう。
●Grid

従来のオートレイアウト(縦・横一方向のみ)では難しかった2次元(縦横)の柔軟なレイアウト設計を、直感的かつ効率的に実現する機能です。
●Grid

ベクター描画やシェイプ編集の自由度が向上した新しい描画ツールです。クラフトワークや細かな表現が直感的にでき、デザインの幅が広がります。
文 : 小泉森弥、イラスト : 大島水音(ニューQ)
※本記事は「Web Designing 2025年6月号」の内容を抜粋して掲載しています。
