他にもリアルタイム検閲システム特許も出願

Image:Miguel Lagoa/Shutterstock.com

ソニーが、ゲームの難所でリアルタイム支援を行うAIキャラクターを想定した特許「AI Ghost」を出願していたことが明らかになった。

この特許は昨年4月に公開されたもので、ゲームプレイ中に「ゴースト支援」を行うAIシステムの構想が示されている。デジタルAIゴーストは、ライブ配信プラットフォームやSNS、YouTube動画などにまたがる、何千時間もの実際のゲームプレイ映像を用いて訓練されたAIモデルであるとされている。

想定されているシチュエーションは、複雑なパズルで行き詰まった場合や、耐久力が高く、強力な技を繰り出すボスとの戦闘中などだ。プレイヤーはボタン入力を表示するだけの簡易的なヒントと、より踏み込んだ支援とを切り替えることができ、難所ではAIが操作を引き継ぐことも可能だという。

このAIゴーストは学習を継続し、データセンターからさらに情報を取得したり、プレイヤーの視線を追跡したり、ソニーが正式にライセンスしたカメラを用いることで、状況に即した、より高度な支援を行うことが想定されている。

こうした仕組みは、ゲーム初心者や障害を持つプレイヤーにとって、優れたアクセシビリティ機能となり得る。『エルデンリング』のような高難度アクションゲームや、『バイオハザード』などで複雑なパズルに直面した際、途中で心が折れてしまう事態を防げる可能性がある。

この技術は、PS5に搭載されている「ゲームヘルプ」(行き詰まった際にヒントを得られる機能)の拡張に位置づけられるようだ。一方で、仮に実装された場合、試行錯誤を通じてミッションやチャレンジを達成する本来の満足感を損なうのではないか、という懸念もある。

なお、先月ソニーは、ゲーム内コンテンツをリアルタイムで検閲する特許も出願していた。AIがゲームの音声や映像を監視し、暴力表現や性的表現、罵倒語などをミュート、ぼかし、置換するといった内容である。こちらについては、完成した作品をAIが後から改変することへの文化的・芸術的な懸念が指摘されていた。

これらの特許が実際に製品や機能として実装される保証はなく、日の目を見ない可能性も十分にある。ゲーム体験や達成感を損ねると受け取るか、それとも購入したゲームのエンディングにたどり着ける手段として歓迎するかは、プレイヤーの腕前によって評価が分かれそうだ。

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