6回、右翼線に適時打を放ち、ベンチに向かって雄叫びを上げる糸原
Photo By スポニチ

 2年ぶりの阪神のリーグ優勝に沸いた2025年も、残すところあと1日。2リーグ制最速の9月7日にリーグ制覇を決め、主力が軒並み好成績を挙げた今季は、ファンの記憶に残る熱い試合が多かった。チームに密着した虎番記者が「ベストゲーム」を挙げ、一年の戦いを振り返った。

 一塁ベース上での雄叫びにベテランの意地と執念がにじんだ。同点の6回2死一、三塁で右前にポトリと落ちる決勝の適時打。糸原は感情をあらわに一塁ベンチへ向けて拳をつきあげた。

 待望の今季初タイムリーは、自己最長の16試合、24打席ぶりの安打。約2カ月「H」ランプをともせなくとも、代打の切り札はルーティンの早出練習を1日も欠かさなかった。

 「本当にキツいっすよ…。どうやったら打てるのか…」。試合開始までまだ6時間以上も前、甲子園球場の外野芝生でストレッチをしながら本音を漏らしたこともある。

 それでも、最後は「打ってきますわ」と大粒の汗を滴らせながら室内練習場へと消えていく。準備だけは怠らない――。結果に左右されず、背番号33が貫いた信念だった。(遠藤 礼)

続きを表示

Write A Comment