Gamerで執筆しているライターに、年末年始に合わせて自由に書いてもらおうという企画。本記事では東響希がお届けします。

基本無料でここまで遊べる!「風燕伝:Where Winds Meet」の魅力

年の瀬も迫り、仕事納めを終えた人にとっては、大掃除や年始の準備に追われる時期だろう。一方で、年末年始の長期休暇は、部屋にこもってじっくりゲームを楽しむ絶好の機会でもある。今年はカレンダー通りであれば、12月27日から2026年1月4日まで、9日間の休みになる人も多いはずだ。

積みゲーを消化する人もいれば、普段なかなか時間の合わない友人たちとオンラインゲームを楽しむ人もいるだろう。そんな中で、「せっかくだから新しいゲームに手を出してみたい」と考えている人に勧めたいのが、11月15日にリリースされた「風燕伝:Where Winds Meet」だ。

本作は、NetEase Gamesが手がける、武侠をテーマにした基本プレイ無料のオープンワールドタイプのアクションRPGである。

ゲームの話に入る前に、まずは「武侠」という世界観について触れておこう。

武侠とは、中国文化圏で生まれた物語世界で、「江湖」と呼ばれる国や権力から距離を置いた社会を舞台に、法律よりも義理や恩を重んじる人々の生き様が描かれる。現実を超えた武術表現も特徴で、登場人物たちは剣や拳の達人であることが多いが、単なる強さ以上に、弱い者を助け、不正に立ち向かう義侠心が重視される。

いわば、古き良き任侠の精神を、剣と拳の世界に置き換えたものと考えると分かりやすいだろう。世界観的には時代劇にファンタジー要素を加えたようなイメージだ。

「風燕伝:Where Winds Meet」は、10世紀頃の中国、五代十国時代を舞台に、プレイヤーが一人の剣客として江湖を渡り歩き、さまざまな物語を体験していく作品である。

本稿では、ゲームのオススメポイントを中心に、その魅力を紹介していきたい。

1.無料とは思えないAAAクラスの圧倒的ボリューム

冒頭でも触れた通り、本作は基本プレイ無料のタイトルだが、そのボリュームは圧倒的だ。メインストーリーを追うだけであれば比較的スムーズに進められるものの、広大なマップには探索要素やサブクエスト、ダンジョン、スキル習得といった寄り道が多数、用意されている。

武技と軽身功を駆使して江湖を駆け巡れ!オープンワールドRPG「風燕伝:Where Winds Meet」から広がる武侠の物語世界【年末年始企画】の画像
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武技と軽身功を駆使して江湖を駆け巡れ!オープンワールドRPG「風燕伝:Where Winds Meet」から広がる武侠の物語世界【年末年始企画】の画像
武技と軽身功を駆使して江湖を駆け巡れ!オープンワールドRPG「風燕伝:Where Winds Meet」から広がる武侠の物語世界【年末年始企画】の画像

筆者自身も50時間以上プレイしているが、いまだにマップを歩いているだけで新たなサブクエストが発生する状況だ。何気なく関わった出来事が、思いのほかボリュームのあるサブストーリーへと発展することも多く、物語面でも楽しませてくれる。

武技と軽身功を駆使して江湖を駆け巡れ!オープンワールドRPG「風燕伝:Where Winds Meet」から広がる武侠の物語世界【年末年始企画】の画像
武技と軽身功を駆使して江湖を駆け巡れ!オープンワールドRPG「風燕伝:Where Winds Meet」から広がる武侠の物語世界【年末年始企画】の画像

また、本作はマルチプレイとシングルプレイを切り替えて遊べる設計になっており、ほとんどの要素をソロプレイだけで完結できる点も嬉しい。

2.Pay to Win要素なしで、誰でも遊びやすい

本作には、いわゆるPay to Win要素が存在しない。課金要素は衣装やモーションなど見た目に関わるものが中心で、ゲームプレイに直接影響する要素はほぼないと言っていいだろう。

かなり見た目に変化はあるものの、能力がアップするなどの効果はないかなり見た目に変化はあるものの、能力がアップするなどの効果はない

キャラクターの成長は純粋にプレイ時間と経験に比例するため、コツコツ遊んだ分だけ確実に強くなっていく。不公平感がなく、自分の成長を実感しながら遊べる点は、大きな魅力の一つだ。

3.武侠らしい多彩な武器と、手応えのある戦闘

戦闘も本作の大きな魅力だ。武器は剣や槍といったオーソドックスなものから、扇や傘、縄鏢といった個性的なものまで幅広く用意されている。プレイヤーは2種類の武器スタイルを装備し、状況に応じて切り替えながら戦っていく。

武技と軽身功を駆使して江湖を駆け巡れ!オープンワールドRPG「風燕伝:Where Winds Meet」から広がる武侠の物語世界【年末年始企画】の画像
武技と軽身功を駆使して江湖を駆け巡れ!オープンワールドRPG「風燕伝:Where Winds Meet」から広がる武侠の物語世界【年末年始企画】の画像

本物の武術家によるモーションキャプチャーによって制作されたアクションは非常に滑らかで、カンフー映画のようなスピード感と迫力がある。操作は直感的で、通常攻撃や溜め攻撃でダメージを与えつつ、敵の攻撃は受け流しで対応するのが基本となる。

武技と軽身功を駆使して江湖を駆け巡れ!オープンワールドRPG「風燕伝:Where Winds Meet」から広がる武侠の物語世界【年末年始企画】の画像
武技と軽身功を駆使して江湖を駆け巡れ!オープンワールドRPG「風燕伝:Where Winds Meet」から広がる武侠の物語世界【年末年始企画】の画像
武技と軽身功を駆使して江湖を駆け巡れ!オープンワールドRPG「風燕伝:Where Winds Meet」から広がる武侠の物語世界【年末年始企画】の画像

攻撃や受け流しによって敵の真気ゲージ(スタミナゲージのようなもの)を削り切ることでダウンを奪い、とどめの一撃を叩き込む流れは爽快感抜群だ。もし、アクションが苦手だという人でも、常時難易度変更が可能なので安心して遊べる。

武技と軽身功を駆使して江湖を駆け巡れ!オープンワールドRPG「風燕伝:Where Winds Meet」から広がる武侠の物語世界【年末年始企画】の画像
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武技と軽身功を駆使して江湖を駆け巡れ!オープンワールドRPG「風燕伝:Where Winds Meet」から広がる武侠の物語世界【年末年始企画】の画像

さらに、探索の謎解きに使うスキルや移動スキルなど、戦闘以外のスキルも用意されている。

武技と軽身功を駆使して江湖を駆け巡れ!オープンワールドRPG「風燕伝:Where Winds Meet」から広がる武侠の物語世界【年末年始企画】の画像
武技と軽身功を駆使して江湖を駆け巡れ!オープンワールドRPG「風燕伝:Where Winds Meet」から広がる武侠の物語世界【年末年始企画】の画像

特に移動スキルを使って、上空遥か高く跳躍して空中を高速移動する感覚は、武侠らしさを存分に味わえる要素となっている。

武技と軽身功を駆使して江湖を駆け巡れ!オープンワールドRPG「風燕伝:Where Winds Meet」から広がる武侠の物語世界【年末年始企画】の画像
武技と軽身功を駆使して江湖を駆け巡れ!オープンワールドRPG「風燕伝:Where Winds Meet」から広がる武侠の物語世界【年末年始企画】の画像
武技と軽身功を駆使して江湖を駆け巡れ!オープンワールドRPG「風燕伝:Where Winds Meet」から広がる武侠の物語世界【年末年始企画】の画像
武技と軽身功を駆使して江湖を駆け巡れ!オープンワールドRPG「風燕伝:Where Winds Meet」から広がる武侠の物語世界【年末年始企画】の画像
武技と軽身功を駆使して江湖を駆け巡れ!オープンワールドRPG「風燕伝:Where Winds Meet」から広がる武侠の物語世界【年末年始企画】の画像
4.AIが搭載されたNPCと会話で親交を深める

本作では、一部のNPCにAIが搭載されており、プレイヤーと自由な会話を交わすことができる。一般的なゲームに見られる選択肢形式ではなく、実際にチャットを入力してやり取りを進めていくのが特徴だ。

武技と軽身功を駆使して江湖を駆け巡れ!オープンワールドRPG「風燕伝:Where Winds Meet」から広がる武侠の物語世界【年末年始企画】の画像

NPCたちはそれぞれ悩みや事情を抱えており、プレイヤーが言葉をかけたり助言をしたりすることで親交が深まっていく。親交度が上がるとプレゼントがもらえるなどの恩恵もあるため、積極的に交流しておいて損はない。

武技と軽身功を駆使して江湖を駆け巡れ!オープンワールドRPG「風燕伝:Where Winds Meet」から広がる武侠の物語世界【年末年始企画】の画像

なお、このやり取りは非常に自由度が高く、発想次第でNPCから様々な反応が引き出せるようで、SNSではその様子を投稿しているユーザーも見られた。。

改めて振り返ると、「風燕伝:Where Winds Meet」の魅力は、無料とは思えないほどのボリュームを備え、一つのゲームとしての完成度が非常に高い点にある。時間をかけて世界を歩き回り、物語に触れ、少しずつ強くなっていく過程そのものが楽しく、気がつけば長時間遊んでしまう。

課金の有無に振り回されることもなく、スピード感のある戦闘や大胆な移動アクションに加え、NPCとの交流を通じて江湖の人々と関係を築いていく体験が、武侠の世界観への没入感をいっそう深めてくれる。年末年始のようにまとまった時間が取れる時期はもちろん、普段の隙間時間でも少しずつ楽しめるゲームとして、多くの人に勧めたい一本である。

武侠小説の世界にも触れてみよう

ゲームが楽しめたなら、ぜひ武侠小説の世界にも触れてみてほしい。というのも、自身が本作をプレイする中で、改めて武侠というジャンルの魅力を再発見し、きちんと読んでみようと思うようになったからだ。

実は筆者は、過去に武侠小説を一つのシリーズだけ読んだことがある。きっかけは約20年前、CS放送でたまたま目にしたドラマ版「笑傲江湖」で、作品に惹かれ、原作小説も読んでみようということになった。

武技と軽身功を駆使して江湖を駆け巡れ!オープンワールドRPG「風燕伝:Where Winds Meet」から広がる武侠の物語世界【年末年始企画】の画像

「笑傲江湖」は、武侠小説の大家として知られる金庸による作品で、1967年に発表された。実際に読んでみて驚いたのは、その読後感が想像以上にライトノベルに近かったことだ。前述のように武侠小説は時代劇にファンタジー要素を加えたものというイメージだが、より分かりやすく言えば、現代のライトノベルに通じるところがある。

例えば主人公の令狐冲は、名門流派に所属する弟子で、義理人情に厚い反面、規律違反も多く、実力はあるのに落ちこぼれ気味という、比較てオーソドックスなキャラクター設定。誤解をきっかけに破門の危機に陥り、最終的には破門されてしまうが、その過程で最強クラスの武術「独孤九剣」を身につけることになる。その後も大怪我を負ったり、尊敬していた師匠や幼なじみから冷遇されたりと不幸が続く一方で、さまざまな縁によってチート級とも言える力を得ていく。

さらに、最終的に結ばれるヒロインが、物語上では邪派とされる敵対勢力の娘であるなど、ロミオとジュリエット的な要素も盛り込まれている。

世界観全体を見ても、善とされる「正派」に属する複数の流派同士が陰謀を巡らせながら対立し、武術の秘伝をめぐる争いが繰り広げられるなど、多くの武術家たちの思惑が絡み合う群像劇が展開される。

文化的な背景や思想には日本と異なる部分もあるが、ライトノベルを読み慣れている人であれば、十分に楽しめる作品だと感じた。

難点を挙げるとすれば、現在ではおそらく絶版になってしまっている武侠小説が多いことだ。筆者が当時、普通に書店で購入できた「笑傲江湖」の文庫本も、現在では新品はもちろん、古本であっても定価以上の価格がついていることが多い。

しかし、これには意外な解決策がある。それが図書館の利用だ。大抵の市区町村には図書館があり、所蔵がない場合でも、他の図書館から取り寄せてもらえるサービスを利用できることが多いので、一度、覗いてみるといいだろう。

ゲームをきっかけに、こうした武侠小説の世界へと足を伸ばしてみるのも、また一つの楽しみ方ではないだろうか。

※画面は開発中のものです。

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