
自動生成やパーマデス(一度死ぬとすべてを失う)など、さまざまな要素が絡み合い、何度遊んでも楽しむことのできるゲームジャンル「ローグライク/ローグライト」。今回の「げむすぱローグライク/ローグライト部」は年末年始特別編として、2025年にリリースされた新作の中から厳選した5作品を改めて紹介します。
金は力だ!宝石と取引を駆使し、バフ山盛りでオートバトルを戦い抜く『ビビッドワールド』「ローグライト」と「ハックアンドスラッシュ」の美味しいところを詰め合わせた『Rogue : Genesia』ローグライト+ベルトスクロールアクション=超爽快!『Star Fire: Eternal Cycle』死後の世界では麻雀の常識に囚われていてはいけないのですね!『黄泉に落ちても麻雀』1人で遊んでも3人で遊んでも楽しいデッキ構築型ローグライク+TRPG風ボードゲーム!『ヴィラクタル』金は力だ!宝石と取引を駆使し、バフ山盛りでオートバトルを戦い抜く『ビビッドワールド』


『ビビッドワールド』は、アソビズムが開発・販売を手がけるオートバトル型ローグライクです。ダンジョン内で戦闘ユニットとなる宝石を集め、最大6人のパーティを編成してモンスターの跳梁跋扈する自動生成ダンジョンに挑みます。


本作で重要なのは何よりも「金」です。本作の各キャラクタージェムはそれぞれ2つのシンボルを所持しており、同じシンボル持ちを揃えることで強力なバフ効果を発動するという「オートチェス」系ゲームではよく見られるシステムを搭載しています。また、同じキャラクターを3体重ねることで1ランク上にアップグレードできるという、これまた「オートチェス」系のゲームではよく見られるシステムを搭載しています。そして本作で重要なのは、「アップグレード済みのキャラクターのシンボルはキャラクターを手放しても手元に残る」ということでして、逆に言えばシンボルを揃えていくためにはアップグレード済みのキャラクターは用済みということです。ゲーム内ではキャラクターを売買できる「宝石屋」が各フロアに必ず1人はいるので、宝石屋でのリロードとキャラクターの購入・アップグレード・売却を繰り返し、金に任せてシンボルを揃えていくのが本作における重要な攻略のポイントとなります。


本作ではオートバトルですが、そこに介入できるジェムを合成強化できる要素、そして拠点でのスキルパネル形式での永続強化システムなど、前作から改善された部分も多いです。チュートリアルダンジョンから順を追って難易度が少しずつ上がり、プレイヤーがシンボルの重要さを学んでいくことのできるダンジョン構成も上手く出来ており、もちろんクリア後の手ごわい高難易度ダンジョンも健在です。筆者おススメの1作です。
金はユニットの命より重い…!宝石売買で資金繰りに悩みつつバフ山盛りで敵に挑むオートバトラー系ローグライク再び!『ビビッドワールド』【げむすぱローグライク/ローグライト部】 | Game*Spark – 国内・海外ゲーム情報サイト

珠玉のローグライク/ローグライトを紹介する特集。第37回は資金繰りに悩むオートバトラー系ローグライク『ビビッドワールド』をご紹介します。
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「ローグライト」と「ハックアンドスラッシュ」の美味しいところを詰め合わせた『Rogue : Genesia』


『Rogue: Genesia』はOuadi Huardが開発し、Gamersky Gamesがパブリッシャーを手がけるローグライトアクションゲームです。本作は簡単に言えば、『Vampire Survivors』の見下ろし型アクションと『Slay the Spire』のステージ選択システムを組み合わせたものです。


しかしながら、単純にこれらのゲームを模倣した……というわけではありません。さまざまなキャラクターのアップグレードを収集しながら生き残るという点は『Vampire Survivors』と同様ですが、本作では一筋縄では行かない弾幕攻撃を仕掛けてくるようなボス敵も登場します。


本作はゲーム開始時はF級冒険者から始まりますが、ステージをクリアするごとに冒険者のランクが上がっていき、一定ランクを突破すると「装備」アイテムがドロップするようになります。装備アイテムはレアリティが高くなるほどさまざまな効果が付与されており、ゲームオーバーになっても装備アイテムは持ち越され、次回以降のプレイでも使えるので、本作は『ディアブロ』系のようなハックアンドスラッシュ的な楽しみもできます。また、冒険者ランクが上がるたびに選べる職業も増え、職業によって全くプレイ感覚が変わるのでお気に入りの職業を見つけてみるのもいいでしょう。


ゲームがある程度進むと持ち込む初期武器のカスタマイズも可能で、「ゲーム開始時に使いやすい武器が見つからない!」という事態が本作では起こりません。また、ゲーム終了後に持ち帰ったポイントによるキャラクターの永続強化も多彩な項目が用意されており、冒険者ランクが上がるたびに永続強化項目は増えるためとことんやり込むことができるローグライトアクションです。上級ランクのゲームは1プレイが30分~1時間になることも珍しくないというのが欠点といえば欠点なのですが、本作は長く楽しめるローグライトです。
『Vampire Survivors』や『Slay the Spire』などのローグライトエキスを集めて煮詰めるとこうなる!練り込まれたヴァンサバ系アクション『Rogue: Genesia』【げむすぱローグライク/ローグライト部】 | Game*Spark – 国内・海外ゲーム情報サイト

珠玉のローグライク/ローグライトを紹介する特集。第21回はローグライトアクションを突き詰めた『Rogue: Genesia』をご紹介します。
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ローグライト+ベルトスクロールアクション=超爽快!『Star Fire: Eternal Cycle』

『Star Fire: Eternal Cycle』はEthereal Fish Studioが開発し、Indie Herb Gamesがパブリッシャーを手がけるローグライト・横スクロールベルトアクションゲームです。プレイヤーは主人公の女戦士を操作し、連打が効く軽攻撃・クールダウンごとに使える重攻撃・ダッシュ・ゲージを消費して放つ必殺技および超必殺技を駆使し、敵を倒していきます。


本作の特徴は「ワームコア」と「シナジー」です。ゲーム内では「ワームコア」と呼ばれる装備品がドロップし、各ワームコアには属性とさまざまな特殊効果が付与されています。同じ属性のワームコアを複数装備すると「シナジー」と呼ばれる特殊効果が発動し、キャラクターの性能に大きな影響を与えます。基本的には同じ属性のワームコアを積めば積むほど強力になりますが、特定の属性を4対4で組み合わせることにより、複合属性の強力なシナジーが発動するなど、その組み合わせ方は多彩です。


武器や服装もバトルスタイルに合わせた多数の性能のものが用意されており、これらの基本性能とワームコアをどう組み合わせていくかがプレイヤーの腕の見せ所です。


各ステージの最後には弾幕やレーザー攻撃、近接突撃など、多彩な攻撃手段を持ったボス戦が待ち構えています。ダッシュでジャスト回避して無敵を発動させ、その間に殴る……など、もちろんプレイヤーの腕も問われますが、上手くワームコアのビルドとシナジーが積み重なればボスをあっという間に瞬殺できることがあるのも本作の面白いところです。

本作は2025年12月現在でも頻繁にアップデートが行われており、随時細かいゲーム調整や新シナジーの追加が行われているほか、衣装の見た目だけを変える機能も搭載されました(ご丁寧にこの機能を活用できる水着も2種類追加された)。美少女が縦横無尽に舞う爽快なベルトスクロールアクションを求めている方、本作はお勧めですぜ。
属性シナジーの力で思う存分タコ殴り!ベルトスクロールACT・ローグライト『Star Fire: Eternal Cycle』【げむすぱローグライク/ローグライト部】 | Game*Spark – 国内・海外ゲーム情報サイト

珠玉のローグライク/ローグライトを紹介する特集。第33回はベルトスクロールACT・ローグライト『Star Fire: Eternal Cycle』をご紹介します。
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死後の世界では麻雀の常識に囚われていてはいけないのですね!『黄泉に落ちても麻雀』

『黄泉に落ちても麻雀』は、Boxed Lighting Gamesが開発し、Omegames StudioとNPC Entertainmentがパブリッシャーを手がけるローグライト麻雀ゲームです。本作はCPUとの2人打ち麻雀で、CPUより高い点数を得ることが目的です。なお、本作は麻雀のルールをまったく知らない!という人でも、「3つの同じか連番牌の組み合わせを4組と同じ牌2枚を1組揃えることが目的」ということさえ知っていれば遊べます。だって本作、日本麻雀とも中国麻雀ともかけ離れている、いわば「黄泉麻雀」とでもいうべき独自ルールですから。


本作ではプレイヤーキャラクターを1人選択し、『Slay the Spire』ライクなツリー型マップを進行していきます(舞台が地獄なので、上から下へと進んでいく形式ですが)。マップ上には他のキャラクターとの対戦や、さまざまな特殊効果を得られるイベントマスが配置されています。


各キャラクターには得意な麻雀役が設定されており、またスキルを使用することによってその麻雀役を揃えやすくすることができます。ステージを周回して得られたポイントを使ってキャラクターのスキルを強化することができ、キャラクターのスキル次第では「天和」「字一色」「小四喜」「四暗刻」のような役満も次々と繰り出すことができます。


キャラクターのスキルだけでなく、ステージ道中で手に入る「霊俑」や「遺物」も重要です。「霊俑」には役の成立をサポートするものやスコア倍率を引き上げるものなど、多種多様な効果があり、これの取捨選択も重要です。


高難易度ではとてつもないインフレ点数のぶつかり合いを見せる本作。はたしてあなたは、地獄バリバリ最強No.1の雀士の座を手にすることができるでしょうか?
インフレローグライト麻雀『黄泉に落ちても麻雀』を機会に、麻雀ゲームには4タイプあることを語りたい【げむすぱローグライク/ローグライト部】 | Game*Spark – 国内・海外ゲーム情報サイト

珠玉のローグライク/ローグライトを紹介する特集。第29回はインフレローグライク対戦麻雀『黄泉に落ちても麻雀』をご紹介します。
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1人で遊んでも3人で遊んでも楽しいデッキ構築型ローグライク+TRPG風ボードゲーム!『ヴィラクタル』

『ヴィラクタル』は、スティングが開発・販売を手がけるデッキ構築型ローグライク+TRPG風ボードゲームです。最大3人までのマルチプレイが可能なボードゲームですが、1人でも3人のコマを動かして遊べます。本作は今までの「げむすぱローグライク・ローグライト部」の記事では取り上げていませんでしたが、この機会にせっかくなので取り上げておきます。


本作は巨大なジオラマを舞台に、3人の冒険者のコマを動かしながら最奥に鎮座するボスを撃破することが目的です。初期状態で選べるのは勇者・戦士・魔法使いのコマだけですが、繰り返しプレイによるポイント蓄積で盗賊などの他の職業のコマも解禁していくことができます。



各キャラクターはすごろくの要領でダイスを振ってマップを進行しますが、マップ上にはモンスターのコマも配置されており、接敵するとモンスターとの戦闘になります。戦闘には各キャラクターのコマがマップ上のどこにいようと3人全員が戦闘に参加します。戦闘は『Slay the Spire』に代表されるデッキ構築型ローグライクとほぼ同様のシステムを採用しており、3キャラクターが個別にデッキを持って各ターンに手札を1枚ずつ使用して敵を攻撃します。


戦闘に勝利してレベルアップすると、各キャラクターはデッキにカードを1枚加えることができます。また使用には「コスト」が必要なカードもあり、それらのカードの使用には画面右下に溜まっていくシンボルを消費します。これらのカードを駆使して敵を倒しながらキャラクターはレベルアップし、更なる強敵との戦いに備えていきます。



訪れる村ではクエストを依頼されたり、何もない道中でも突発イベントが発生したり……と、本作はテーブルトークRPGを意識した演出が多めです。こういった雰囲気がたまらない人も多いのではないでしょうか。

規定日数が経過すると、ステージボスとの決戦が始まります。十分なデッキ構築やアイテムの用意はできているでしょうか?すべてのキャラクターが協力して、ボス撃破を目指しましょう。

本作のベースは協力プレイのボードゲームということもあり、1プレイ2時間ほどかかってしまうプレイ時間の長さは欠点なのですが、一味変わったデッキ構築型ローグライクとしても本作は面白いです。1人でじっくり遊んでも、3人でワイワイ遊んでもきっと面白いゲームですよ!(筆者、未だに本作のマルチプレイ試せていませんが……)
デッキ構築型ローグライク+すごろくボードゲーム『ヴィラクタル』最安値50%オフーマルチプレイで裏切りが楽しい……けどソロプレイだって面白い | Game*Spark – 国内・海外ゲーム情報サイト

このゲーム、ソロでもデッキ構築型ローグライクとして遊べる事をアピールしないのはもったいないと思うんですけど!?
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以上、2025年リリースの筆者おススメのローグライク・ローグライト5作を選んでみました。皆様の年末年始に、あるいはそれ以降にでも、これらのゲームで時間を溶かしていただければ幸いです。
