ムーンラビットは12月15日、MMORPG『幻想神域 Echo of Cube』のサービスを開始した。基本プレイ無料で、対応プラットフォームはPC。
『幻想神域 Echo of Cube(以下、Echo of Cube)』は、台湾のゲーム開発会社X-LEGEND Entertainmentが手がける基本プレイ無料MMORPG『幻想神域 -Another Fate-(以下、Another Fate)』のシステムを改修、刷新した日本向け新規タイトルだ(関連記事)。今回筆者は、本作の先行プレイを体験できる機会を得られた。基盤となる「Another Fate」からの変更点や、本作で楽しめる要素について紹介したい。
ぬいぐるみ型武器や考古学スキルが面白そう!
MMORPGで気になるのはやはり、職(クラス)の種類や武器種、生活関連スキルだ。キャラクター作成画面で武器を選ぶ際さっそく気になったのが、「ドラゴドール」という武器。まずその名前も聞き慣れないが、見た目はなんとぬいぐるみ。ぬいぐるみを武器として捉える概念はなかなか珍しい気がする。過去に印象に残っているものだと『ファイナルファンタジーⅩ』のルールーなどが思い浮かぶが、しょっちゅう見かけるものではない。
<キャラクター作成画面>
<ドラゴドールの使い手リリ族紹介動画(2019年公開)>
本作のドラゴドールの場合は、ぬいぐるみ自体が攻撃をしかけるというものではなく、戦闘中にレーザーやハンマーに変形するという点も面白い。遠近両用であるためボス戦でもかなり使い勝手が良い。ボスはAoEで攻撃予告を行うので、それを見てボスの近くが危険だと思えば離れてレーザー攻撃、ボスの近くが安全地帯だと判断できればハンマーで殴るという切り替えで、常に相手の体力を削り続けることができる。操作が難しいということもないため、初プレイの筆者でも快適に序盤のボス戦をドラゴドールで切り抜けることができた。
<ドラゴドールでの戦闘の模様>
武器種は本作リリース時点では6種に絞られているが、現在「Another Fate」に実装されている分とあわせて、将来的には少なくとも21種に拡張されることがわかっている。リリース時点の6種は、デュアルレーザー・ツインソード・ロッド・太刀・ドラゴドール・星天球。この中からもっとも興味のある武器でスタートし、ゆくゆくは気分で持ち替えたりもしながら新武器が追加されるたびにそれぞれを触って行きたくなるに違いない。既存のものだと、ギターやグリモワールなどもかなり気になる。
また、プレイ開始してすぐに、武器をはじめとする装備品はすべて図鑑に収録されることも判明した。「このグレーアウトされているマスを片っ端から点灯させたい!」という欲に駆られる。しかもよく見ると、図鑑にはさまざまなタブがあり幻神も、釣った魚も……とにかくありとあらゆるものが収集対象となっているではないか。タブが多いだけでなく、それぞれのタブの中にあるマスの数も多い。とんでもない沼の予感がしてくる。これが12年の重みか……。
<図鑑画面>
<魚図鑑>
釣った魚の図鑑というのは、生活スキルの中にある釣りの釣果を表すものだ。生活系のスキルとしては、釣り・考古学・採集・料理の4種の「生産スキル」が存在する。釣りの場合は場所や餌の種類で釣れるものが変化し、各魚ごとに5段階のサイズ情報も持っている。各釣りポイントには「ヌシ」が存在するので、ヌシ釣りをしてトロフィー集めをするという要素がとてもやり込み甲斐があって楽しそうだ。
<仲間と一緒に釣り>
また、筆者が特に興味を惹かれた生活スキルは考古学だ。釣りや料理はよくあるスキルだし、なんとなくこういうことをするのだろうという想像もつくが、考古学では何をするのか想像がつかなかった。考古学の場合はフィールドマップのあちこちでお宝の埋まっているポイントを探して、中身を瞬時に予測するミニゲームをすることとなる。正解すると発見した遺物に応じたポイントを稼ぐことができ、キャラクターの育成に便利なアイテムと交換できる。ルールが簡単でもあり、育成補助に役立ちそうなところが魅力的だ。各生産スキルは最高ランク20まで上げることができるので、図鑑を埋めつつランク上げを頑張るのが自分の性分に合っていそうだ。
<考古学のミニゲーム風景>
それから、図鑑経由で「カード」の存在に気付いてしまい、これもまた沼の予感がしてきた。ゲーム内にTCGの要素があり、拠点などにいるNPCとカードバトルができるのだ。パッと見ではトレーディングカードになど興味なさそうな印象のおばさんNPCも、実はカードバトルを申し込める相手だったりする(しかも強かったりもする)。『ファイナルファンタジーⅨ』でカードマスターを目指した記憶が蘇る。中には幻神のカードというものも存在するそうだ。幻神との「リンク」システムで所持幻神にゴールドを捧げると、一定確率でその幻神のカードをもらえることもあるらしい。まるでブロマイドのようだ。
ほかにも図鑑には「乗り物」の項目があったのでどんな乗り物があるかチェックしてみたところ、「イケメン幻神バハムートにお姫様抱っこしてもらえる」乗り物があった。生物や浮き輪、車や楽器など、座れそうなものならなんにでも腰掛けて移動に用いる勢いだ。しかも、案の定かなりの数がある。ちなみに、「バハムートにお姫様抱っこで運んでもらえる権」とも呼べるこの乗り物は、偶然にも本作リリースと同時にスタートする「ECパス」キャンペーンの報酬に含まれていると教えていただいたので、せっかく始めるならぜひともECパスに加入したいと思った。
<「Another Fate」でも人気の幻神バハムートの“乗り物“>
神話に、童話に、武将まで。 「幻神」ってどんな存在?
本作の特色はなんと言っても、「幻神」と呼ばれるNPCパートナーの存在だ。常に主人公と一緒に戦って、ともに強くなり、ステータス向上のバフを授けてくれたり武器にも力を与えてくれたりと、まさに冒険の相棒となってくれるそうだ。筆者は、「人ではない何か」と一緒に冒険するゲームが大好きなので、幻神の種類やシステムについて興味津々だ。
まず、幻神はどのような存在で、何種類くらいいるのか調べてみた。彼らは、神話や童話、戦国時代の武将などを由来とする名前やモチーフデザインを備えており、人型のものだけではなく獣型、ドラゴン型、メカ型のようなものまで幅広い見た目をしている。「Echo of Cube」リリース時点では40種以上スタートだが、「Another Fate」に実装済み150種の中から順次追加されていくそうだ。
<「Another Fate」の幻神一覧>
もともと神話、童話、架空の生物などが好きなので、多彩な幻神一覧を眺めているだけでも楽しい。エジプト神話のバステトが人型である一方で、クレオパトラは黒豹だったり、ギリシャ神話の「イカロス」はロボットのような見た目をしていたりと実に多彩だ。中には、プレイヤーコミュニティからのリクエストでフェンリルを実装したというようなことも過去にはあったそうなので、今後の追加にも期待が高まる。
<イカロスの紹介動画(2014年公開)>
幻神と協力してバトルや成長をする以外には、どのような交流が可能なのだろうか。相棒・育成要素好きな筆者にとって、もっとも興味が湧くのは好感度システムの有無やその内容だ。本作では、「Another Fate」と同様に、幻神の重複入手での限界突破(ランク上げ)や好感度システムが存在するとのこと。キャラクターと幻神がともにレベル60以上、幻神ランク☆3となると幻神と結婚もできるそうだ。結婚できる幻神の数には制限はないそうなので、今すぐお気に入りの幻神を片っ端から育てて重婚したい(強欲……)。好感度がMAXとなった幻神とは自宅で添い寝をすることができるほか、頭上に表示されるキャラクター名のフォント色もピンクに変更され、好感度MAX状態であることがほかのプレイヤー目線でもひと目でわかるようになるというのも面白いポイントだ。
<幻神「クロノス」とマイホームで添い寝>
またフィールド上で召喚している幻神に話しかけるシステムでは、幻神の人となりやバックグラウンドを知ることができる。たとえばイカロスには鋼鉄の体を持つに至った明確な経緯があるらしく、このコミュニケーションシステムを介して徐々にそれが詳らかになっていくそうだ。縁の深い幻神同士を合わせて所持しているときにだけ発生する“幻神対幻神の特殊会話”などもあるそうなので、たとえば同じ神話由来の幻神を集めると会話がますます楽しくなることが想像できる。筆者のように裏設定やデザインモチーフなどを考察したりするのが好きなプレイヤーは、新しい幻神を入手したらしばらく幻神とのおしゃべりに没頭してしまいそうだ。
<選択肢から幻神とおしゃべりする話題を選ぶ>
幻神集めも捗るわちゃわちゃ大規模ギルドレイド
多くのMMORPGと同様に、本作にも2~4人用のフィールドダンジョンのような協力プレイ、ほかのプレイヤーキャラクターとのパートナー・結婚システムなどのマルチプレイ要素が存在する。また、一定の条件を満たすことでギルドの設立や加入が可能となるとのこと。ギルドではどのような活動ができるのだろうか。
特に注目したいのは、ギルドレベルを一定まで上げることで解放される「ギルドタウン」だ。ここは、ギルドメンバーのみが入れる溜まり場のようなスポットとなるが、もちろんそれだけではない。たとえば商人NPCをレンタル設置することで、探検中にアイテムが欲しくなったときに村に戻らずギルドタウンで物資の補給をすることが可能になるようなQoL向上の恩恵を得られるし、釣りスポットもある。
<協力プレイ>
さらに、ギルドタウン内に幻神をレイドボスとして召喚し、ギルドメンバー全員で討伐するという特殊な遊び方が可能になる。フィールドのダンジョンは2~4人用、ギルドダンジョンも最大5人用と比較的小規模なものが多い。一方ギルドタウンでの幻神レイドバトルにはギルドメンバー全員が同時に参加可能だ。ギルドは最高レベルまで上げればメンバー上限が110人となるので、理論上は最大110人で幻神を取り囲めるということになる。ダンジョンなどでは決して見られないわちゃわちゃレイドが楽しめそうだ。この幻神レイドの勝利報酬には、幻神の召喚アイテムが含まれるので幻神集めやランク上げにはぜひ活用したい。ギルドに加入するだけでもレベルアップが促進されるなどバフの恩恵が得られるので、条件が満たされればすぐに加入したいところだ。
推奨スペック低めで気楽にスタートできる、充実のリファイン作
本作「Echo of Cube」では、「Another Fate」では不可能だったことを可能にし、プレイそのものを快適にする改修が施されている。町や村などの拠点で幻神を出すことが初めて解禁される点や、フィールド各所に点在するダンジョンに「ダンジョン一覧」のボタンを使ってどこからでも入場できる部分は、「Another Fate」を遊んだことがあるプレイヤーにとっては特に嬉しい改善点ではないだろうか。本編プレイ中のスキップ機能なども搭載されたことでサクサクと遊べるのでリプレイ性が向上しているし、自分のやりたいことにたくさん時間を割ける。
また、本作はPCの要求スペックを高く設定していない点も注目したい。なるべく多くのユーザーが快適に遊べるよう最適化を図っているそうで、環境的な開始ハードルは低めだ。ノートパソコン上でも高い負荷をかけずに遊べるので、「最近のゲームはどれも重くて遊べない……」という人にも、試しに起動してみてほしい。

正式リリースに際して初心者ミッションとECパスのキャンペーン、スタートダッシュイベントなどが同時に開始されている。初心者ミッションはチュートリアルクエストのようなもので、ログインボーナスを受け取りながら毎日項目を達成していくことで、一通りの遊び方を理解しながら素早く成長できるようになっている。ECパスはシーズンパスのようなもので、一定以上のレベルに達するたびに豪華な景品を受け取れるパスになっているので、早い段階で導入しておくとコンテンツ解放のスピードアップになるのでオススメしたい。
システム的にリファインされた「Echo of Cube」では、12年をかけて「Another Fate」に蓄積されてきたさまざまな要素を、より遊びやすく、がっつりと味わえるようになっている。完全新作では不可能な膨大なコンテンツがスタート時点で押し寄せてくるので、ぜひその波に呑まれてみてほしい。特に、各種神話や民話伝承上の登場人物、架空の生物、童話、三國志、妖怪などに興味があれば、必ず相棒にしたい幻神が見つかるはずだ。
『幻想神域 Echo of Cube』は、基本プレイ無料にてPC向けに配信中。
