2025年10月に、「Nintendo Live 2025 TOKYO」が3年ぶりに開催された。Nintendo Switch 2の発売以降初めてとなる同イベント。ファミリー層から高齢者まで、さまざまな来場者が訪れた。試遊の様子などからSwitch 2の現在地を探った。

日本では3年ぶりの開催となった「Nintendo Live 2025 TOKYO」
2025年10月4~5日に、東京ビッグサイトで任天堂のイベント「Nintendo Live 2025 TOKYO」が開催された。任天堂のゲームソフトが数多く出展され、いくつもの大会などが開かれる一般向けイベントだ。日本では2022年10月開催の「Nintendo Live 2022」以来、3年ぶりの開催となる。
他のゲーム展示会との違いは、原則として任天堂の自社ソフトのみが出展されること(例外として「ポケモン」関連ソフトは出展される)。来場者の年齢層が広く、新作の試遊を楽しむゲーマーから、乳幼児連れのファミリー層、さらには高齢者まで訪れるのも特徴の一つだ。
会場を訪れ、来場者の表情などをチェックするだけで、その時点での一般ユーザーの任天堂ゲーム機への関心の深さを確認できる貴重なイベントでもある。では、Nintendo Live 2025 TOKYOがどのようなイベントだったのか、現地の空気感を含め、簡単に紹介する。

会場の光景。大量の試遊台が並び、熱気にあふれていた
6タイトルが試遊可能、来場者に笑顔
体験プレーが可能だったのは、2025年11月20日発売予定の『カービィのエアライダー』のほか、『スーパーマリオギャラクシー + スーパーマリオギャラクシー 2』(10月2日発売)、『Pokémon LEGENDS Z-A Nintendo Switch 2 Edition』(10月16日発売)、『ドンキーコング バナンザ』(7月17日発売)、『Drag × Drive』(8月14日発売)、『マリオカート ワールド』(6月5日発売)の6タイトル。さらに『マリオカート ワールド』『Drag × Drive』『スプラトゥーン3』のゲーム大会も開催された。
どのタイトルにも多くの人が集まったが、とりわけ人気を集めたのは『カービィのエアライダー』と『Pokémon LEGENDS Z-A Nintendo Switch 2 Edition』の体験プレーだ。イベント時点では発売前であり、日本では初お目見えとなるタイトルだ。
試遊を求める来場者は多く、筆者も現地で行われたオンライン申し込みに挑戦したが、この両タイトルは申し込み解禁時間の数秒後には予定数に到達してプレーできなかった。文字通りの”瞬殺”状態であり、高い関心が寄せられていたことがわかる。
この両タイトルを含め、すべての試遊台では、1台ごとに1人のスタッフが常駐。プレーに困っているときにはすぐアドバイスを送り、各種の質問にも答えてくれる。
手厚いサポートの背景にはユーザーが「どこで困ったのか」「どこで悩んだのか」をチェックし、今後のゲーム開発にフィードバックするためのモニタリングとしての意味合いもあると聞く。任天堂が全世代に受け入れられる大衆向けソフトの分野で、ゲーム界のトップランナーであり続ける理由の一つが垣間見える。

『Pokémon LEGENDS Z-A Nintendo Switch 2 Edition』の体験コーナーはキッズたちに大人気

『カービィのエアライダー』の体験コーナー。体験プレーの申し込みは一瞬で終わった
キッズ層にSwitch 2人気はまだ“着火”していない
3年前との最大の違いは、自分のゲーム機を手にしているキッズ層が少なかったことかもしれない。「Nintendo Live」の入場時には、いったん待機スペースとなる行列に並び、20~30分の待機時間が生まれる。3年前は、ここでNintendo Switchを手に遊んでいるキッズの姿がたくさん見られたが、今年はほとんど目にしなかった。Nintendo Switch 2が品薄状態であることの影響かもしれない。
キッズ層の比率も、3年前より低かったように思われた。「マリオ」「ゼルダ」などの大作シリーズの新作が発表されておらず、「どうぶつの森」「ピクミン」などキッズ層に人気のあるシリーズの新作も未発表。Switch 2の人気は、まだキッズ層には本格的に“着火”していないように見受けられる。
とはいえ、これは任天堂の想定通りなのだろう。ここまで発売されたSwitch 2専用タイトルは、ハードと同時に全世代向けソフト『マリオカート ワールド』が発売されたものの、以降の発売タイトルは『ドンキーコング バナンザ』『Drag × Drive』と、ややゲーマー向けに偏っている。意図的に「大人向け」にチューニングされたラインアップといえる。
テレビCMでも、キッズたちが楽しそうにSwitch 2を遊ぶ様子を描いた映像は、まだ流れていない。登場するのはアイドルグループのSnow Manをはじめとする若手タレントたちであり、まずは若者向けに訴求していることが分かる。
Switch 2は、2025年6月の発売から7週間で全世界600万台以上を売り上げるハイペースで普及しているものの、最近まで品薄状態が続いていた。最初からキッズ層にも強く訴求してしまうと、キッズたちが「Switch 2で遊びたい!」と叫び出し、しかしハードが購入できず、悲しんでしまう事態になりかねない。それを避けるため、これまではキッズ層への訴求を控えめにしてきたのだろう。

会場内にはいくつものフォトスポットが用意され、ファミリー層でにぎわっていた

『スプラトゥーン3』の大会の様子
2026年にキッズ層への人気が拡大する予感
そう考えると、「カービィ」「ポケモン」の両シリーズの新作が出展されたNintendo Live 2025 TOKYOは、任天堂がキッズ層への人気拡大の号砲を鳴らしたイベントだったと位置づけてよさそうだ。
任天堂の公式販売サイト「My Nintendo Store」(マイニンテンドーストア)では招待販売が続けられており、2025年10月20日に配信した第2回の案内をもって、申し込みユーザーへの案内をすべて完了したと報告している。そろそろ熱心なゲーマーたちの初期需要は満たされそうな見通しだ。極度の品薄状態が、ようやく解消されそうな気配である。
そんなタイミングに合わせるように、10月16日に『Pokémon LEGENDS Z-A Nintendo Switch 2 Edition』がリリース。11月20日に『カービィのエアライダー』が発売された。年末に向けて過熱するであろう「Switch 2で遊びたい」というキッズたちの声に応えられるようなハード供給威勢が、そろそろ整いつつあるのだろう。
もう一つ、2026年は「スーパーマリオ」シリーズが大々的にアピールされる1年になるだろう。いま、任天堂は『スーパーマリオブラザーズ』の発売40周年を記念し、2025年9月からスーパーマリオ40周年キャンペーンを実施中だ。
イベント会場内にも、キャンペーンを盛り上げるための展示物が用意されていた。10月2日に『スーパーマリオギャラクシー + スーパーマリオギャラクシー 2』がSwitch向けに発売されたのもその一環だ。
2026年4月24日には映画『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』も劇場公開される。2023年に公開された前作『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』は公開25週で国内興行収入140億円、動員980万人を超える大ヒット。第2弾が「マリギャラ」になる。
この流れに乗って、そう遠くないうちに「マリオ」の新作が発表され、キッズ層を軸に、Switch 2の機運がさらに盛り上がるだろうと筆者は予想している。

スーパーマリオ40周年キャンペーンを記念するヒストリーボード。ここも人気のフォトスポットになっていた
(撮影/野安 ゆきお)
続き:
キッズ層にSwitch 2人気はまだ“着火”していない
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