
NEXTGEAR HD-A7A7Xは、GPUに「Radeon RX 9070 XT」を搭載するフルタワーモデルだ。CPUとカラーはそれぞれ2種類から選べるが、今回はRyzen 7 9800X3D搭載のホワイトモデル(HDA7A7XW8AFDW102DEC)をレビューする
「NEXTGEAR HD-A7A7X」は、マウスコンピューターのゲーミングブランド「NEXTGEAR(ネクストギア)」から登場した新しいフルタワー型ゲーミングPCだ。
NEXTGEARは2023年に登場したエントリー/ライトユーザー向けのゲーミングブランドで、AMDプラットフォームの積極採用や販売チャンネルの限定などを通して価格を抑えた、コストパフォーマンスの高さが特徴のシリーズだ。この9月、同ブランドではデスクトップPCのラインアップをリニューアルし、「よりパフォーマンスが欲しい」というユーザーの声に応えてフルタワー型デスクトップモデルも加えた。リニューアルの経緯などは別記事で紹介した通りだ。
HD-A7A7XはGPUとして「Radeon RX 9070 XT」を搭載しており、ボディカラーはブラックとホワイトから選べる。CPUは「Ryzen 7 9700X」か「Ryzen 7 9800X3D」を用意している。最小構成価格は、Ryzen 7 9700Xモデルが29万4800円、Ryzen 7 9800X3Dモデルが32万9800円となる。
今回、Ryzen 7 9800X3D搭載のホワイトモデル(HDA7A7XW8AFDW102DEC)の実機を入手したので、レビューしていく。
●Ryzen 7 9800X3D+Radeon RX 9070 XTの“オールAMD構成”
まずレビュー機の基本スペックをチェックしよう。
CPUはRyzen 7 9800X3Dだ。「X3D」の型番からも分かる通り、「3D V-Cache」による大容量のL3キャッシュを備えている。これは多くのゲームタイトルにおいてフレームレート向上に効果的で、ゲーミング向けハイエンドCPUとしては定番的存在の1つとなる。
CPUの冷却には、240mmのラジエーターを備える水冷クーラーを用いている。長時間の高負荷運用でも不安のない放熱性能を確保している。
GPU(グラフィックスカード)はRadeon RX 9070 XTだ。競合のNVIDIAでいうと「GeForce RTX 5070 Ti」に匹敵する3Dゲーミング性能をもつミドルハイモデルとなる。レイトレーシングやAI(人工知能)のパフォーマンスでは競合に譲るが、コストパフォーマンスを重視するハイエンドゲーマーからの人気が高い。
レビュー機は2.5スロット厚の3連クーラー付きのグラフィックスカードを搭載していた。
メモリは32GB(16GB×2/DDR5-5600)、ストレージは1TB SSD(PCI Express 4.0 x4接続)が標準構成だ。メモリはさておき、ストレージの容量はやや控え目な印象だ。
直販サイトで購入する場合、BTOサイトでメモリとストレージをカスタマイズできる。メモリは最大128GB(32GB×4)まで搭載可能で、ストレージはM.2 SSDのダブル搭載(最大4TB+4TB)など、柔軟な構成に対応できる。BTOメニューで構成を変更することでリアルタイムに購入価格が確認できるのもうれしいところだ。
●光の演出も楽しめる新型フルタワーシャーシ
本製品は、NEXTGEARシリーズに新たに加わった新型フルタワーシャーシを採用している。ブラックとホワイトの2色が用意されているが、評価機はホワイトだ。色温度高めの鮮やかなホワイトで、NEXTGEARのブランドカラーであるフラッシュマゼンダのアクセントとのコントラストが新鮮だ。建築物からインスパイアされたという意匠も印象深い。
本ケースには240mmラジエータの水冷クーラーが搭載できる他、グラフィックスカードのスタビライザーと、着脱式フィルターを備えている。プロユースも想定した「G TUNE」シリーズと比べると、ボタンの作りやフレームの厚みなどの細かい部分でコストダウンを感じるものの、冷却拡張性や高負荷時の安定性にも配慮されており、ハイスペックな構成でも安心して運用できるようになっている。
●2.5GBASE-T対応有線LANを標準装備 無線LANも追加可能
グラフィックスカードの画面出力端子はDisplayPort×3+HDMI×1という構成で、最大4画面の同時出力が可能だ。
USBポートは、天面と背面で合わせて13基を備える。うち2基はUSB Type-Cだ(天面はUSB 3.2 Gen 1、背面はUSB 3.2 Gen 2で、いずれも画面出力非対応)。10Gbps超の転送速度には非対応だが、実用面では十分な内容だろう。
通信機能は2.5GBASE-T対応の有線LANを標準装備している他、BTOオプションで無線通信機能(Wi-Fi 6E対応無線LAN+Bluetooth 5.x)を追加することも可能だ。
●ゲームのパフォーマンスはどうだ?
ベンチマークテストのスコアを見よう。Windows 11の電源設定は「最適なパフォーマンス」で統一している。
DirectXベースの3D描画性能を計測する「3DMark」のスコアは、DirectX 12ベースの高負荷テストである「Steel Nomad」で6727ポイントだ。GeForce RTX 5070 Ti搭載機の平均スコア(6864)に匹敵するスコアとなる。
また、DirectX Raytracingによるレイトレーシングを多用する「Speed Way」は6083ポイントだ。このテストのGeForce RTX 5070 Ti搭載機の平均スコアは7814で、レイトレーシング性能では一歩譲る結果といえる。
いずれも、Radeon RX 9070 XTの評判どおりの結果となっている。
実際のゲームベースのテストの結果も上々だ。「FINAL FANTASY XIV:黄金のレガシーベンチマーク」では、4K解像度の最高品質で「とても快適」評価となった。「モンスターハンターワイルズベンチマーク」では、フレーム生成なしでも4K解像度のウルトラ画質で「非常に快適」評価を得ており、ゲーミング性能は一流だ。
PCの総合ベンチマークテストである「PCMark 10」では、統計上全PCの1%に入る高スコアをマークした。ビジネス含めた総合性能も一流であることが分かる。CPUの性能を測る「CINEBENCH 2024」のスコアも良い。
最近はゲーミングPCを生成AIで利用する人も増えている。そこで「UL Procyon Benchmark Suites」によるAI関連テストも実行してみたが、AIによる画像/テキスト生成などにもしっかり活用できるパフォーマンスを示した。
●標準3年保証も魅力な“高性能+高コスパ”PC
今回のレビュー機の直販サイトにおける販売価格は32万9800円だ。NEXTGEARシリーズのイメージからすると高価に感じるかもしれないが、性能を考えるとコストパフォーマンスは優秀だ。標準で3年保証(24時間365日電話サポート)が付帯する安心感も見逃せない。
なお、NEXTGEARシリーズのデスクトップPCにはNVIDIA製GPUを搭載したモデルもある。さらに、同系統のデザインを採用したコンパクトなミニタワー型モデルや10万円台から購入できるエントリーモデルなど、多彩なラインアップがそろっており、それぞれBTOカスタマイズ可能だ。
ゲーミングPCをはじめて購入する方も買い替えを検討する方にも魅力的なラインアップとなっているので、コストパフォーマンスの良いゲーミングPCを探しているならば、一度マウスコンピューターの直販サイトを訪れてみてはいかがだろうか。
