Disneyは、動画配信サービス「Disney+」に「Hulu」を完全統合する作業を進めているところだが、その一方で最高経営責任者(CEO)Bob Iger氏は、Disney+における人工知能(AI)の活用に大きな可能性を見いだしている。米国時間11月13日に開催されたThe Walt Disney Companyの第4四半期決算説明会でIger氏は、AI技術を活用することでDisney+を同社のあらゆるサービスへの「ポータル」として機能させられると語った。

 「明らかにコマースのチャンスがある。当社のテーマパークに行きたい人、ホテルに泊まりたい人、クルーズの旅、クルーズ船を楽しみたい人に向けたエンゲージメントを生み出すエンジンとして活用するチャンスもある」とIger氏。「そして当然ながら、ゲームにとっても非常に大きなチャンスがある」

 Iger氏は、同社とEpic Gamesの提携にも言及した。共同プロジェクトの多くはEpic Gamesのプラットフォーム上で展開される一方で、この提携により「Disney+にゲーム的な機能をいくつも統合する機会が得られる」と述べた。こうした動きが進めば、すでにモバイルゲームを提供し、テレビ向けのビデオゲーム提供も控えるNetflixと同じ方向にDisney+も向かうことになりそうだ。

 Iger氏はさらに、Disneyが知的財産を守りつつ顧客エンゲージメントを高めることを目的に、AI企業と「生産的な」議論を重ねていることも明らかにした。そこには、同社のストリーミングプラットフォーム上で加入者の体験を高めるためのAIツールも含まれているという。

 加えて同氏は、ファンのためにDisney+でAIをどう活用していくのかについても説明した。「われわれが本当に期待しているもう1つのこと――AIによって可能になると考えていること――は、Disney+の利用者に、はるかにエンゲージメントの高い体験を提供できるようになることだ。その中には、ユーザーが自らコンテンツを生成できるようにすることや、他のユーザーが生成した主に短尺のコンテンツを視聴できるようにすることも含まれる」

 これは、TikTokのようなスタイルの動画や、Netflixの「モーメント」のような機能がDisney+に登場することを意味するのだろうか。加入者は待つほかないが、DisneyはAI技術で着実に前進しているという手応えを感じているようだ。

この記事は海外Ziff Davis発の記事を4Xが日本向けに編集したものです。

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