気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Teenage Astronauts開発、PC/Xbox One/Xbox Series X|S向けに10月8日にリリースされたゆったり工場建設ゲーム『Little Rocket Lab』開発者へのミニインタビューをお届けします。

本作は、町でのゆったりライフをエンジョイしながら工場建設を行うシミュレーションゲーム。プレイヤーは若きエンジニアとなり、幼少期を過ごした故郷にロケット発射場を建設するという使命に挑みます。工場建設が町での様々な問題解決にもなるのが特徴。記事執筆時点では日本語未対応です。

『Little Rocket Lab』は、1,999円で配信中。

――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?

Kyle私はKyle Schmitzです。『Little Rocket Lab』の開発者です!長い間ソフトウェア開発者として働き、本格的にゲーム開発に専念するようになったのは4年前になります。

お気に入りのゲームは、スーパーファミコンの 『聖剣伝説2』 ですね。今プレイしても、あの鮮やかなビジュアルや素晴らしい音楽には本当に驚かされます。あの作品が持っていた特別な感覚を再び呼び起こさせるような新しいゲームを、いつか見てみたいと思っています。

――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?

Kyle『Little Rocket Lab』は、のんびりライフシムと工場建設を組み合わせた新しいゲームのひとつです。私はライフシムゲームが大好きなのですが、農業系ゲームはすでに多く作られているので、少し違ったことに挑戦したいと思いました。

そこで工場建設と言うのを試してみたところ、驚くほど上手く噛み合ったんです。一方で、工場系ゲームはどうしてもシビアで新規プレイヤーにはとっつきにくい傾向があります。そこで、もっと親しみやすく、遊びやすいシステムに出来るのではないかと考えました。

――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?

Kyle実は『Little Rocket Lab』は多くの部分で『牧場物語2』からインスピレーションを受けています。『牧場物語』は、時間を過ごすのに心地よい場所を上手く作り出していると感じていて、自分のゲームでも同じことを試したいと思いました。

また、『Little Rocket Lab』の中には、『牧場物語2』からの影響が見て取れる要素もいくつかあります。例えば、アイソメトリック視点、フォトアルバム、池の中の女神、そして一緒に連れて歩ける犬の存在などです。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。

Kyle開発中で最も印象に残っている瞬間は、間違いなくローンチ時です。運の悪いことに、発売の1時間前にSteam全体がダウンしてしまい、誰もこのゲームを購入できない状態になってしまいました。パブリッシャーのスタッフ全員が、丸2時間パニックになっていましたね。正直その瞬間、何年か寿命が縮んだ気がします。ですが幸い、本作はその後大成功を収め、無事にその分も取り返すことができました。

――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。

Kyle全体的なフィードバックは非常にポジティブです。多くのプレイヤーが、本作ののんびりした雰囲気や、工場が町を助け、発展させる仕組みをとても楽しんでくれているようです。

ストーリーやキャラクターたちを気に入ってくれたという声を聞くのも、とても嬉しいことです。私は元々文章を書くのが好きなのですが、経験はあまりなかったので、プレイヤーの皆さんが本作のストーリーを楽しんでくれていると知るのは本当に励みになります。

特に印象的だったのは、私たちが作ろうとしていた本作の世界観をしっかり理解し、膨大な時間をかけて巨大な工場を建設してくれたプレイヤーたちからのフィードバックです。中には、私自身のものよりも大きな工場を作り上げた方もいますよ。

――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。

Kyle多くのプレイヤーから、プレイの快適さを向上させて欲しいと言う要望をいただいているので、最初のいくつかのアップデートでは、ゲームをより楽しく、工場のシステムを使いやすくすることに注力します。

その後は、ストーリーをさらに拡張したいと考えています。クエストを増やし、カットシーンを追加し、建物の種類や探索できるエリアも増やす予定です。また、多くのプレイヤーがゲームクリア後も遊び続けたいと考えているので、プレイヤーが遊び続けられるような目標も追加するつもりです。

――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能ですか?

Kyleはい!とてもワクワクするお知らせになるのですが、近いうちに日本語を追加予定です。多くのリクエストをいただいており、より多くの人に本作を楽しんでもらえるよう対応できることを、とても嬉しく思っています。

――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?

Kyleもちろんです!プレイヤーが本作を遊んだり、配信したりするのを見るのはとてもワクワクします。もし『Little Rocket Lab』が皆さんのコンテンツとして選ばれるゲームであれば、それだけでとても嬉しいです。

――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。

Kyle本作が日本語で遊べるようになり、より多くの人に楽しんでもらえる日が待ちきれません!私はスーパーファミコン時代の名作ゲームをプレイして育ったので、その影響が『Little Rocket Lab』のデザインにも少しでも表れていると嬉しいです。今の自分があるのも、日本のゲームタイトルがゲーム業界に与えてくれた影響のおかげなのです。

――ありがとうございました。

◆「注目インディーミニ問答」について

本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に700を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。

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