東京都立大田桜台高等学校のゲームの様子

【QUICK Money World 吉野 由希】9月8日、東京都の「ファイナンシャル・ウェルビーイング実現のための講師派遣」事業の一環として、東京都立大田桜台高等学校にて特別授業「資産形成王」を開催しました。今回の対象は、民法を選択している3年生7名です。

過去にボードゲームで金融を学ぶ授業を取り入れたものの、難易度が高かったという先生からのコメントもあり、今回は生徒のみなさんが楽しく、そしてより深く学べるように工夫を凝らした内容でお届けしました。

資産形成王とは

このゲームのルールはいたってシンプル。各プレイヤーが自分の手番で引く経済に関する「イベントカード」が起こすさまざまな波乱を乗り越えて、10ターンの間に最も多く資産を増やした人が勝者となります。

増やす対象となる資産は「株式」「投資信託」「現金」の3種類。例えば「株価上昇」のカードを引いたら、手元に株券カードを持っていた場合、さらに株券を1枚獲得できます。「バブル崩壊」のカードを引くと手元のカードのうち参加者全員を対象に、株券1枚・投資信託3枚と現金を残して全部没収されるというイベントも発生します。資産形成を孫から祖父母まで一緒に遊んで学ぶをコンセプトにQUICKが開発した金融教育の教材です。

「知らないから興味が持てない」を「知ってみたい」に変えるゲーム

ゲームが始まると、生徒さんたちはすぐに熱中していました。特に印象的だったのは、「10倍株」のカードが登場すると「メキメキチャンス!」とオリジナルの掛け声で盛り上がっていたことです。この掛け声は、生徒さんたちが自発的に生み出したもので、楽しみながら学んでいる様子が伝わってきました。

ゲームはただ楽しむだけでなく、深い学びのきっかけとなりました。

「『投資信託』ってなに?」

「『GDP成長』ってわたしたちに関係あるの?!」

ゲーム中に飛び交ったこれらの声は、生徒さんたちがこれまでの知識とゲームの体験を紐づけようとしている証拠です。

東京都立大田桜台高等学校の授業の様子

ゲーム終了後の講義は一方的に進めるのではなく、生徒さんたちの質問や疑問に一つひとつ丁寧に答えながら進行しました。

特に「配当はお金だけなのか?」という質問に対しては、配当金だけでなく、株主優待といった「モノ」や「サービス」もあることを解説。これには生徒さんたちも「へぇ!」と驚きの声をあげていました。

また、会社の経営について触れた際、

「株主にお金返さなくていいのを初めて知った!いいこと知った!!」

という声も挙がりました。これは、投資の仕組みだけでなく、会社の仕組みや資本主義の基本原則に対する理解が深まった瞬間です。講師の「理解しやすい会話口調」が、生徒さんたちの学びをさらに促進したようです。

単発で終わらない、継続的な学びの重要性

授業終了後、先生からは

「授業の翌週とか、なにかやっていないんですか?単発で終わってしまうのはもったいない」

というコメントをいただきました。これは、今回の授業を非常に評価いただいたこと、そして生徒さんたちの学びへの意欲をさらに高めたことを物語っています。

私たちは、一度の授業で全てを伝えるのではなく、学びのきっかけを提供することが重要だと考えています。今回の授業が、生徒さんたちが自ら金融や経済について調べ、考える第一歩となることを願っています。また、先生からの「単発で終わってしまうのはもったいない」という言葉は、私たちにとって今後の活動の大きなヒントとなりました。これからも「資産形成王」を使った特別授業で金融教育・資産形成のリテラシー向上に貢献していきたいと思います。                   

Write A Comment