今季31セーブを挙げ最多セーブのタイトルを獲得した埼玉西武ライオンズの平良海馬投手のインタビュー。後編は「心の変化」について聞いた。チーム内の立場が変わるとともに、結婚と愛息の誕生による劇的な変化とは――。〈インタビュー全2回の後編/前編から読む〉

 今シーズン、最多セーブ投手のタイトルを獲得した平良海馬だが、ここ数年、最も変化したのはチーム内での立ち位置ではないだろうか。

 それまでの平良は孤高のアスリートといった印象だった。一人で菊池雄星を頼り、アリゾナに向かったことも含め、周りの選手とは群れず、自身のやるべきことを粛々と遂行する投手だった。

 しかし、近年では若手投手を誘って自主トレーニングをするなど、チームメートとの関わり方に変化が見られている。

 今シーズン、最も飛躍した投手といっても過言ではない山田陽翔を自主トレーニングに誘ったこともそのうちの一つだ。

「今まではとにかく早く自分が目的地に着くことだけを考えていたと思います。なりたい自分に辿り着くためなら一人で行動するし、わき目もふらずにガンガン進んでいたんですけど、最近はチームメートに意識が向くようになりました。『どうやったらチームを強くできるか』とか『みんなでお互いを高めるにはどうしたらいいか』みたいな、仲間意識というか、そういう感覚が強くなったのかもしれません」

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