新型NEXTGEAR(フルタワー)をレビュー|冷却性能と静音性に課題はあるが拡張性が良くなった点はヨシ

前回、ネクストギアの新型ミニタワーをお借りしてレビューしたんですが、ゲーム起動中をはじめ、高負荷時の騒音がとてもうるさくて そして今回、新型のフルタワーもお借りしました 搭載スペックと価格はご覧の通り 心配だったゲーム起動中の騒音を見てみると はい、わたくしが期待していたのはこの静かさです ゲームを動かしてるときの温度も、キンキンに冷えているとはいえませんが、9800X3Dに240ミリの簡易水冷ならこんなもんでしょうという感じ 前回の動画に、簡易水冷なら静かというコメントが多数寄せられていて、たしかにこれなら旧モデルと比べて静かになった、という発表にも納得です ただし、CPUが高負荷状態になると おやおや、これまたなかなかの騒音です こちらの映像も見てほしくて これはモンハンワイルズのシェーダーコンパイル中を撮影したんですが、ファンがうるさくなったり静かになったりをずっと繰り返してるんです バイオスをのぞいてみると、ファンの設定はマニュアルモードになってて、CPU温度が85度までは回転量が一定で、85度を超えると一気に回転量が上がるように設定されています 右肩上がりのグラフに設定されることが多いように思うんですが、このパターンは珍しく感じます 先ほどご覧いただいた映像、コンパイル中の温度をチェックしてみると CPU温度が85度を超えるとファンの回転量が上がって、温度が下がると騒音も落ち着くんだけど、また温度が上がってきてファンがたくさん回って、という状況を繰り返していました つまり、前回のミニタワーのようにゲーム中は常にうるさい、というわけではなく、CPU温度が85度を超えなければ静かに快適に運用が可能、ということです CPUにどこまで負荷がかかるかはゲームによってかなり差があって、たとえばエーペックスならシェーダーのコンパイル中もギリギリ85度を超えることはなくて、静かな状態をキープできてました 一方でボーダーランズフォーは最大動作温度まで上がって、シェーダーのコンパイルが終わるまでの数分カンは騒音を我慢する必要があったり フォートナイトも起動直後はCPUの負荷があがって、一時的に音が大きくなってました ゲームをプレイできる状態になればCPUの負荷は落ち着きますから、常にうるさいわけじゃないならストレスに感じるかたは少ないんじゃないかなぁと思うんですが、皆さんはどう思いますか? ただ今回騒音以上に気になったのは冷却性能 いまご覧いただいたボーダーランズフォーもそうでしたが、シネベンチ計測中も、CPU温度が最大動作温度の95度に張り付いてしまってます 1年くらい前に、同じく9800X3Dを搭載したネクストギアをレビューさせてもらってまして、そのときもCPUクーラーは240ミリの簡易水冷 季節が異なるので室温に多少の差はあるとはいえ、そのときはCPU温度が80度台をキープできていたんです 今回のフルタワーもCPUクーラーは240ミリの簡易水冷で、見た目は似てるんですけどね、仕様が変わってしまったのでしょうか シネベンチほど強烈な負荷をかけつづけることは実際の用途だと滅多にないですし、95度まで上がったところですぐに壊れるということもないんだけど、以前と比べて冷却性能が落ちているように思えてしまうのが個人的に残念に感じるポイントです 動画制作時点でフルタワーは簡易水冷が標準搭載されていて、CPUが9700Xや7500Fなら高負荷時の発熱はもっと低いので、冷却性能も問題なく、かなり静かに運用できると思われます ミニタワーの場合、低価格帯のモデルはリテールクーラーが標準搭載されますが、上位モデルは基本的に簡易水冷が標準搭載 フルタワーとまったく同じ簡易水冷が搭載されているなら、少なくとも9700Xや7700、5700Xは高負荷時もかなり静かなんじゃないかな なお前回のミニタワーと今回のフルタワー、静音性や冷却性能の課題点についてはマウスコンピューター側にもきちんと事前に伝えてまして、今後何かしらの対応策が実施される見込みです 試作機とかじゃなくてすでに正式に販売されているものなんですから、外部の意見を受けて後から対応するんじゃなくて、発売前に社内できちんと検証して、課題がない状態でお客さんのもとに届けてほしいんですけどね すべての組み合わせで細かく検証するのは難しいのもわかりますし、コストを下げなきゃいけないというメーカー側の苦労も理解はできるんですが、購入されたかたが長く快適にゲームを楽しめるように頑張ってほしいです では課題点への言及はこれくらいにして、新型ケースを細かく見ていきましょうか ブラックをお借りしましたが、カラバリでホワイトも選択可能。どっちを選んでも価格は変わらないです 仕様上の寸法はご覧の通りで、マウスコンピューターの分類ではフルタワーとなってますが、わたくしの感覚だとミドルタワーという印象 ミニタワーをただ大きくしただけじゃなく、フロントパネルのデザインは結構変わっています ミニタワーと同じく、ロゴはエンボス加工でデザイン パネルは下側の隙間に指を入れて、パワーで外すことが可能 取り外せるフィルターはなくて、長期間使い込んでほこりがたまってきたらパネルごと外して掃除をするしかないです 配線とかはなにもつながってませんが、外すときはちょっと勇気がいります てんめんの防塵パネルはマグネットで貼り付けるおなじみのやつ ここは掃除がとても簡単です ミニタワーは側面側に電源ボタンなどが配置されていましたが、フルタワーは前面側に配置 いまどきのケースらしく、タイプCもきちんと使えます てーめんの防塵パネルはミニタワーと同じくはめ込み式 ケースがデカいので、掃除をするときは完全に寝かせたほうが安全です スライド式だったら掃除が楽なんですけどね RGBファンはてんめんのLEDボタンを押すことで色を変えられます パターンは10種類で、そこまで多くはないです LEDボタンをナガオシすることでライティングを消すこともできるので、光らせるのが苦手なかたはライティングオフでの運用がおすすめです ガラスパネルを外して中身も見ていきましょうか 光るファンはCPUクーラーを含めて合計6台 ミニタワーと同じく、ビークールというメーカーのファンが搭載されています。にほんではほとんど見かけないメーカーです マザーボードはATXのBハチゴーゼロ CPUゼットだと製造元がマウスコンピューターと表示されますが、これはエイスースの製品 今までのネクストギアはアスロックのマザーボードだけでしたが、エイスースの製品も採用するようになったみたい エムドットツーSSDの空きスロットはひとつで、ヒートシンクが最初から用意されているのもグッド 本音を言うと、せっかくATXのマザーボードなんですから、もうひとつ空きスロットがあったら最高だったなぁ 背面側のポート類もなかなか充実 ここにもタイプシーがひとつあります 有線ランは2.5ギガで、無線ランはオプション扱い ミニタワーのAMファイブはマザーボードがAロクニーゼロで拡張性もそれなりですが、フルタワーは割としっかりしています メモリは標準で32ギガ さらに容量を増やすこともできますけど、基本的に32ギガあれば問題ありません 一応メモリスロットは4つありますが、4枚挿しは非推奨です ストレージにはヒートシンクがきちんと搭載 型番は前回のミニタワーとまったく同じ 一般販売されていない、BTO向けの製品が採用されているんだと思われます 転送速度はこんな感じで、ミドルクラスのジェンフォーです フルタワーの魅力は、注文時のカスタマイズで最大3台までストレージを増設できること 2台目のエムドットツーSSDも選べますし、ハードディスクも選択可能 電源横のスペースに、ミニタワーにはなかった3.5インチのシャドウベイが確認できます 動画編集などで大容量ストレージが必要なかたも安心 ただカスタム費用はちょっとお高めなのと、2.5インチのシャドウベイは消えてしまいました シャドウベイがあったであろう痕跡は確認できるんだけど、ちょっとでもコストを下げようということなんだと思われます グラボはパワーカラーのトリプルファンタイプ 専用のグラボステーがケースに固定されていて、がっちりとグラボを支えてくれています デカいグラボも搭載できるようにフルタワーを設計したと説明がありましたが、我が家で一番巨大なグラボはまったく入らず 将来的にグラボをもっと強いモノに交換しようと思ったとき、デカすぎるグラボは入らない可能性があるのでちょっと注意が必要です やっぱりこれフルタワーじゃなくてミドルタワーのほうが適切じゃないですか? 電源は750Wで、ケーブルが全部つながってるタイプ 重たいゲームを動かしても消費電力はこんなもんですから、容量ブソクについては一切心配いらないです ちょっと気になったのは背面側のケーブルがやけに多いこと 光るファンが6個搭載されているとはいえ、これは工場で組み立てを担当されているかたが大変そうだなぁという印象です ではゲーム性能もサクッとみておきます。改めて今回お借りしたマシンの構成はご覧の通り グラボがラデオンなのでレイトレはちょっと苦手だけど、極端に重いゲームでなければ4Kでも快適に楽しめるハイスペックマシンです まずは定番のFF14ベンチ 4Kでは判定が非常に快適に届かずでしたが、実際はストレスなく遊べると思われます モンハンワイルズは同じクエストを実際にプレイして計測 RXキューマルナナマルはブイラムに余裕がありますから、4Kのウルトラ画質でも快適にプレイ可能 実際の映像がこんな感じ 今後、追加コンテンツが出てきても、最高画質で快適に遊べると思われます ボーダーランズフォーも実際にゲームを動かして計測 4Kはややしんどいですが、WQHDまでなら最高画質のまま楽しめそう もし4Kにこだわるなら、FSRの設定を少しいじってみるのがおすすめです CODはベンチマークでテスト このゲームはラデオンと相性がいいこともあって、4Kの最高設定でもサクサク楽しめます アサクリシャドウズもご覧の通り 4Kでもストレスなく遊べそうです サイバーパンクは最高画質から一段階落とした設定でベンチを回しました ちょっと画質を調整すれば、4Kでも快適にプレイが可能 レイトレの最高画質にこだわるなら、グラボはジーフォースを選んだほうがいいです 最後に黒神話悟空 これはレイトレオフの最高画質でベンチを回した結果 ボスによっては重くなる場面があるかもだけど、レイトレを妥協できるなら4Kでも普通に動かせそうです 続いてフルHDでシューター系のゲームを動かしてみました まずはフォートナイト 2種類のレンダリングモードで、どちらも競技設定でソロマッチを遊んで計測 現時点でゲーム最強クラスのCPUを積んでますから、フレームレートがぐんぐん伸びます 本気でプロゲーマーを目指すようなかたも、これだけの性能なら文句はないんじゃないでしょうか エーペックスは最高画質と低画質、それぞれ試してみました ラデオンと相性がいいこともあって、最高画質のままでも上限値の300付近でフレームレートが安定 画質を下げればより300に近づく感じですけど、正直わたくしレベルだと体感では差がわからないので、画質を下げなくてもいい気がします ヴァロラントは最高画質でスパイクラッシュを遊んでみました 500Hzを超えるようなハイエンドゲーミングモニターを使ってみたいかたも、今回のスペックなら不満はないと思います 最後にツイッチで配信も試してみました 配信ソフトは無料で使えるOBSを使用。配信と録画、どちらもハードウェアエンコードです 負荷を上げるために、ブイチューブスタジオを使ってアバターも表示 エーペックスは最高画質のまま動かしています CPUとグラボ、どちらもそれなりに負荷がかかっているはずですが、フレームレートがあまり落ちていないことがわかります PC1台でブイチューバーとして頑張っていくなら、やっぱりこれくらいのスペックだと安心感があります 極端に重たいゲームだと一部設定の調整が必要になるかもですが、ライブ配信も余裕でこなせるハイスペックマシンです ということで今回はフルタワーの新型ネクストギアでいろいろ遊んでみました ゲーム性能については文句のつけどころがないというか、ほとんどのかたはストレスを感じることなく快適に遊べるはずです レイトレーシングの最高画質にこだわるかたや、3DCGなどの用途でもパソコンを使いたいなら、グラボはジーフォースを選びましょう 動画制作時点ではゴーマルナナマル搭載モデルも価格は同じなんだけど、ミニタワーも見てみると、CPUが7800X3Dだとゴーマルナナマルのほうが結構安いという謎現象が起きてます ジーフォースとラデオン、どちらを選ぶべきかは各所でさんざん語りつくされてますから、ネットで情報を調べて、ご自身の用途にあったグラボを選んでください 今回新しく登場したフルタワーは、ミニタワーと比べて拡張性に優れているのが魅力 注文時にストレージを複数台載せられるようになったのは便利ですし、ハイスペックモデルはメモリを標準で32ギガ積んでいるのもグッド ただ現状のラインナップは20万円を超えるものばかりで、ミドルスペックの選択肢をもっと増やしてくれたらすごく魅力的なんだけどなぁ ネクストギアのフルタワーが登場したことで、ジーチューンの影が薄くなってしまった気もしたり。どうすみ分けをしていくのかしら 静音性についてはCPUに負荷がかかると一時的にうるさくはなるものの、全体的に見れば静かなほうです 9800X3Dだと高負荷時の冷却性能も気になるポイントで、バイオスを見る限りCPUクーラーの回転量は100%まで上げてないのでまだ余力があるのか、それとも搭載している簡易水冷クーラーの性能限界なのか、果たしてどっちなんでしょうか 正直なところ、フォートナイトとかヴァロラントみたいなゲームで本気でプロゲーマーを目指すとかじゃなければCPUは9700Xがおすすめでして、機会があれば改めてレビューしたいと思いますが、9700Xなら高負荷時の静音性と冷却性能もまったく問題ないと思われます 9700Xを搭載したネクストギアをお使いのかたがいらっしゃいましたら、温度や騒音がどんな感じかぜひコメントで教えてほしいです マウスコンピューターは24時間365日対応のアフターサポートと、標準で3年保証、分割手数料が36回まで無料になるのも大きな魅力 わたくしダメなところはダメと言いますが、パソコンの知識があまりないかたやはじめてゲーミングPCを買うかたにとっておすすめのメーカーのひとつであることは間違いないです ゲーミングPCは高い買い物ですし、長く使うものですから、メーカーや製品の特徴をよく理解して、納得のいく1台を選んでくださいね では今日の動画は以上です。お役に立てたなら高評価とコメントをいただけるとうれしいです。チャンネル登録がまだのかたは、ぜひ登録をお願いします。 また次回の動画でお会いしましょう。ご視聴ありがとうございました。

レビューしたモデル:https://ck.jp.ap.valuecommerce.com/servlet/referral?sid=3592333&pid=887411608&vc_url=https%3A%2F%2Fwww.mouse-jp.co.jp%2Fstore%2Fg%2Fgngear-hda7a70b8afdw102dec%2F
白色ケースはこちら:https://ck.jp.ap.valuecommerce.com/servlet/referral?sid=3592333&pid=887411608&vc_url=https%3A%2F%2Fwww.mouse-jp.co.jp%2Fstore%2Fg%2Fgngear-hda7a70w8afdw102dec%2F
レビュー記事はこちら:https://game.sukecom.net/nextgear-hda7a70/
やけに安いミニタワー:https://ck.jp.ap.valuecommerce.com/servlet/referral?sid=3592333&pid=887411608&vc_url=https%3A%2F%2Fwww.mouse-jp.co.jp%2Fstore%2Fg%2Fgngear-jga7g70b6bddw102dec%2F
※仕様や価格、納期などは時期によって変動します

機材貸出元:株式会社マウスコンピューター
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▼前回レビューしたミニタワー

▼NEXTGEARの関連動画




※BTOパソコンの改造は完全に自己責任です

▼製品型番と主なスペック
NEXTGEAR HD-A7A70
型番:HDA7A70B8AFDW102DEC
– Windows 11 Home
– AMD Ryzen™ 7 9800X3D
– AMD RADEON™ RX 9070
– DDR5-5600 32GB(16GB×2)
– NVMe M.2 SSD 1TB(Gen4)
– 750W(80PLUS BRONZE)

▼目次
00:00 フルタワーは大丈夫?
04:46 新型ケースをチェック
06:37 マザーボード
07:25 メモリ
07:38 ストレージ
08:29 グラボ
08:59 電源ユニット
09:39 FF14 ベンチマーク
09:49 モンハンワイルズ
09:44 BORDERLANDS 4
10:24 CoD:BO6
10:34 アサクリシャドウズ
10:40 Cyberpunk 2077
10:55 黒神話:悟空
11:08 フォートナイト
11:32 Apex Legends
11:54 VALORANT
12:06 ライブ配信の負荷テスト
12:47 レビューのまとめ

– メインPCのパーツ構成:https://amzn.to/45xLXdd
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– 撮影で使用している機材:https://amzn.to/3JsZKcm

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https://t.co/FumJvUNdrA

▼使用している音声ソフト
CeVIO AI 夏色花梨

#マウスコンピューター
#nextgear
#ゲーミングPC

6 Comments

  1. それでも1万円下げないとライバルに負けて売れないんだよ
    素人系が買うから尚更値段から入る。高いからね、すべてが

  2. さすが銀盾ですね。『外部の意見を聞いてから直すのではなく、マウスの社内できちんと検証すべき・・』とは なかなか言えないですよー👍

    良いものはいい、悪いものは悪い、PR動画ではこの辺があいまいになりがちなので、とても参考になりました。

    対策した製品の値段が上がったとしても、責任はないですからね~📝

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