2025年10月09日 16時00分更新
最安の定番ASRock製Radeonビデオカードでテスト
アッパーミドルビデオカードには、最安価格帯の常連と言って良いだろうASRockの「Radeon RX 9060 XT Steel Legend 16GB OC」を用意した。
ホワイトコーディネートPCにも狙い目のASRock「Radeon RX 9060 XT Steel Legend 16GB OC」
PCIe補助電源コネクターは、従来のPCIe8(6+2)ピンを採用している
Radeon RX 9060 XT 16GB GDDR6のGPU-Z。負荷時のGPUクロックは最大3364MHzを記録した
デュアルファン仕様GPUクーラーを採用する「Radeon RX 9060 XT Challenger 16GB OC」は6万円を切っている。スペックは若干異なるが、コスパ優秀だ
CPU
AMD「Ryzen 7 9800X3D」(8コア/16スレッド、最大5.2GHz、TDP120W)
AMD「Ryzen 7 9700X」(8コア/16スレッド、最大5.5GHz、TDP65W)
CPUクーラー
CORSAIR「NAUTILUS 360 RS」(簡易水冷、360mmラジエーター
マザーボード
MSI「MAG B850M MORTAR WIFI」(AMD B850、Micro ATX)
メモリー
CORSAIR「VENGEANCE DDR5 6400 32GB」(16GB×2、DDR5-6400)
ストレージ
Samsung「980 PRO PCIe 4.0 SSD 2TB」(2TB M.2 SSD、PCIe4.0×4)
ビデオカード
ASRock「Radeon RX 9060 XT Steel Legend 16GB OC」(AMD Radeon RX 9060 XT、16GB GDDR6)
電源ユニット
SUPER FLOWER「LEADEX V PLATINUM PRO 1000W」(1000W、80PLUS PLATINUM)
OS
Microsoft「Windows 11 Home」
パフォーマンス差を軽くおさらい
ゲーミングパフォーマンスの前に、CPUの基本性能を測れる「Cinebench 2024」のスコアを確認しておこう。
Ryzen 7 9700X(以降 9700X)は最大ブーストクロックが5.5GHzと、Ryzen 7 9800X3D(以降 9800X3D)よりも300MHzアップ。ベンチマーク実行中も9700Xは5200~5300MHz台での動作になっていたところ、9800X3Dは5100MHz台後半だったが、Multi Coreスコアは9800X3Dがスコアを伸ばしている。
アプリケーションやAIベンチマークとなるUL Benchmarks「UL Procyon」も実行していこう。ここでは写真編集ベンチマーク「Photo Editing Benchmark」と、動画ベンチマーク「Procyon Video Editing Benchmark」を使用している。
まず、Adobe Lightroom ClassicとAdobe Photoshopのパフォーマンスを測る「Photo Editing Benchmark」のスコアを確認していこう。
スコアの傾向としては、9800X3D優位なのは「Cinebench 2024」と同じで、CPUに加えGPUを使って処理される「Image Retouching」のスコアも、9800X3Dがわずかだが上回っている。TDP120Wまでの制御と、ベースクロック4.7GHzが効いている感じだ。
次はAdobe Premiere Proのパフォーマンスを測る「Procyon Video Editing Benchmark」のスコアだ。実際にAdobe Premiere Proで編集作業を行うときは、GPU使って処理を行うので、明示的にGPUを選択してベンチマークを実行している。
主にGPUを使って処理されるAdobe Premiere Proのパフォーマンスも、9800X3Dが優位となっている。とは言え、エンコードの時間差はわずか1秒程度となっている。
同じアッパーミドルで、7万円台となるNVIDIA GeForce RTX 5060 Tiだと、4K H.265エンコードで20秒近くも処理時間が短縮する。Radeon RX 9060 XT 16GBも十分な処理能力を備えているが、日常的に動画エンコードを行なうなら、RTX 5060 Tiを選ぶのも良いだろう。