米EAに過去最大のLBO、投資家グループが550億ドルで非公開化

 9月29日、ビデオゲーム開発の米エレクトロニック・アーツは、投資家グループに550億ドルで身売りすることに同意した。写真は同社のロゴが表示されたスマートフォンとゲーム「バトルフィールド2042」のイメージ。2021年9月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

[29日 ロイター] – ビデオゲーム開発の米エレクトロニック・アーツ(EA.O), opens new tabは、投資家グループに550億ドルで身売りすることに同意した。サウジアラビアの政府系ファンド、パブリック・インベストメント・ファンド(PIF)と、トランプ米大統領の女婿ジャレド・クシュナー氏が創設したアフィニティー・パートナーズ、プライベートエクイティ(PE)投資会社シルバーレイクが、現金およびPIFが既に保有する株式合計360億ドルと、JPモルガン・チェース(JPM.N), opens new tabによる200億ドルのデットファイナンスを通じて買収し、EAを非公開化する。

実現すれば、過去最大のレバレッジド・バイアウト(LBO)となる。

EAの株主は、1株当たり210ドルの現金を受け取る。これはLBOの報道が出る前の9月25日終値に25%のプレミアムを乗せた水準。

フリーダム・キャピタル・マーケッツのアナリストチームは29日の顧客向けノートに「資金的な支援と投資家コンソーシアムの資源によって、EAは公開企業ならばリスクないしコストが過大とみなされるかもしれない長期的な成長機会に注力する姿勢を強化できる」と記した。

一方でベンチマークのアナリストチームは、1株当たり210ドルの提示は魅力的に見えるかもしれないが、まだEAの本源的価値を十分に反映しているとは言えないと主張。人気シューティングゲーム最新作「バトルフィールド6」が発売されようとしているほか、2028年度まで20億ドル超の追加受注につながる可能性がある開発ラインナップを踏まえると、EAの本当の収益力は「開花」が始まったばかりだとの見方を示した。

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