Urban Gamesは、イベント「東京ゲームショウ2025(TGS2025)」にてプレイステーション 5/Xbox Series X|S/PC用シミュレーション「Transport Fever 3(トランスポートフィーバー3)」を出展した。2026年に発売を予定し価格は未定。自社でのパブリッシングを予定している。

 本作は土地から土地への運輸にフォーカスを当てたシミュレーションゲーム。普段私たちが何気なく生活するための商品たちは、手に届くまでには原材料を工場に運び生産し、それらが店舗で販売されるに至るまでに様々な長い時間をかけて運ばれている。そんな運輸の世界を自らの手でシミュレートし、体験できるのがこの「Transport Fever」シリーズとなっている。

 2026年に発売を予定している「Transport Fever 3」は基本のゲームプレイは引き継ぎつつ、ヘリコプターおよびトラム(ドイツなどで用いられている路面電車)という2つのカテゴリーの追加をはじめ、様々な点がパワーアップした最新作となる。今回はスイスに拠点を置くUrban Gamesパブリッシングマネージャー・Nicolas Heini氏にお話を伺った。

パブリッシングマネージャーのNicolas Heini氏

 まず初めに「Transport Fever 3」では乗り物の追加に加えて、グラフィックスや細かなディテールの設定ができるようになった点が今作の注目要素であると教えてくれた。今作は天候や昼夜のサイクルを追加され、それによって同じ場所であっても街の見た目が大きく変化する。グラフィックスの強化は個人的にもかなり驚いた点で、巨大な街が夜になると建物の明かりがとても美しく、夜景が非常に綺麗だった。最初は小さな街であっても、それらを自らの手で反映させて夜景が美しい街へと成長したらかなりの充実感を感じられるのではないだろうか。

 また、水の反射もよりリアルになっているようでグラフィックス面の強化によりリアルな風景が描き出される。一方で、ビジュアル面を強化するだけでなく、ゲームプレイのクオリティにも妥協せず制作を進めているようだ。

 細かな変更点や追加要素は多岐にわたるが、各種乗り物の種類も増えており、今作は自動車として日産自動車のダットサンやスカイラインといった車種が登場するという。グラフィックスの強化による影響もあってか車の外観を見れば一目でスカイラインだとわかるクオリティになっていた。また、なぜこれらの車が選ばれたのか聞いてみたところ「制作者の好きな車を選んで決めた」とのこと、作り手の好みが反映されていた。

 今作ではMODのサポートにも力を入れており、是非それらを活用して日本風の駅や乗り物を追加してほしいとコメント。また、PCだけでなくPS5やXbox Series X|S向けに同時発売を予定しており、こちらもMODに対応。コンシューマー向けにもリリースし、多くのユーザーの手に取ってもらうための展開が行なわれる。

 個人的に気になった点として「なぜ運輸にフォーカスを当てたゲームを作ろうと思ったのか」を聞いてみた。Urban Gamesの創業者が1990年代に発売された運輸にまつわるシミュレーションゲームが好きで、大学のプロジェクトとしてゲームのアプリを作ったことをきっかけにこのシリーズが生まれたのだと言う。日本の作品としては今なお続くシミュレーション「A列車で行こう(アートディンク)」シリーズと共通点があり、こちらのファンの方にも本作を知ってほしいと話す。

 最後に発売に向けての意気込みを聞いたところ、前作と比較して5倍の予算をかけて制作が行なわれているため、「メジャーなタイトルとして売っていきたい」と話す。似たジャンルで高い人気を誇る「シティーズ:スカイライン」のようなポジションを狙いたいともコメントしてくれた。

Nicolas Heini氏は「常に何かを決断する必要がある点」が本シリーズの気に入っている点だと言う。その決断が1時間後に様々な結果を生み出すため、気が抜けず何時間もプレイを続けてしまう点が好きだと語ってくれた

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