パルコが2025年8月に立ち上げを発表したゲームレーベル「PARCO GAMES」が、東京ゲームショウ2025に初出展。今年の冬にリリース予定の3作品を試遊できる。思わず中をのぞいてみたくなる空間演出にも注目だ。
空港をイメージした白い外観が印象的なPARCO GAMESのブース
本格的にゲームパブリッシング事業に参入したパルコは、ホール10に新ゲームレーベル「PARCO GAMES」のブースを構える。東京ゲームショウへの出展は今回が初めてだ。
ブースのテーマは「エアポート(空港)」。PARCO GAMESが扱うゲームタイトルがここから世界に飛び立っていく、という意味が込められているという。
東京ゲームショウにおいて、発売前タイトルの試遊は来場者のお目当ての一つ。PARCO GAMESでもパブリッシングタイトル第1弾として発表された3作品を試遊できるが、待機列の案内や待ち時間の表示はない。
よく見ると、ブースの上部に1から3までの番号と、ゲームタイトルがさりげなく書かれている。「ゲームをプレーしたい人はこのラインから入場してくださいね」ということなのだろう。
正面から見ると、ちょうど番号が書かれた先に試遊台が設置されており、試遊画面とキービジュアルの一部が見える。メインの試遊台を前面に出すのではなく、あえて奥まった場所に配置することで、来場者が思わず立ち止まってのぞきこんでみたくなるつくりになっていると感じた。
ブース全体が「白」で統一されているため、試遊エリアの色彩が目立つ
白を基調にしているのは空港のような清潔感・安心感を与えるためだと思われるが、色だけでなく壁や柱のさらっとした「質感」がさらにその印象を強めている。実際に空港で使われているモチーフや、直接的な演出がされているわけではない。にもかかわらず、ここから何かが始まるというわくわくした気持ちは、まさに空港で感じるものと同じなのである。
待機列がないため、通りがかりに興味を持った来場者がふらりとブースに足を踏み入れ、スタッフに話を聞いてから試遊していくことがあった
出展されている『南極計画』『Constance』『The Berlin Apartment』の3作品は、それぞれまったく異なる体験ができるインディーゲームだ。近年、ゲームや映画などのエンタメコンテンツを「結末を調べてから楽しむ」人が増えているといわれる。だからこそ、何も知らないまっさらな状態でプレーしたゲームは、きっと心に残るだろう。
PARCO GAMESのブースは、色、質感、動線、出展内容までもが一体となって、知らない世界への旅立ちを感じさせるものだった。
(文・写真/大吉 紗央里)
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