日本HPは、東京ゲームショウ2025の初日の9月25日、東京ゲームショウ同社ブース内において、ゲーミング製品の新製品発表会を行なった。発表されたのは、「VALORANT」の世界観を表現したコラボPC「OMEN 35L VALORANT Limited Edition」。価格は246,500円。本稿では、発表会の様子と新製品、ブースの様子をお届けする。

「VALORANT」の世界観に細部までこだわった「OMEN 35L VALORANT Limited Edition」

 新製品発表会では、まず、HP シニアバイスプレジデント兼ゲーミングソリューション担当プレジデントのジョセフィン・タン氏が登壇した。

 タン氏は、日本は有名なゲームメーカーが多く、産業規模が大きいだけでなく、最新テクノロジーに対しても貪欲であるため、PCゲーミング業界における日本の存在感は大きいと話す。HPは、ゲーミングPCのハードウェアを開発しているが、そのハードウェアの性能をフルに引き出すための独自ソフトウェア「OMEN Gaming Hub」を開発している。また、AIを活用し、タイトル毎にパフォーマンスを引き出すことができる「OMEN AI」も強化。対応タイトルが8つに増え、近日中に「Rainbox Six Siege」と「Delta Force」も対応するとした。

 続いて、タンさんが「ジャジャジャジャーン」というかけ声とともに、壇上のPCにかけられていた布をめくると、中から新製品の「OMEN 35L VALORANT Limited Edition」が現れた。「OMEN 35L VALORANT Limited Edition」は、その名前からも分かるように、OMEN 35Lをベースにした限定モデルで、人気FPS「VALORANT」の世界観や伝承をオマージュして作られた製品だ。

 本製品については、日本HP パーソナルシステムズ事業本部 コンシューマービジネス本部 コンシューマー製品部 カテゴリーマネージャーの森谷智行さんが解説を行なった。

 「OMEN 35L VALORANT Limited Editionは、「VALORANT」のテーマカラーである赤を基調にしたデザインで、側面や背面にもゲーム内に出てくるグラフィックスが散りばめられている。

 単に前面パネルと側面パネルに絵などをプリントしただけというコラボモデルもよくあるが、本PCはケースファンのハブ(中央)部分にゲームで重要になるアイテムのスパイクが描かれていたり、マグネット式で着脱可能なガンバディ(武器に装着するアクセサリー)が付属していたり、「VALORANT」プレイヤーなら思わずにやりとしてしまうこだわりが随所に散りばめられているところがポイントだ。

 ここまで特定のゲームの世界観を体現したコラボPCは珍しいだろう。Core i7-14700FとGeForce RTX 5060を搭載しており、基本的なスペックも十分。「VALORAN」のファンなら是非手に入れたい逸品といえる。

 続いて、森谷氏は8月に発表された新製品の説明を行なった。その要旨は以下の通りだ。

 フラッグシップモデルの「OMEN MAX 45L」は、OMEN Cryoチェンバーと呼ばれる特許取得済みの冷却機能を搭載し、カスタマイズの自由度も高いことが魅力。OMEN Cryoチェンバーは、ケースから分離されている独立したボックスであり、中に水冷用のラジエーターとファンが入っている。冷たい空気でラジエーターを冷却できるため、冷却性能が向上。高負荷時のCPU温度が同構成のOMEN 35Lよりも最大7.5℃低下するという。

 メインストリーム向けの「OMEN 35L」は、Ryzen 9 9950X3DとGeForce RTX 5080を搭載可能で、妥協のないパフォーマンスを実現。「OMEN 35L STEALTH Edition」は、ライティング用のLEDなどを搭載しておらず、目立ちすぎないことが特徴であり、VALORANT Champions Tourの大会公式PCとして使われている。

 ゲーミングヘッドセットの「HyperX Cloud Alpha 2 Wireless」は、音質にこだわり没入感あふれるプレイが楽しめ、世界初のプログラム可能なRGBベースステーションが付属することが魅力となる。さらに、ゲーム配信用マイクとして「HyperX FlipCast」と「HyperX SoloCast 2」の2製品が登場。HyperX FlipCastは、XLRとUSB両対応のダイナミックマイクであり、プロレベルの高音質を実現しており、HyperX SoloCast 2は感度の高いコンデンサーマイクを採用し、コンパクトなデザインを実現している。

新製品を実際に触って確かめられる試遊コーナーが充実

 ブースには、今回発表された新製品のOMEN 35L VALORANT Limited Editionをはじめ、8月に発表された最新モデルが並んでおり、試遊コーナーも充実していた。

 また、HyperXブランドのゲーミング周辺機器の展示コーナーや公式Xをフォローすることで回せるガチャマシンなどもあった。試遊コーナーでは、さまざまな最新ゲームをプレイすることができるようになっていたが、ゲーミングPC本体だけでなく、モニターやゲーミングマウス、ヘッドセット、ゲームパッドなど、すべて日本HPのOMENブランドとHyperXブランドで揃えられており、本体から周辺機器まで、すべてをカバーしている日本HPの強みがよく分かる展示になっていた。

 一般公開日にはステージイベントも多数開催される予定であり、日本HPの最新ゲーミング製品に興味があるなら是非行ってみてはいかがだろうか。

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