東京ゲームショウ2025のハピネットブースでは、THQ Nordic Japanがプレイステーション 5/プレイステーション 4/Nintendo Switch/Switch2/PC用アクションアドベンチャー「Reanimal(リアニマル)」の試遊台を多数出展している。会場では本作の序盤を遊べる体験版をプレイすることができる。

「Reanimal」は姉弟を操作しステージを進めていくアクションアドベンチャー

【REANIMAL | What Happens After The Flood?】

 「Reanimal」は「リトルナイトメア」および「II」を手掛けたスウェーデンの開発スタジオTarsier Studiosの最新作。プレーヤーは2人の姉弟を操作し行方不明となってしまった友達を探し出し、故郷の島から逃げようとするアクションアドベンチャー。ゲームでは1人で姉弟を操作するか、オンライン、またはローカルで2人のプレーヤーがそれぞれを操作する協力プレイも可能だ。

 「リトルナイトメア」で培ったノウハウを活かして開発された本作は、小さくてかわいらしい、しかしちょっと不気味な雰囲気を持つ姉弟が主人公となる。姉はウサギを思わせるお面をつけており、弟は麻布の袋で頭を覆っている。1人プレイの場合は弟を操作し、姉を呼ぶ、という形で進行する。

会場では試遊台で体験版をプレイできる来日した開発者とオフィシャルコスプレーヤーの記念写真

 ステージはパズル要素が強い。2人のジャンプでも届かないような高い場所も、まず弟が姉を持ち上げ、上に上がった姉が腕を伸ばして弟を引っ張り上げる、という形で進む。姉がスイッチを押している間に弟が進むなど、積極的に協力プレイ要素が盛り込まれている。1人プレイの場合は要所要所で弟が姉を呼んだり、まず弟がスイッチを押し、姉を呼んでスイッチを押し続けてもらう、といった方法でステージを進めていく。

 非常に見事なのがカメラワークだ。高い崖や、広い地形を歩いているとき、主人公達のスピードに合わせぐっとカメラが広角になったり、狭い場所を進むときはズームしたりと流れるようなスムーズさでステージの全景や細部を映し出す。

 光と闇の効果的な使い方も見所。ライトに照らされた場所ははっきり見える一方でそこ以外は影になり不気味さが増す。ぼんやり光っている場所や、暗闇をマッチやランタンなど小さな明かりで照らしながら進むなど、見えないところに対して空想がかき立てられる演出がなされている。

光と闇、カメラのズームとパンの演出が非常に見事だ2人で協力して前に進んでいく

 さらに「リトルナイトメア」のような深いバックストーリーやキャラクター背景を感じさせる仕掛けも面白い。主人公達の何倍も大きい人間が視界を横切ったり、鉄格子の向こうにいる仲間が少し言葉を交わしてから闇の中に消えていったりする。姉弟そのものは言葉を交わす場面もなく、テキストメッセージなどもないため、どんな物語が進行しているか、彼ら自身が何を思っているかも想像するしかなく、この“静寂”がゲームに深みを与えている。

 トレーラーでの不気味な”獣“も注目ポイントだ。トレーラーでは主人公を付け狙うような巨大な影が見えるが、アートワークでその姿をはっきりと見ることができる。羊や豚の頭と雲のような体を持ったグロテスクな怪物で、こういった恐ろしいクリーチャー描写も魅力だ。

 会場で体験できる「Reanimal」の試遊バージョンは15分間遊ぶことができる。どうすれば先に進めるか? 姉弟をどう操作すれば仕掛けを突破できるか? 試行錯誤しながら道を進んでいく感触が非常に楽しい。ぜひ会場で触れてほしい。

ステージをじっくり観察することで進む方法が見えてくるアートワークには巨大な怪物も

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