さあ今週も、ホラーフリークス垂涎の週刊連載「#アナタの知らない恐怖の世界」のお時間がやってまいりました。本企画は、ホラーゲームを愛してやまない筆者が、PC/コンソールを中心に発売直後または発売予定の“旬”のイチオシ新作ホラーゲームをピックアップしていくというもの。

それに加え、映画や体験イベントなどさまざまな最新ニュースもまとめてお届け!これを読めばすべて丸わかりのホラー連載企画です。

【今週イチオシ最新ホラーゲーム】
◆『Lost Dreams』(Itch.io)
本作は、肩越し視点のサバイバルホラーゲーム。プレイヤーは、飛行機事故を生き延びた主人公フランクを操作し、恐ろしいクリーチャーが徘徊する危険な孤島を探索。パズルを解き、ライターを活用して暗闇を照らし、そして時には武器を手に戦い、この恐怖の島からの脱出を目指します。

特徴的なのは、『バイオ4』にインスパイアされたゲームメカニクスです。距離感の近い肩越し視点での探索は非常に没入感がありそう。危険な環境を隅々まで探索し、回復、各種武器の弾薬、通貨など貴重な資源アイテムを回収し、生存を有利にしていきます。

とくに、か細いライターの明かりを頼りに暗闇を進んでいくのがめちゃくちゃ怖そうです。仄暗い先に異形がウロウロしていると思うと…。

また、やりごたえのある謎解きも待ち受けており、ストーリーを進める重要アイテムや特殊な鍵などを入手するためには、さまざまなパズルを解く必要があるようです。

ゾンビ化したネズミのような大型の敵は近づくと襲いかかってきますが、素早く対応すれば振りほどいて押し返せるので、距離の確保が生存へのカギとなります。また、戦闘はピストルからナイフ、ショットガン、クロスボウ、ライフルまで幅広い武器で対抗できますが、弾薬の節約などインベントリ管理が必要となります。

それに加え、島内の自動販売機兼ショップで弾薬、武器、回復アイテムを購入可能。お金はゲーム内の環境や壊せる樽の中に見つかります。

このように、オーソドックスながら探索、戦闘、謎解きのサバイバルホラーに不可欠な要素がしっかりと揃っているようなので、『バイオ4』など王道のサバイバルホラーが好きなプレイヤーにオススメできる作品です。

『Lost Dreams』は配信サイトItch.ioにて、50%オフの5ドルで発売中です。

開発/パブリッシャー:CatDreamsAr
ジャンル:サバイバルホラー
対応言語:日本語
機種:PC(Itch.io)
発売日:2025年9月18日

◆『Tatari Demo』(Steam)
本作は、一人称視点のホラー推理アドベンチャーゲーム。プレイヤーは、とある失踪事件を担当する刑事となり、事件を解決するため容疑者が最後に目撃された場所から調査を開始。ランタンの光で気味の悪い廃村を探索し、手がかりを辿っていきます。果たして、“日本の都市伝説”が絡む奇妙な事件を解決できるのか?

本デモの特徴は、探索と謎解きパズルを重視したホラーゲームであること。2つの探索可能なエリアには、至る所に謎と錠が仕掛けられており、それらを解き明かすことで事件解決へ一歩近づけます。ただし、一見単純に見えるパズルの中には致命的なトラップも存在するようで、スリリングなプレイを楽しめそうです。

また、「日本の伝統的な都市伝説」を基にした謎めいたストーリーも体験できるらしく、廃村のおどろおどろしい雰囲気が、肝試し的な“和の恐怖”を感じさせます。

和風ホラーの雰囲気に惹かれるプレイヤー、もしくは謎解きと探索が好きなプレイヤーに推したい作品です。

開発/パブリッシャー:Hidden Tower Studios/TheGamesFortress
ジャンル:ホラーアドベンチャー
対応言語:日本語
機種:PC(Steam)
発売日:2025年9月25日

◆『The Sushi House』(Steam)
本作は、ストーリー重視の一人称視点サイコホラーゲーム。プレイヤーは寿司屋のアルバイトとして勤務し、仕事のノウハウを教わりながら、寿司を作り、床掃除などの雑用を含めた総合的な店舗管理を任されます。しかし、主人公は寿司屋での業務をこなしていくなかで奇妙な違和感に気づき、少しずつ店の奥に隠された不穏な“何か”を暴いていくことになります。

特徴的なのは、「本格的な寿司作り&店舗経営」システムが実装されていること。寿司皿の選択からネタ作り、店内の清掃など基本的な仕事の流れを同僚から聞いて学んでいくようです。

また、バスタブの血の海に浮かぶ人体、回転寿司の皿に乗せられて回る人間の部位など、グロテスクなホラー表現も特徴的で、ボディホラー映画のような怖さがあります。寿司屋の地下は、おぞましい何かが行われているようで、プレイヤーは真相を突き止めていくことになるのでしょう。

寿司屋の経営シミュレーターとスプラッターホラーの融合が異色な本作は、グロテスクで不気味な雰囲気を求めるプレイヤーにはうってつけのタイトルだと思います。なお、1〜2時間程度でエンディングとなる短編作品のようです。

開発/パブリッシャー:Noirbit
ジャンル:ホラーシミュレーター
対応言語:日本語
機種:PC(Steam)
発売日:2025年9月26日

◆『SILENT HILL f』(PC/コンソール)
本作は、三人称視点のサイコロジカル・ホラーアドベンチャーゲーム。初代『サイレントヒル』からのコンポーザー兼プロデューサーである山岡晃氏に加え、クリーチャーデザインにKera氏、ストーリーは「ひぐらしのなく頃に」で著名な竜騎士07氏を迎え、開発を台湾のスタジオNeoBards Entertainment、そしてもちろんパブリッシャーはKONAMIという、シリーズの新境地を切り開く制作陣が揃った、待望の『SILENT HILL』最新作です。

『SILENT HILL f』の大きな特徴は、シリーズ史上初めて「日本」を舞台にしていることです。『SILENT HILL』シリーズは、主にアメリカ中西部に位置する「サイレントヒル」の町がゲームの舞台でしたが、今作では日本が舞台に選ばれています。

プレイヤーが訪れるのは、架空の田舎町である「戎ヶ丘」。山々に囲まれたこの町は、商店街や木造住宅など、1960年代の昭和ノスタルジーが広がっています。なおモデルとなったのは、岐阜県下呂市にある金山町の町並み、特に「筋骨めぐり」と呼ばれる路地裏のエリアがモチーフとなっており、現地での取材や資料を集めて徹底的に再現されている模様です。

この昭和の町並みに加えて、神社や神殿、木造校舎など「和のテイスト」が独特のジットリとした陰鬱な世界観を作り出しており、今までにない「和風サイレントヒル」として期待値は高まるばかりです。

深い霧に包まれた「表世界」から、おぞましき心象風景が具現化したような「裏世界」、徘徊する和風テイストのクリーチャーは非常に不気味でおぞましく、シリーズの魅力である「狂気と恐怖」のエッセンスはしっかりと存在しています。

また、リメイク版『SILENT HILL 2』で刷新された戦闘システムやアクション要素のような、やりごたえのある異形との戦いも非常に楽しめそうです。

主人公の「深水 雛子(しみず ひなこ)」を演じるのは、女優として活躍する加藤夏子さんです。また、雛子の幼馴染「岩井 修(いわい しゅう)」役に俳優の大崎捺希さんなど、実在のモデルを採用していることも特徴。

さらに、本作が掲げる「美しいがゆえに、おぞましい」というテーマも注目すべきポイントです。雛子=プレイヤーが選ぶのは、美しきものなのか、それとも残酷でおぞましいものなのか、究極の選択を迫られます。

『SILENT HILL f』は、シリーズが持つ恐怖と狂気はそのままに、初めて舞台を日本に移した新たなサバイバルホラーが始まります。どっぷり漬かったオールドファンはもちろん、シリーズ未経験の新規プレイヤーにも超オススメしたい期待の一作です。

なお、「東京ゲームショウ2025」で本作を基にした体験型謎解きが開催されます。こちらも楽しみですね。

開発/パブリッシャー:NeoBards Entertainment/KONAMI
ジャンル:サバイバルホラーアドベンチャー
対応言語:日本語
機種:PC(Steam/Epic Gamesストア/Microsoft Store)/PS5/Xbox Series X|S
発売日:2025年9月25日(デラックスエディション版は48時間の先行アクセス権含む)

◆今週の気になるホラーニュース
★あの「怖カワ」マスコット再び…!大ヒットホラー続編『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ2』公開日決定!
ユニバーサル・ピクチャーズは大ヒットホラーゲーム『Five Nights at Freddy’s』が原作の実写映画の続編「Five Nights at Freddy’s 2(ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ2)」国内向け特報映像を公開しました。

特報映像および公式サイトによると、2026年1月23日(金)に全国の劇場にて公開が決定したとのこと。

続編では、お馴染みのクマのフレディ、ウサギのボニーなど“怖カワ”な「最凶マスコット」たちの起源にまつわる闇が暴かれ、1年前に起きた廃墟のピザレストラン「フレディ・ファズベアーズ・ピザ」の元警備員マイク(ジョシュ・ハッチャーソン)と地元の警官ヴァネッサ(エリザベス・レイル)の二人が、恐怖の一夜を体験することに。果たして、マイクは生き延びる事ができるのか?そして、隠された真相とは──、という内容のようです。

監督は、前作で高い評価を受けたエマ・タミが続投し、脚本はゲームシリーズを生み出した原作者のスコット・カーソンが再び参加します。製作には、ブラムハウス創設者でありCEOのジェイソン・ブラム、そして前作に続きスコット・カーソンも同じく参加。製作総指揮には、監督のエマ・タミをはじめ、ベアトリス・セケイラ、クリストファー・ワーナー、ラッセル・バインダー、マーク・モーストマンなど錚々たるメンツが名を連ねます。

ちなみに前作は北米で2023年10月に公開し、オープニング興収約8000万ドル、その年に公開されたホラー映画作品で興収ナンバー1に輝き、最終的に全世界の累計興行収入は約3億ドルを達成した、まさにモンスターコンテンツ!今から公開が待ち遠しいですね。

さて、今週もさまざまなホラーゲーム&ニュースがありました。いよいよ発売される『SILENT HILL f』に興奮気味の筆者ですが、ぜひともTGSの出展も体験したいな〜と思っております(金があれば)。

来週もアナタの知らない世界へとお連れいたします……。

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