F Division第2節のマッチング。MATCH1はFUKUSHIMA IBUSHIGINとDetonatioN Focus Me、MATCH2はVARRELとZETA DIVISION Geekly、MATCH3はREJECTと広島 TEAM iXAの試合が行なわれる

 9月9日、「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2025(以下、SFL2025)」のF Divisionの第2節が行なわれた。1節で初戦勝利を飾るなど好調だったVARRELがF Division強豪のZETA DIVISION Geeklyと対戦するほか、初戦勝利の好スタートとなったREJECTが、あでりいの大将戦の活躍が華々しかった広島TEAM iXAと対戦。さらには因縁含みのヤナイとGO1の激突はあるのかが注目のFUKUSHIMA IBUSHIGINとDetonatioN Focus Meによる1戦と、本日も見どころたっぷりだ。

 なお、もう1つの見どころとして、本日の解説は元広島TEAM iXAのリーダーであり、現在はSCARZ所属のコンテンツクリエイターのストーム久保氏が務める。ストーム久保氏と言えば、SFL 2022~2023まで2年間リーダーを務めてきたが、2024年に広島TEAM iXAを電撃脱退し、「無職」という名のストリーマーとして個人配信の活動を行なっていた。

 そんなストーム久保氏が公式大会の解説などを経て、いよいよSFL 2025で実況・解説陣の仲間入りを果たしたのは非常に興味深いところ。SFL 2024では同じく現在はストリーマー活動が中心のハイタニ氏が解説に入るも1年で終了してしまった経緯もあるだけに、ストーム久保氏の解説にも注目が集まる。

 本稿ではSFL 2025におけるF Division 第2節の全試合の模様をダイジェストで簡単に紹介するとともに、3試合それぞれのMVPにオンラインでインタビューする機会を得られたので、こちらのインタビューを中心に選手たちの心情などを紹介していきたい。なお、以下の記事内では選手の敬称は略して記載している。

 SFL 2025全試合はYouTubeにてライブ配信を行なっているほか、アーカイブも公開されているので、試合内容の詳細などについてはこちらも確認してみてほしい。

「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2025」Division F 第2節 ☆☆18時40分より初心者必見!SFリーグ: ウォームアップ☆☆実況はお馴染みのふり~だ氏、解説は今回が初となるストーム久保氏だ!ふり~だ氏がちょいちょいフォローをはさむところがエモくていい試合開始前のミニコーナーでは「久保’sセミナー」が行なわれた。選手目線の解説に期待が集まる大ピンチの状況を救ったのは鶏めしのダルシム!延長でヤナイがGO1にリベンジを果たす!

 MATCH1は、ホームがDetonatioN Focus Me、アウェイがFUKUSHIMA IBUSHIGINの1戦。アウェイ側のオーダーは先鋒が2BASAの舞、中堅はジョニィのマノン、大将は鶏めしのダルシム、リザーブはヤナイのベガ。対するホーム側、DetonatioN Focus Meは、先鋒がナウマンの舞、中堅は板橋ザンギエフのザンギエフ、大将は竹内ジョン、リザーブはGO1の春麗。

 先鋒戦はナウマンの舞と2BASAの舞による舞のミラーマッチとなったが、初勝利がなく緊張する2BASA相手にナウマンがきっちり決めて2-0で勝利、DetonatioN Focus Meが10-0で先取する運びとなった。中堅戦は板橋ザンギエフのザンギエフとジョニィのマノンによる一戦で、一進一退の攻防が展開する熱いバトルとなったが、フルセットフルラウンドの読み合いは板橋ザンギエフが読みを通して2-1で勝利。DetonatioN Focus Meが20-0で点差を広げた。

 大将戦は竹内ジョンのラシードと鶏めしのダルシムによる一戦。鶏めしダルシムが竹内ジョンのラシード相手に見事な立ち回りを見せてポイントを稼ぐ。途中竹内ジョンがインターバルを取り、1セット取り返すも、鶏めしダルシムの勢いは止まらず、3-1で勝利。大将戦の勝利により、FUKUSHIMA IBUSHIGINが20-20で追いつき、延長戦が発生する運びとなった。

 延長戦はリザーブだったヤナイのベガとGO1の春麗による1戦。9月7日に行なわれた「CPT 2025 WORLD WARRIOR JAPAN」において、GO1との直接対決で負けてしまったヤナイのベガだが、1セット目はヤナイのベガが勝利して先制するも2セット目はGO1が取り返す展開に。最終セットはヤナイのベガが猛攻からインパクトを決めて見事に勝利!2-1勝利でFUKUSHIMA IBUSHIGINが30-20で勝利した。

先鋒戦で早くもインターバルを取り初勝利を目指した2BASAだったが、ナウマンの舞の立ち回りがうまく、残念ながらナウマンが2-0で2BASAを完封する展開となった。インターバルの不安そうな2BASAの表情を見たストーム久保氏は「俺は逃げたいと思ってた」と選手目線のコメントで配信を笑わせていた中堅戦は板橋ザンギエフのザンギエフとジョニィのマノンによる、今期初参戦の2人が対決。板橋ザンギエフのザンギエフがマノンを抑えて2-1勝利を決めた大将戦は鶏めしのダルシムと竹内ジョンのラシードの1戦。好調の鶏めしのダルシムが本来キャラクター相性では不利なラシード相手に見事勝利!同点にもつれ込む展開となった延長戦は因縁含みのヤナイのベガとGO1の春麗による1戦。ここはヤナイのベガがインパクトからの猛攻で勝利を決める大金星!リベンジマッチを勝利し、チームを自ら初勝利に導いた

 MATCH1のMVPにはFUKUSHIMA IBUSHIGINの鶏めしが選出された。大将戦の勝利について率直な感想を聞かせてもらうと、先鋒、中堅が負けてしまい、このままでは0点になってしまうので、必死に戦った結果、無事勝利できてよかったとした。

 本日のオーダーについて聞いてみると、ヤナイが好調だったが、相手のGO1と直近の対戦で負けてしまい、相性が悪いとのことで、鶏めしが出ることになったという経緯があったという。

 鶏めしはSFL 2025が開始してからキャミィ、ラシードなど不利な組み合わせを勝ち続けているが、どのような対策をしているのか聞いてみたが、鶏めしはダルシムが苦手なキャラのためのサブキャラとしてザンギエフを用意していた時期もあったが、EVOなどでいろいろな選手と練習していく中で、調整などもあってザンギエフを使うよりもダルシムで対策を頑張るしかないと感じたという。以降は苦手なキャラ相手にダルシムでどう戦うか、日々研鑽を磨いた成果だとした。今回については練習相手の動きを竹内ジョンの人読みと絡めて対策を講じたとしている。

 現段階でチームメンバーの1人、今回SFL初出場の2BASAが1勝もできていない点について、声を掛けてほしいとリクエストされると、1勝もできておらず、落ち込んでいるかもしれないが、落ち込んでいてもいいことはないので、気楽にやっていこうと声を掛けた。

 次節への意気込みについては、鶏めし自身は次節の相手チームである広島TEAM iXAは、自分が苦手な相手としてACQUAのブランカが出てくるので正直出たくないとしつつも、期間が空くので苦手キャラを練習して挑みたいので、オーダーは当日のお楽しみとした。またファンに向けてのメッセージとして、今後も強いダルシムをみんなに見せていきたいとメッセージした。

MATCH1のMVPは鶏めし!ヤナイの勝利でFUKUSHIMA IBUSHIGINが30-20でDetonatioN Focus Meに勝利した「9月のマゴ」がひかるに負けて9月終了?ZETA DIVSION Geeklyが悲願の初勝利

 MATCH2はホームがZETA DIVSION Geekly、アウェイがVARRELの1戦。アウェイ側のオーダーは、先鋒が水派のキャミィ、中堅はtsの豪鬼、大将はマゴのジュリ、リザーブはYHC-餅のダルシム。対するZETA DIVSION Geeklyは先鋒がひぐちのガイル、中堅はももちのエド、大将はひかるのA.K.I.、リザーブは翔となった。

 先鋒戦はひぐちのガイルと水派のキャミィの1戦。ギリギリの接戦となったが、水派のキャミィが2-1で勝利し、VARRELが10-0で先取した。中堅戦はももちのエドとtsの豪鬼の1戦で、ここはももちのエドがtsの豪鬼の強気な攻めを抑え切り、2-0で勝利。ZETA DIVSION Geeklyが10-10で追いつき、大将戦で勝敗が決する展開となった。

 大将戦はひかるのA.K.I.とマゴのジュリの1戦。初戦はマゴのジュリの動きがよく1本を先制。ところが2セット目からひかるがギリギリのところで勝ちを取っていく展開で2本連取でリーチをかける。4セット目はマゴが取り返して2-2のフルセット。最終セットはフルセットフルラウンドでひかるのA.K.I.が見事な読みで逆転を許さず勝利を決めて3-2で大将戦を制した。この大将戦のひかるの勝利により、ZETA DIVSION Geeklyが30-10でVARREL相手に勝利した。

先鋒戦はひぐちのガイルと水派のキャミィの1戦。これまで使わずにいたインパクトを要所で出して見事にひぐちのガイルを2-1で撃破中堅戦はももちのエドとtsの豪鬼の1戦。ここはももちがtsの豪鬼の強気の攻めを抑えて2-0で勝利試合には参加しなかったが、前回欠場していた翔が無事にチーム復帰を果たした。この翔の復帰もひかるの勝因の1つだったという

 MATCH2のMVPにはZETA DIVSION Geeklyのひかるが選出された。試合終了後のインタビューでは、MVPの率直な感想を一言でまだ1勝もできていなかったので、自身の1勝とチームの1勝目がうれしいとコメント。

 本日のオーダーについて聞くと、もう1戦あるため詳細は話せないとしながら、担当制で今回はマゴに対してひかる、といった形で対応したとした。

 オフライン環境での試合について尋ねると、今日はももちとひかるは同じ場所で試合をしていたので、環境が違うという不安はあるが、家を出て試合する流れはいつもの練習と同じなので最近はあまり変わらないとコメント。1節目でときど、2節目でマゴとベテラン選手との試合が続いたことについては、翔が復帰したこともあったので、単純に勝ちたいという気持ちが強かったので、相手がベテランであってもあまり気にしていなかったとした。

 チームが変わってからのSFLの取り組みについて聞かれると、広島TEAM iXAの時は傭兵であり、オンラインでの練習が中心だったが、チームに所属して近くに拠点があり、そこでチームでの練習などができるので、去年も楽しかったが、環境が変わったことで移動して練習するのがゲームセンターに通うような感覚が新鮮で楽しいとした。

 ジュリの飛びについては、ジュリが相手なので対空しないと宣言していたが、後半は相手の飛びが増えたのでリスク覚悟で対空を増やすなどの対応で乗り切ったという。

 次節への意気込みやファンへの一言について聞かれると、オフラインでやるので是非見に来ていただけるとうれしいとし、翔も復帰しているので、この勢いのまま頑張るので応援をよろしくお願いしますとしてインタビューを締めくくった。

MATCH2のMVPはZETA DIVSION Geeklyのひかる!大将戦は「9月」で好調なマゴのジュリとひかるのA.K.I.の注目の1戦だが、ひかるのA.K.I.があえてマゴを「なめて」かかったことでリラックスして楽しく試合し、結果も3-2で勝利!自身の初勝利とチームの初勝利を同時に達成した試合はZETA DIVSION Geeklyが30-10でVARREL相手に勝利する結果となったLeSharがテリーであきらのキャミィを撃破でREJECT連勝!

 MATCH3はホームが広島TEAM iXA、アウェイがREJECTの1戦。アウェイ側のオーダーは、先鋒がふ~どのエド、中堅はときどのケン、大将はLeSharのテリー、リザーブはウメハラの豪鬼となった。対する広島TEAM iXAは先鋒がひびきのリリー、中堅はあでりいのエド、大将はあきらのキャミィが務め、リザーブはACQUA。

 先鋒戦は、ひびきのリリーとふ~どのエドの1戦。ここはふ~どのエドがひびきのリリーを抑えて2-0で勝利し、REJECTが10-0で先制。続く中堅戦はあでりいのエドとときどのケンの1戦だが、あでりいの動きがよく、ときどのケン相手に2-0で完封勝利を決めて、広島TEAM iXAが10-10で追いつく展開となった。

 大将戦はあきらのキャミィとLeSharのテリーの1戦。1セット目はあきらのキャミィが先取。続く2セット目はLeSharのテリーが取り返し、その勢いのままに3セット目も連取で2-1と引き離す。ここであきらがインターバルを取るもLeSharの勢いは止まらず、そのまま連勝で3-1でLeSharが勝利となった。これによりREJECTが広島TEAM iXA相手に30-10で勝利となった。

先鋒戦はひびきのリリーとふ~どのエドの1戦。ここはふ~どのエドが堅実なプレイで2-0勝利を決める中堅戦はあでりいのエドとときどのケンの1戦。あでりいのエドがときどのケンを完封!2-0で勝利となった大将戦はあきらのキャミィとLeSharのテリーの1戦。去年のチームメイトは今年の敵!ということでLeSharのテリーが圧倒的な力を見せて見事にあきらのキャミィを3-1で下した

 MATCH3のMVPにはREJECTのLeSharが選出された。大将戦を勝利してのMVPの率直な感想は、あきらとは去年1年、チームで練習したので、そういった人の読み合いが多く見られる試合だったとコメント。

 オーダーについて尋ねると、ZETA DIVSION Geeklyに負けた時から、チームメンバーたちもLeSharは3先の方がいいという話があり、次回は大将で出ようと決めていたとした。

 また、大将戦についてはあきらが来るよりはあでりいが来ると想定していたので、特別にあきら対策やキャミィ対策はあまり考えていなかったという。なお、使用キャラクターとしてテリーをピックした理由としては、広島TEAM iXAで出てくるキャラクターが相手の場合、テリーならすべて対応できると考えたからだと説明した。

 次節への意気込みについて聞かれると、VARRELの選手は自分が好きな選手ばかりなので、対戦するのが楽しみだとした。またファンへのメッセージとしてはいつもありがとうございます、引き続き頑張るので応援よろしくお願いしますとして、インタビューを締めくくった。

MATCH3のMVPはREJECTのLeShar!試合はREJECTが30-10で広島TEAM iXAに勝利次回は9月19日から再開。MATCH1のみオフライン開催の模様も要注目!

 以上、SFL 2025、F Divisionの第2節の試合の模様を紹介するとともに、3試合のMVPインタビューの様子を紹介した。試合内容の詳細や配信でのインタビュー内容については、YouTubeのアーカイブを是非チェックしてみてほしい。

 通してみて圧巻だったのはやはり鶏めしダルシムが好調で2連勝、しかも相手が苦手なキャラクターのはずのキャミィやラシードにも関わらず、詳細な人対策は行なっていながらも、勝利したというのはかなりの快挙と言えるだろう。それに応える形で、わずか2日前のオンライン大会にて負けてしまったGO1相手にきっちりリベンジを果たしたヤナイも見事だった。このままFUKUSHIMA IBUSHIGINの勢いが増していく可能性は高い。それだけに現段階で勝ちが取れていない2BASAの踏ん張りに期待したい。

 次回第3節はS Divisionが10日空けての9月19日、F Divisionが9月23日に行なわれる。F Divisionでは未だに40-0の圧倒的大差が発生しておらず、トップのREJECTがポイントをリードしているが、まだまだ安心できない状況だ。今後もこの状況が続くと、大番狂わせが起こる可能性もあり、見ている側としては楽しみなところだ。

 加えて次回第3節から5節まではMATCH1の試合のみオフラインで行なうイベントが行なわれる。オフラインとオンラインとでパフォーマンスが変化する選手もいると思われるので、今後もSFL2025からは目が離せないことになりそうだ。

本日の結果。REJECTが2連勝!FUKUSHIMA IBUSHIGINとZETA DIVSION Geeklyは初勝利を飾ることとなった第2節終了時点での順位表。トップはREJECTながら2位~5位が40ポイントの団子状態。加えて最下位となるDetonatioN Focus Meも30ポイントのため、まだまだ逆転が可能なポジションにいる状況だ次回第3節はS Divisionが9月19日F Division第3節は9月23日を予定する

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