ドイツ・ミュンヘンで開催されたモビリティ見本市「IAA MOBILITY 2025」で、韓国の電機大手・LGが車載エンタテインメントシステムのコンテンツ提供パートナーとしてMicrosoftと提携することを発表しました。この取り組みにより、Xbox Cloud GamingがLGの車載システムで利用可能になります。
Xbox Cloud Gaming (Beta) Coming to Select Vehicles in Partnership with LG – Xbox Wire
https://news.xbox.com/en-us/2025/09/09/xbox-cloud-gaming-vehicles-cars-lg/

LG Redefines In-Vehicle Experience With Xbox Gaming and Zoom Meetings Partnerships | LG NEWSROOM
https://www.lgnewsroom.com/2025/09/lg-redefines-in-vehicle-experience-with-xbox-gaming-and-zoom-meetings-partnerships/

LGはwebOSベースの車載エンタテインメントシステム「Automotive Content Platform」(ACP)で確固たる地位を築いており、2030年までにはACPを2000万台の車両に供給する予定です。同時に、コンテンツ提供の拡大を目指し、MicrosoftおよびZoomと提携することを明らかにしました。
Microsotとの提携により、XboxアプリがACPに組み込まれます。Xbox Game Pass Ultimateサブスクリプションを購読し、互換性のあるBluetoothコントローラーとネット環境を備えていれば、「Doom: The Dark Ages」や「Forza Horizon 5」といった人気タイトルをACP経由でプレイ可能になります。
Xboxのマーケティング担当ヴァイスプレジデントであるクリス・リー氏は「Xboxでは、より多くの人々に、どこにいてもゲームの喜びを届ける新しい方法を常に探しています。LGとの協業を通じて、新たなゲーム体験と価値をプレイヤーの皆さまに広げていきます」「まもなく、乗客はゲームライブラリにアクセスし、ゲームの進捗をどこにでも持ち運べるようになります。移動中でも、自宅でもです。Xboxを車内体験に導入することで、あらゆる移動がより面白いものになるだけでなく、プレイヤーがXboxに期待する柔軟性も実現します」とコメントしました。
なお、同時に発表されたZoomとの提携により、ZoomアプリもACPに組み込まれ、安全運転を助けつつ、ドライバーと乗客が複数の車両で会議を行って業務を効率的にこなせるようになるとのこと。
Zoom幹部のブレンダン・イッテルソン氏は「Zoomは自宅でもオフィスでも、さらには車内でも、人々が集う場所こそが交流の場だと考えています。今回の提携は、移動中の人々のコミュニケーションとつながりを支援し、車内での可能性を再定義する、重要なマイルストーンになります」と語っています。
このほか、ACPへの動画配信サービスの導入も進んでおり、すでにYouTubeやNetflix、Disney+などが視聴可能ですが、U-NEXTも間もなく追加予定だとのことです。
ACPはヒョンデの「ジェネシスGV80」や起亜の「EV3」などに搭載されています。
ちなみに、車載エンタテインメントシステムとゲームの組み合わせというと、2022年にテスラがSteamをプレイできるようにしたことがありますが、1年半でサービスは終了しています。
テスラがわずか18カ月で車両でのSteamサポートを廃止したとの報道 – GIGAZINE

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