レノボが携帯ゲーミングPC「Legion Go」を発売してから2年が経った。これは大きくて重く、バッテリーの持続時間も短く、ファンの音が大きい「Windows 11」搭載デバイスだった。もっとも、最近登場したWindows搭載携帯ゲーミングPCの初期の製品の1つであり、競合製品がそれを大きく上回っていたわけでもない。しかし、2025年に入って登場した「Legion Go S」や、今後発売される「ASUS ROG Xbox Ally」、そして今回の「Legion Go 2」の登場で、われわれは転換期を迎えているのかもしれない。

 米国では10月に発売予定のLegion Go 2は、1049ドル(約16万円)からという驚きの価格で、初代モデルより大きく、そして優れた製品になっている。少なくともスペックと、筆者が実機を数分間触った印象ではそう言える。大きいというのは、文字通りあらゆる方向にサイズアップしており、重さは920gに達するということだ。

 デザインは初代モデルとあまり変わらないように見えるが、レノボは実に多くの変更を加えている。例えば、着脱可能なコントローラーの下部が丸みを帯び、より快適になった。スティックにはドリフト現象を抑制するホール効果スティックが採用されている。ユーザーがプログラム可能なボタンが3つあり、Dパッドは大型化され、ボタンレイアウトも全体的に改善された。右コントローラーを縦型マウスのように使える「FPSモード」も引き続き搭載されている。

Lenovo Legion Go 2のスペック

ディスプレイ:8.8インチ、1920×1200ピクセル、有機EL、144Hz
プロセッサー:最上位でAMD Ryzen Z2 Extreme
グラフィックス:最上位でAMD Radeon 890M Graphics
メモリー:最大32GB 8000MHz LPDDR5X RAM
ストレージ:最大2TB M.2 2242 PCIe SSD(Gen 4)
ポート:USB 4.0 Type-C(×2)、microSDカードリーダー(最大2TB対応)、3.5mmオーディオコンボジャック
オーディオ:2Wステレオスピーカー、デュアルアレイ近距離マイク
ワイヤレス:Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3
バッテリー:4セル 74Wh
サイズ:295.6×136.7×42.25mm
重量:920g
OS: Windows 11

 引き続き8.8インチのタッチスクリーンを搭載するが、今回は30〜144Hzの可変リフレッシュレートに対応した有機ELパネルが採用された。残念なことに、解像度は2560×1600ピクセルから1920×1200ピクセルに引き下げられている。しかし、これは最善の判断だったのかもしれない。新しいAMDのプロセッサーとグラフィックスチップを搭載していても、2.5K解像度を最大限に活用できない可能性がある一方、1080pなら問題なく動作するはずだからだ。負荷の少ないインディーゲームやレトロゲームを好むならなおさらだろう。

 レノボはバッテリーも74Whへと増量した。これはLegion Goのバッテリーより50%以上大きい。また、上部と下部にあるUSB-CポートはPower Delivery 3.0による急速充電に対応する。65Wの電源アダプターが付属している。

 どちらのUSB-CポートもDisplayPort 2.0をサポートするため、レノボの別売りドックの有無にかかわらず、外部ディスプレイや高性能なディスプレイグラスに簡単に接続できる(レノボは「Legion Glasses」もアップデートし、「よりスリム、軽量、高輝度」になったとしている)。さらに、上部の電源ボタンに指紋認証リーダーを搭載することで、デバイスのロック解除も安全かつ簡単になった。

 こうした改良はすべて成功につながるだろうか。おそらくそうだろう。しかし、1049ドルという価格(しかもこれは最低価格だ)では、Legion Go 2は低価格なゲーミングノートPCの領域に入ってしまう。Windows 11を搭載しているため、デスクトップPCのように使いつつ、外出先でもかなり快適にゲームをプレイできるデバイスとして活用できるだろう。

この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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