スタジオのメイン・ルーム

スタジオのメイン・ルーム。L/Rと7.1.4chのモニター環境を構築する。デスクの前には、MIDIキーボードのNATIVE INSTR UMENTS Kontrol S49 MK3も用意。机や壁には、SNKのコーポレート・カラーに合わせた青が配色されている

老舗対戦格闘ゲーム・メーカーの
伝統と新たな技術が融合した空間

『餓狼伝説』『THE KING OF FIGHTERS』などの人気タイトルを世に放ち、対戦格闘ゲームの老舗メーカーとして確固たる地位を確立しているSNK。大阪オフィスは2023年に新社屋へと移転し、サウンド・スタジオも新設された。かつて“新世界楽曲雑技団”と呼ばれて人気を博したSNKサウンドチームの方々に、現在の制作拠点を解説してもらった。

Text:Satoshi Torii Photo:Shunsuke Nakanishi

レコーディングとデバッグを両立

 まずはスタジオのコンセプトをサウンド・マネージャーの堀内正人に聞いた。

 「ボイスや楽器を収録できるレコーディング・スタジオにすることと、ゲームのデバッグ(不具合の発見や調整)ができるようにすること。その2つの機能を持ち合わせたスタジオになっています」

 上の写真がそのスタジオで、制作やサウンド・チェック、ミックスなどのほか、デバッグもできるようになっていて、窓の向こうにはレコーディング・ブースを隣接する。モニターはL/RのADAM AUDIO A7Vのほかに、GENELEC 8320Aとサブウーファーの7350Aで構成された7.1.4chのものも用意している。サウンド・クリエイターの下田祐は、このシステムを構築した理由を次のように語る。

 「今はゲーム・サウンドもイマーシブ・オーディオが主流になりつつあるので、スタジオを新設するにあたってイマーシブ対応の環境にしたかったんです。最新作の『餓狼伝説 City of the Wolves』は、開発期間とスタジオの施工期間が重なっていたため対応できなかったんですが、現在開発中のタイトルはイマーシブ・オーディオで制作しています。8320Aは小さくて取り回しが良く、キャリブレーション・システムのGLMによる音響補正が可能なことが導入理由です」

 デバッグは、開発中のゲームをプレイして行う作業のため、イマーシブ・オーディオをチェックするにはゲーム機からイマーシブ対応したAVアンプへの接続が必要になる。

 「コンシューマー機のAVアンプ…

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