第1スタジオのコントロール・ルーム

第1スタジオのコントロール・ルーム。L/C/Rのスピーカーの奥に見える部屋が録音ブースとなっている。コーエーテクモゲームスのスタジオは、第1スタジオのほかにコントロール・ルームのみの第2スタジオ、作曲やダビングなどが行えるサウンド・ルームを6部屋併設している(うち2部屋はDolby Atmos対応)

多彩なタイトルを手掛けるメーカーが
ユーザーに寄り添うサウンドを生み出す音楽スタジオ

コーエーとテクモの老舗2社が手を組み、後にガストが合流したコーエーテクモゲームスは、『信長の野望』や『仁王』などの大ヒット・ゲームを手掛けるメーカー。世界中にファンを持つ同社の音楽スタジオは、横浜市の社屋内にある。サウンド制作部の部長である吉田真利、シニアエキスパートの奥田重清、マネジャーの吉松洋二郎氏、そして赤羽大夢の4人に取材し、スタジオの全容について聞いた。

Text:Yoshihiko Kawai(Core Creative) Photo:Chika Suzuki

自分たちでPro Toolsをオペレート

 コーエーテクモゲームスのスタジオは、録音ブースとコントロール・ルームを備えた第1スタジオ、コントロール・ルームのみの第2スタジオ、そして作曲やイマーシブ・ミキシングのためのサウンド・ルームが6つという構成となっている。この形になるまでには幾つかの変遷があったそうで、経緯について吉田が答えてくれた。 

 「私が入社した約25年前は、音楽や声優の収録を外のスタジオで行うのがスタンダードでした。社内のスタジオは、コントロール・ルーム内に簡易的なブースがあり、YAMAHA 02RやTASCAM DA-88を使って簡単な録音やミックスをする程度だったんです。その後、5.1chのサラウンド・システムが普及しはじめたタイミングで、スタジオを改装することになりました。以降は機材をアップデートしたり、新たな部屋を造ったりして現在に至るという形ですね」

 コーエーテクモゲームスのサウンド・チームは現在31名を擁しており、各人が必要に応じてスタジオを利用しながら制作を進めているという。奥田がこう話す。

 「当社には専属のエンジニアがいないので、録音時のAVID Pro Toolsのオペレートも自分たちでしています。慣れていないスタッフでも操作しやすいように、スタジオの施工の段階で、パッと録れるセッティングにしてもらいました。例えば第1スタジオでは、録音ブースからの回線がコントロール・ルームのパッチ・ベイに立ち上がっていて、そこからPro Tools|HD I/Oにルーティングされています。フォーリー録音をする際、通常は録音と演技をする人の2名体制になると思いますが、それを1人でできるように、ブースにいながら録音をオペレートできるようにもなっています」

各スタジオで機材に特色を持たせている

 第1/第2スタジオ共に、FOCALのCMS65とCMS Subから成る5.1chのマルチスピーカーを設置。スピーカー選定について奥田は「幾つか比較した上で決めたんですけど…

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