39歳で免許取得…苦手な運転を一人称ドライビングシム『Paper Drive』で練習!安全運転をPC前でも学ぼう
8月20日、Epic Gameストアにて運転教習シム『Paper Drive』がリリースされました。
これは、教習所の中でオートマチック車を運転するというシミュレーションゲームで、VRに対応しています。タイトルの通り、免許は持っているけれど長い間車を運転していない人である“ペーパードライバー”のプレイを想定しているとのこと。
ドライビングゲームは多くの場合、タイムを競ったりダイナミックな地形を走破したりしますが、『Paper Drive』に求められるのは“安全運転”。シートベルト着用、左右確認、ウインカー点灯。それらをひとつずつこなして、ひたすら上手な運転を心がける……という、字面にすれば非常に地味なゲームです。
だけど、これがなかなかリアルにできているんだ!
若者に交じって自動車学校へ!
さて、筆者は39歳で普通自動車免許を取得しました。それまで何か重大な交通違反をやって免許を取り消された……というわけではなく、本当に40歳手前でやっと免許を取ったという人生を送っています。
それまでは二輪車で日常の移動を完結させていたということと、パンデミック前は海外に行くことが多く(日本に半年以上帰国しなかったことも)、30万円近くの費用を出して普通自動車免許を取る必要性があまりなかったという事情がありました。
「いい加減、車の免許を持っとかないとダメら!?(静岡弁)」と思い立って自動車学校に入校してみると、周りはみんな20歳前後の大学生。しかも、9割方オートマ組です。筆者は「より多様な車種を選択できる」という理由で限定解除、即ちマニュアルミッション免許を選びました。
バイクの経験があるため、クラッチ操作に難儀することはなかったのですが……バイクと違って前後左右の「間」というものがあり、そのせいで駐車やクランクには手こずってしまいました。
そんな筆者は、今でもバック駐車が大の苦手。こりゃ何とかしないといけないとは思ってるんですが、いかんせん練習する場所がありません。まさか公共の月極駐車場でそれをやるわけにはいかないし……。
というわけで、『Paper Drive』をプレイしていきましょう。
シートベルトは必ず着けよう!
車を操作できるゲーム、たとえば『グランド・セフト・オート』シリーズでは、ドアを開けたらそのままエンジンを始動させ、アクセルを踏み込んで車を走らせることができます。ですが、これを現実の世界でやると大変です。だって、シートベルトを着けていないじゃないですか!
『Paper Drive』には、エンジンを回す前に「シート位置を調整する」「シートベルトを着用する」「サイドブレーキを解除する」という過程があり、それに対応する操作もちゃんとあります。
それをやってようやく発進できるわけですが、本道に乗り出す際はちゃんとウインカーを出さないといけません。そうそう、サイドミラーの確認も忘れずに!
それらを怠ると、最悪「ドンッ!」という衝撃音が教習所に響き渡ります。あーあ、やっちゃった……。
本物の教習所とは違い、プレイヤーの乗る車の助手席には教官がいません。いざとなったら、教習車特有の助手席ブレーキを踏んでくれる人がいないというわけです。
運転する車は今のところオートマ車一択で(現在は早期アクセス配信のため、アップデートでマニュアル車が追加されるかも?)、シフトチェンジはP、R、N、Dの4種類。キーボードのSキーを押せばバックしてくれる……という生易しい仕様ではなく、ちゃんとRにシフトチェンジしてからWキーを押さないとバックしません。
AキーとDキーは伝統的なFPVゲームと同様に左右への移動になっている……ものの、これは厳密に言えば「ハンドル操作」。つまり、キーを押した時間だけハンドルが回っていくということです。
何が言いたいかというと、FPVの感覚でこれをやるとハンドルを回し過ぎてしまい、他の車にごっつんこしてしまいます。うひぃ!
公道は「ヒヤリハット」に満ちている!
また、筆者が現在所有しているのはダイハツ・初代コペンで、ツーシーターの軽自動車。以前執筆した中古車販売シム『Car Dealer Simulator』プレイレポートでも、愛車は登場しました。
ツーシーターの軽自動車なので、普通自動車と比較するとだいぶ小振りなサイズ感です。ちなみに、筆者の友人が所有するホンダ・FL4型シビックe:HEVと比較すると、「本当に同じ車か!?」と目を疑ってしまいます。
ただし、コペンのこの小ささに筆者が助けられていることも事実。狭い駐車場スペースや車道とも言えないような路地に入り込む際、コペンならヘタクソドライバーでもすんなり進んでくれます。これがもしもアメ車のようなデカい車だったら……と考えると、夜も眠れません。
逆に言えば、筆者はコペンよりも大きな図体の車を乗りこなせる自信が全くありません。……あぁ、そうか! そんな人のために『Paper Drive』があるのか!?
このゲームが実際にドライビングテクニックの向上につながるかどうかはともかく、「公道はヒヤリハットに満ちている」「ちょっとしたミスが大事故につながる」ということを教えてくれることは間違いありません。
なかでも筆者がゲームに対して感心したのは、S字カーブとクランクが用意されているという点。これ、もしも縁石に乗り上げてしまうとブザーが鳴る仕組みです。「なるほど、このタイミングでハンドルを切ると脱輪してしまうんだな」ということがすぐに分かります。このあたり、結構丁寧に作られていると筆者は感じました。
そんな『Paper Drive』は、驚きの安さ100円(税込)でPC(Epic Gamesストア)にて配信中です。