中国でテンセント・ホールディングス（騰訊）の新作モバイルゲーム「ヴァロラント（無畏契約）」の配信が今週始まった。初日にiPhoneユーザーからの課金が100万ドル（約１億4800万円）を記録し、好調なスタートとなっている。
カラフルなシューティングゲームのヴァロラントは、2020年にパソコン版として初めて登場。テンセントが今年投入する大型モバイルゲームの一つとして注目を集めている。同社がロングセラー作品と位置付けるタイトル群の維持戦略を占う試金石と見られている。
「ヴァロラント」
Source: Riot Games
配信初日のダウンロード数は約17万件で、１年前にリリースされたテンセントの「アラド戦記モバイル」と同水準。アプリ分析会社アップフィギュアズによると、現在もiPhoneアプリのダウンロードランキングで首位を維持している。
ヴァロラントは、テンセント傘下のライアットゲームズとライトスピード・スタジオが共同開発。今のところモバイル版は中国国内のみで提供されており、世界市場での配信時期は未定だ。基本プレーは無料で、キャラクターの衣装などを含むアプリ内課金が主な収益源となっている。
この課金モデルはアラド戦記モバイルと同じだ。ただ、アップフィギュアズによれば、アラド戦記モバイルのリリース時はヴァロラントの５倍ほどを稼いだ。ヴァロラントは現在、ゲーム課金収益ランキングで６位となっている。
市場調査会社ニコ・パートナーズのツォン・シアオフォン副社長は「予想の範囲内だ。テンセントは長期的視野で臨んでおり、早期の収益化を急いでいないのだろう」と述べた。
「ヴァロラント」
Source: Riot Games
原題：Tencent’s ‘Valorant’ Tops iPhone Chart With $1 Million Debut (1) （抜粋）