ビデオゲーム開発者の9割がAIエージェントを活用=グーグル調査

米アルファベット傘下グーグルのクラウド部門グーグル・クラウドが18日に公表した調査によると、ビデオゲーム開発者の87%が作業を効率化・自動化するために、指示に基づいて自動的に作業を処理する人工知能(AI)エージェントを利用している。写真は中国・安徽省のインターネットカフェでオンラインゲームを楽しむ人々。2018年8月、阜陽で撮影(2025年 ロイター)

[18日 ロイター] – 米アルファベット傘下グーグルのクラウド部門グーグル・クラウドが18日に公表した調査によると、ビデオゲーム開発者の87%が作業を効率化・自動化するために、指示に基づいて自動的に作業を処理する人工知能(AI)エージェントを利用している。

回答者の大半が、AIは煩雑で反復の多い作業の自動化を支援することで、開発者はより創造的な業務に専念できると答えた。

ゲームメーカーはファンの高い期待と、厳しい競争から生じる開発コストの急増と制作サイクルの長期化という業界全体が抱える課題に対処するためにAIを頼りにしている。

回答者の約44%がAIエージェントを利用してテキスト、音声、コード、オーディオ、ビデオなどの情報を迅速に最適化して処理することで、開発者は主体的に行動し、意思決定を行うことが可能になっているとしている。

ただ、ビデオゲームにおけるAIの活用には賛否両論があり、業界内では雇用の喪失、知的財産権を巡る論争、給与の低下などへの懸念も広まっている。

また回答者の94%が長期的にAIは全体的な開発コストを削減すると予測している。一方で開発者の約4人に1人が、AI導入のための投資回収率を正確に測定するのは難しいとしており、AI技術の統合に関わるコストも高い水準にある。

さらにライセンス供与に関する法的な問題や、AIが生成したコンテンツの所有権が誰にあるのかが不明確なままにあることから、回答者の約64%がデータ所有権を巡る懸念を表明した。

調査は6月下旬から7月上旬にかけて米国、韓国、ノルウェー、フィンランド、スウェーデンのゲーム開発者615人を対象にグーグルと米世論調査機関ハリス・ポールが共同で実施した。

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