<カープレジェンドゲーム2025会見>会見に臨んだ山本浩二氏(左)と大野豊OB会長(撮影・平嶋 理子) 
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 11月29日にマツダスタジアムで開催される広島のOB紅白戦「カープレジェンドゲーム2025」の記者会見が18日、マツダスタジアムで行われ、元監督の山本浩二氏(78)、本紙評論家の大野豊氏(69)が出席した。前回22年の同ゲームで119キロを計測した大野氏は最速の更新へ意欲。山本氏は愛弟子たちとの対戦を熱望した。

 3年ぶりに往年の赤ヘル戦士たちがマツダスタジアムに集結する。11月29日に行われるOB戦。会見に出席した大野氏は、果敢な挑戦を口にした。

 「無理だと思うけど、(前回から)プラス1キロで。120キロぐらいは(目指したい)」 カープ一筋22年で、通算148勝138セーブを誇るレジェンド左腕。66歳で参加した前回22年3月のレジェンドゲームでは、最速119キロを投じてファンを驚かせた。今月30日に70歳を迎えるが、意欲は十分。「その期待感に応えることはできませんが、どこかでこの年でも投げられるんだという姿を皆さんの前で見せたいなという気持ちはある。当時の懐かしい思い出を少しでもよみがえらせてもらって、楽しんでいただければ」と一肌脱ぐ決意を示した。

 今回は、球団創設26年目で初のリーグ優勝を決めた75年10月15日の対戦相手だった巨人から中畑清氏(本紙評論家)、江川卓氏、高橋由伸氏の3人がゲスト出場する。大野氏が「僕を引退に追いやった選手」と言う因縁の相手が高橋氏。98年8月4日の初対戦では東京ドームのバックスクリーンに逆転3ランを浴びた苦い過去がある。

 「できればリベンジを兼ねて対戦はしたいけど、ちょっと遠慮しておきましょうか」と語ったが、その一方で「同年代で言ったら達川。同年代で年のハンデがないからね。詰まらせてバットをへし折りたい」と黄金期を支えた女房役には挑戦状を突きつけた。

 10月25日で79歳となるミスター赤ヘルこと山本氏は監督時代の“愛弟子”たちとの対戦を熱望した。

 「最初の時のエース・佐々岡、2回目の時のエース・黒田をぶちのめしてやりたい。気持ちだけで打ちます」

 愛のあるイジリを交え、夢の競演を心待ちにした。今年は被爆から80年、初優勝から50年という節目の一年にあたる。山本氏は言う。「(原爆投下の)5年後にカープができて、おらがカープという思いで復興してきた。その一端になったということではうれしいし、感謝している」。広島を沸かせてきた名選手たちが、一日限りの祭典で再び、雄姿を届ける。(長谷川 凡記)

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