GPD WIN 5

 GPD Technologyは8月14日(中国時間)、Ryzen AI Max+ 395搭載で565gの軽量性を実現したポータブルゲーミングPC「GPD WIN 5」を正式発表した。

 GPD WIN 5は本体サイズが267×111.6×24.21mm、重量が565gと小型軽量でありながら、AMDのRyzen AI Max+ 395を搭載した超高性能なポータブルゲーミングPC。7月末に予告されていたが、このたびその全貌が明らかとなった。

 Ryzen AI Max+ 395は16コア/32スレッドのCPUや、最大40CUを備えたRadeon 8060S GPUを搭載した高性能なプロセッサ。Ryzen AI 9 HX 370を搭載したGPD WIN 4と比較すると大きく性能が向上するが、デフォルトTDPは55Wで最大120Wなどとなっているため、どのようにしてGPD WINシリーズの小型筐体に収めるのかが注目されていた。

 今回の発表で明らかになったポイントは以下の通りだが、設計としてはかなり野心的だ。

バッテリを外付け化。「FlexPower」技術により、背面取り付けもしくは有線給電を選択独自の「Mini SSD」で容量拡張可能ポータブルゲーミングPCとして初の静電容量式ジョイスティックや、ストロークを切り替え可能なホール式トリガーの採用初の180W ACアダプタを採用

 このうちバッテリ(80Wh)を外付けユニット化したのは意外だろう。つまり565gの形態は、実質コントローラとディスプレイが付いたミニPC的だ。逆に言えば、外に持ち出す際だけにバッテリを利用すればいいので、電源がある屋内利用時は軽い形態で使える。また、必要に応じてケーブルを介した給電も可能のようなので、バッテリはポケットやバッグに収納した状態での利用も考えられる。なお、バッテリを背面につけた際の重量は915gだ。

GPD WIN 5のフットプリント。WINシリーズ最大だが、それでもSteam Deckより小さいとのこと

 ちなみに、発表ページでの記述はないため憶測なのだが、GPD WIN 5ではスライド式のキーボードは省かれたと思われる。GPD WIN 3/4はスライド式のキーボードを搭載していたわけだが、この機構を継承すると厚みが現実的ではなくなりそうだ。

 搭載されるRyzen AI Max+ 395のTDPは45~75Wとなっている。この電力をカバーするために、180WのACアダプタを利用することとなった(外径5.5mm/内径2.1mm)。チタニウムとアルミニウム合金ブレードを採用した2つのブロワーファンや、毛細管現象を採用した銅ヒートパイプの採用などにより冷却性を高め、瞬間的に120WのTDPに耐えられる。

 Radeon 8060Sの性能に関してはGeForce RTX 4060 Laptop GPUに匹敵するという。また、4チャネル/最大容量128GBのLPDDR5x-8000メモリを採用し、253BのLLMを10tok/s以上の速度で駆動させるとしている。

Radeon 8060Sの3DMark性能Radeon 8060Sの実ゲーム性能

 ストレージはPCIe 4.0 x4対応のM.2 SSDで、容量は1/2/4TB。microSDカードの約1.5倍のサイズでシーケンシャルリード1,600MB/sを実現するBIWIN開発のストレージ規格「Mini SSD」スロットを備えるのも特徴。なお、microSDカードスロットも備える。

BIWINが開発したMini SSD

 ディスプレイは1,920×1,080ドット/120Hz対応で、応答速度は6ms、AMD FreeSync Premiumも対応。表面は第6世代Corning Glassでカバーされている。インターフェイスは、USB4、USB 3.2 Gen 2 Type-C、USB 3.2 Gen 2など。

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