日本ファルコムより2025年9月19日に発売予定のPS5/Nintendo Switch/Steam用ソフト「空の軌跡 the 1st」。同作のプロデューサーを務める代表取締役社長・近藤季洋氏にインタビューを行った。

なお、本インタビューは先日公開した「英雄伝説 界の軌跡 -Farewell, O Zemuria-」のインタビューに続くかたちで実施した。両方を読むとより軌跡シリーズ全体の取り組みの今が見えてくると思うので、合わせて参照してほしい。

インタビュー・編集:TOKEN
文・撮影:胃の上心臓

「空の軌跡 the 1st」は若手メンバーを中心に開発

――「空の軌跡」をリメイクするという話はいつ頃から動き始めたのでしょうか?

近藤氏:去年の8月のNintendo Directのタイミングで情報を出しましたが、その1年くらい前の「イースX」の作業が終わったあたりだと思います。そちらをやりながら「空の軌跡 the 1st」をやろうとは思えないので。

やはりシリーズが20年続いてきていて、実際に興味はあるけれど今更始められないという声や、どこから遊んだらいいのかわからないという声は多くありました。そして、単純に初代をもう一度遊びたいという要望も多かったので、その2つが大きな理由になりました。

私が入社したばかりの頃に「イースII エターナル」という「イースII」のリメイクにちょうど取り組んでいたのですが、私が入社したのが1998年で「イースII」は88年の作品なので10年くらいしか経っていないのですが、軌跡シリーズはもう20年も経っているのに一度も自社でリメイクをしていない、とはたと思いまして。リメイクって自分でするものなのかとか色々なことを思いつつも、やはりユーザーさんの希望もありました。

ファルコムも昔はマスターアップが近づくとひとつひとつの作品を全員で完成させていたんですが、今は当時よりは人が増えていて、ある程度はいくつかに分けられるようになっています。実際はマスターアップが近いタイトルに人を集めるのですが、その裏側で新しいタイトルを進める中、そのひとつとして「空の軌跡」のリメイクを始めてみてもいいのかなというところでスタートを切りました。

「空の軌跡 the 1st」はオリジナル版にあった、エステルとヨシュアの冒険の旅情感を3Dで表現――近藤社長インタビューでその魅力を紐解くの画像

――「空の軌跡」は近藤さん自身が元々制作のコアとして関わられた作品ですが、「空の軌跡 the 1st」ではどんな関わり方をされていますか?

近藤氏:今回は普段の軌跡シリーズ作品よりも任せていて、割と若手が中心になってやってくれていると思います。オリジナルのメンバーも中には残っているのですが、とりあえずうるさく言わないほうが良い気がしたんですよね。とにかくエステルが元気な子だから元気いっぱいにやってくれ、ということくらいで。

でもそれはいい方向に結構働いていて、今回のグラフィックはいつもの軌跡と比べて結構ビビットなんです。発表したときにファルコムじゃないみたいって言われたのですが、それは任せたことによるいい結果だったと思います。

確かに画面を見た時にビビットで、ファルコムっぽいんだけど垢抜けている感じがある。そういうところは変に監修をしないようにしています。今いるスタッフは「空の軌跡」のオリジナル版を見て入ってきた人たちで、そんな彼らが中心となって動いてくれています。

特にイベントシーンなんかは、発表しているエステルとヨシュアの出会いのシーンで、ドロップキックをかますところも監修していないんです。だから、軌跡シリーズを通じて育ってきた若手が中心になってやってくれています。

「空の軌跡 the 1st」はオリジナル版にあった、エステルとヨシュアの冒険の旅情感を3Dで表現――近藤社長インタビューでその魅力を紐解くの画像

――それを伺うと、やっぱり20年という歴史を感じますね。

近藤氏:逆に、オリジナルのスタッフたちは「いいのかな?」みたいに思ってたじろいでいたりして(笑)。僕の役割としては基本的には監修で、困った時に助け船を出すみたいな感じですね。

一回大きな方針でちょっと口を出したところがあるのですが、細かいところまで監修してこうしなさい、ああしなさいと細かく言うのは「界の軌跡」や「黎の軌跡」以上にはやっていないです。

僕らがファルコムに入った頃は「ソーサリアン」や、「英雄伝説 ガガーブトリロジー」シリーズの「白き魔女」「朱紅い雫」とか色々なタイトルをリメイクしていたのですが、そこで若手が結構育って、「空の軌跡」や「イース」の新シリーズに繋がっています。

リメイクって人を育てるところもあると思うんですよ。だから、あんまり言わないでほしいとチームの年寄りたちにも言っているんです。見守るポジションですね。

3Dだからこそのギャグに寄せた表現に

――今回の新たなキャストのみなさんのお芝居についてはいかがでしょうか?

近藤氏:今回のキャストのみなさんにお願いしたことで新しさが生まれたように思います。エステルとヨシュアにも初々しさがあって、16歳の二人という感覚がありました。

あと、収録現場では原作(「空の軌跡FC」)を意識して演じてくれてるんだなと思いました。意図的に寄せなくても、とはお伝えしたのですが、原作を大事に取り組んでいただきました。

「空の軌跡 the 1st」はオリジナル版にあった、エステルとヨシュアの冒険の旅情感を3Dで表現――近藤社長インタビューでその魅力を紐解くの画像

――収録したボイスのボリューム感はどのくらいでしょうか?

近藤氏:ボイスの総ワード数は、過去のどの軌跡シリーズ作品よりも多いです。今回のリメイクで改めて「空の軌跡」を振り返ってみると、エステルとヨシュアが二人っきりの時間が妙に長いんですよ。オリジナル版だとフィールド中ずっと無言で二人が旅しているように見えるので、それはそれで想像の余地があってよかったのですが、流石に今どきのゲームの佇まいになっていないので、ずっと無言なわけにはいかないので。

例えば、二人で旅して関所を超えたりするシーンでは、結構事細かに二人の会話が追加されていて、総ワード数が増えているんです。後は戦闘中も割と適当な掛け合いがあったりだとか、そのあたりは過去作よりも細かくやっています。「界の軌跡」の時に戦闘の状況によってその場で会話させているシーンがあったと思うのですが、あれをフィードバックさせたようなイメージです。

「空の軌跡」はキャラクターのキャスト数自体はシリーズの中でも凄く少ないし、パーティメンバーで8名しかいない。シリーズ作品ではたまに50名くらいになったりもしますけれど(苦笑)。本作では街に到着したら二人で感想を言い合ったりとか、どこかに入ったり人に会った後にはすかさずスキットのような会話が入ります。

――特に「空の軌跡FC」のエピソードは二人の旅みたいな印象でした。今から考えるとシンプルでしたね。

近藤氏:そこを立てていくと自然とワード数が増えてしまうんですよね。ずっとエステルとヨシュアの声を聞いている気がしてきます。

やっていることはシンプルですけれど、セミオープンワールド的な進み方になっていますよね。例えばどこかの地方に行くと、メインシナリオの流れとして後で行くんだろうなというところにも先に行けたりします。そこにいくと二人の会話があったりして、事件が起きる前の現場に入れたり、実際にそこでクエストがあったりもします。

それはオリジナル版からそういう作りになっていて、「英雄伝説」シリーズがそもそもそういうものだったんですよね。その後、やっぱりメインシナリオに沿ったものにという形で軌跡シリーズとして進化していくのですが、その前の段階の姿をとどめているのが「空の軌跡」なんです。

だから、その地方の中で割と自由に動き回れるところが「空の軌跡 the 1st」の醍醐味だと思いますね。そこに対してもちゃんとボイスを用意していたりしますし。

「空の軌跡 the 1st」はオリジナル版にあった、エステルとヨシュアの冒険の旅情感を3Dで表現――近藤社長インタビューでその魅力を紐解くの画像

――ビジュアル的にもSDから演出面が進化しています。ユーザーにゆだねていた部分を、3Dで表現する上でどう意識したのでしょうか。

近藤氏:実際に3Dで結構演技させています。そこもガチガチに言っていなくて、1回やりとりがあっただけですね。ギャグに振っていいですかと聞かれて、ありと言ったことがあったくらいです。全体的にちょっとギャグに寄った表現になっていると思います。

オリジナル版はSDキャラでのイベントシーンもたくさんあって、コミカルだったり敵が妙に可愛かったり、ポムとかペングーとか色々なものがでてきたり、と良いところがたくさんあったと思いますが、そこを3Dにしていくと結構面白くなるんです。だから表情の付け方とかも「界の軌跡」では見られなかった漫画っぽい表現をしています。

――今回のモデルはそういう表現にマッチしている感覚があります。

近藤氏:そこは本当に若手のメンバーが話し合って決めて、僕はそれにOKをしただけなんです。若手と言っても若くはないのですが(笑)。

オリジナルのメンバーはここまでギャグに振っていいのか戸惑っていましたけれど、ドタバタな感じがあって、ファルコムとしても新しいと思います。そういったものだと、多分「ぐるみん」以降は出ていないんじゃないかという気がします。

――エステルのキャラが立っているからこそみたいなところはありそうです。

近藤氏:だから、あのシーンがこうなったんだというところは、私も監修で初めて見た時には自分自身楽しんでいました。

「空の軌跡 the 1st」はオリジナル版にあった、エステルとヨシュアの冒険の旅情感を3Dで表現――近藤社長インタビューでその魅力を紐解くの画像

オリジナル版の丁寧な作りを意識したバトルシステム

――バトルシステムはオリジナルの印象が強いのですが、今回の仕様に変えるにあたってどのような経緯がありましたか?

近藤氏:「黎の軌跡」の時に作ったフィールドバトルとコマンドバトルを融合させたシステムは、「空の軌跡」から受け継いできたものやその課題をクリアした姿のひとつなので、それをまた「空の軌跡 the 1st」に戻してあげるというのがひとつの方針でした。

「界の軌跡」の時にお答えした通り、どちらかというとユーザーの方に大きく選択肢を持たせて敵と戦っていくようなシステムとしては完成しました。一方、「空の軌跡」オリジナル版のバトルはテンポ感が今と比べると緩やかで、今からはじめる方がやると物足りないと感じるところがあるかもしれないのですが、いいところもあるんです。

そのひとつが敵の動きやAIがかなり多彩なところ。なのでそこは活かして欲しいなと思っていたら、開発チームが汲み取ってくれていて、敵のAIに凝りたいと言ってくれました。

「空の軌跡 the 1st」はオリジナル版にあった、エステルとヨシュアの冒険の旅情感を3Dで表現――近藤社長インタビューでその魅力を紐解くの画像

そして、最近の傾向としてバランスチューニングの時間が中々とれていない中で、若手の人たちが「空の軌跡」の頃はレベルデザインのところでしっかり見せることができていたと言っていたんです。

確かにその通りで、当時は時間をしっかりとって、戦闘にメリハリをつけていました。武器が効かないと言われたら本当に武器が効かないので、魔法を上手く活用する必要性が出ていたんです。

「黎の軌跡」2作で培ったフィールドバトルとコマンドバトルの融合と、オリジナル版「空の軌跡」の良かったところを組み合わせた方がいいのではないかとある程度示唆して、後は若手がある程度私が言う前から汲み取ってくれていた部分があったので、最終的にはやってごらんということで、今の形に仕上がっていきました。

「空の軌跡 the 1st」はオリジナル版にあった、エステルとヨシュアの冒険の旅情感を3Dで表現――近藤社長インタビューでその魅力を紐解くの画像

――バトル周りの特徴的な部分もお聞かせください。クイックバトルは、感覚的には「界」までで発展してきたフィールドバトルをイメージすればいいのでしょうか?

近藤氏:それを落とし込んだような感じになっています。ですが、「界」ほど思いっきりアクションには振ってはいないです。選択肢としてまずはシリーズ初心者向けという部分がありますので、ある程度絞っています。その分、気持ちよさだったりエステルとヨシュアのコンビならではの動きが入ったりとか、そういうところにリソースを割いたものになります。

――UIのボタン表示の仕方がわかりやすくなっているように思いました。

近藤氏:UIはかなりうるさく言った部分ですね。今回は最初からSwitchで出すということもあり、シリーズをずっとやりたかった人に「界の軌跡」や「黎の軌跡」は難しいと言われる部分を払拭してRPGを初めて遊ぶような人でも興味が持てる、やりやすいものがいいと終始言っていました。

だから、そのあたりのUIであるとか、チュートリアルであるとかは、今までの軌跡シリーズ以上にずっと親切な作りにしています。まだ物足りないんですけれどね。

「空の軌跡 the 1st」はオリジナル版にあった、エステルとヨシュアの冒険の旅情感を3Dで表現――近藤社長インタビューでその魅力を紐解くの画像

――「黎の軌跡」以降のフィールドバトルのイメージとして、どのボタンを押すのか瞬間的に判断するのが難しい部分がありました。クイックバトルはそこがわかりやすくなっているのがいいなと思いました。

近藤氏:考えてくれたメンバーは、クイックバトルはざっくり戦闘させて、コマンドバトルはいわゆるゾーンに入ったかのように細やかに動けるような感覚のものを目指したいとは言っていました。だからクイックバトルではアーツを撃てなかったりするんですよ。クラフトとかは使えるんですけれどね。だから、「界の軌跡」に比べるとシンプルにはなっていると思います。

コマンドバトルに入ると敵の動きがやっぱり「界の軌跡」と違っていて、ちょっと面白かったり凝っていたり、後は敵のパラメーターも割とメリハリの効いたものになっているので、状況にあった判断をしていかないといけないんです。

割としっかりアイテムを装備していないとしんどい、クエストで行くようなところはしんどかったりするので、そういうところはオリジナル版のマインドを引き継いでいます。

今の軌跡シリーズはボタンを押すだけで何とか突破できてしまう部分もあるのですが、そういうところは原点に戻っているところがある程度あるかなと。ちゃんと装備を買い換えないとしんどかったり、アーツもちゃんと使わないといけないです。

――オーブメントの仕様はどうなっているのでしょうか?

近藤氏:オーブメントの仕様はオリジナルの「空の軌跡」に近い仕様です。各種属性値があって、その合計値がクリアできていればアーツが使用可能になります。ただ、クオーツの数は増えていますし、そのあたりはオリジナルどおりではなくもうちょっと幅の広いものが楽しめるようになっていますし、頑張ればオリジナル版のように早めに使えるようにできます。

オリジナル版って、実は序盤はアーツしかほとんど通用しないんです。もうそれしか効かないみたいなところがあって、回避の高い虫には空振りしまくるとか。そんなオリジナル版ほどピーキーではないのですが、ある程度そこは組み入れたものにしています。

クイックバトルで攻撃すると全然当たらなくてダメージが入らなかったりするので、そういう場合は即座にコマンドバトルに切り替えてアーツを撃ったほうがいい。その分アーツはシンプルで使いやすくなっていると思います。

「空の軌跡 the 1st」はオリジナル版にあった、エステルとヨシュアの冒険の旅情感を3Dで表現――近藤社長インタビューでその魅力を紐解くの画像
公式サイトより引用公式サイトより引用

――ブレイブアタックからの追撃やチェインバーストは「閃の軌跡」シリーズを思い出させます。

近藤氏:状況を変えていく手段のひとつとして採用しているのだと思います。そのあたりはおそらく、今のメンバーが「零の軌跡」や「碧の軌跡」、「閃の軌跡」からインスピレーションを得てやっているんじゃないかなと。

本当に私は最初の方針だけ確認して、後は任せるよという感じでした。実際に見ると今までの軌跡シリーズのいいところを積極的に取り入れたりしていますよね。それがユーザーにどう響くのかを注視したいと思います。

「空の軌跡 the 1st」はオリジナル版にあった、エステルとヨシュアの冒険の旅情感を3Dで表現――近藤社長インタビューでその魅力を紐解くの画像

エステルとヨシュアがリベール王国を旅していく旅情感を楽しんでほしい

――クエストの仕様についても変わりはないのでしょうか?

近藤氏:基本的にはそうなっています。やはり遊撃士という職業なので、そのあたりは設定を踏んだ形になっています。任意と必須のクエストがある点も変わっていません。オリジナルが割としっかりしているので、そのあたりはそのまま引き継いだほうがいいんじゃないかと思いました。

「空の軌跡 the 1st」はオリジナル版にあった、エステルとヨシュアの冒険の旅情感を3Dで表現――近藤社長インタビューでその魅力を紐解くの画像

クエスト数はオリジナル版から増えていたりするのですが、ものによっては掲示板で請け負うのではなく指定された場所で開始するものもあります。メインストーリーに関係ない場所に行こうとすると、そっちに今は行かないほうがいいよとよく言われるじゃないですか。それを社内ではストッパーと呼んでいるのですが、「空の軌跡 the 1st」はなるべく設置せずゲームを組んでいるんです。

だから必要ないのに入れてちょっと強い敵と戦うことができたり、先にこの後事件が起きる場所にズカズカ入っていって宝箱を回収できたり、たまにそこでイベントが仕込まれていたり、会話が仕込まれていたり。そういうところは「界の軌跡」とかには逆にないんですよ。

コンパクトに作られているからできることなんです。大がかりなゲームだと、使わないところのデータを作らないといけなかったりとか、そこにリソースが割かれてしまうこともあって、上手くいかないこともあります。

「空の軌跡」はドットだったこともあるのですが、その辺のバランスがやっぱり上手くできているんですよね。ゲームとしてのパッケージがしっかりできているので、そこは極力つぶさないようにしています。

ただ、そうは言っても移動は時間がかかるので、そのためにファストトラベルができるようになっています。歩いていかないと意味がないみたいなシーンでは封じていたりはするのですが。

3Dにすると移動の距離感が中々長いですよね。ドットはやっぱり一気に駆け抜けられるのですが、しっかり走るモーションでいくので実際にオリジナル版より時間がかかります。そのあたりの補助的に、地図を開いてもらって飛びたいところにいってもらって、クエストで移動したかったらそこはスキップできます。ハイスピードモードで歩いていただいても構いません。そこも自由です。

リベール王国は割と地形の起伏が激しいので、これは確かに車は発展しないなと感じると思います。だから基本的に移動手段が飛行船になります。

――そう考えると、「空の軌跡FC」はボリューム的にはコンパクトでしたよね。

近藤氏:オリジナル版はプレイ時間が40時間弱だと思うのですが、この間プログラマーミーティングでメインプログラマーが「空の軌跡 the 1st」をクリアするまで80時間かかったと言っていました。やっぱりマップが広いんですよね。探索系のものをある程度マップ上に入れ込んだからという理由もあるかもしれません。

マップの探索要素が過去のシリーズと比べても多いですし、そこをやってイベントもちゃんとボイスを聴きながらしっかり見ていって、クエストもちゃんとやるとオリジナルの倍かかるということがわかりました。やっぱりイベントを見ている時間が長いのかもしれません。昔は本当に表示される速度でスクロールさせていましたし、それはそれでオリジナルは小気味がいいんですよね。僕も監修のためにプレイし始めたら中々終わらなくて、一週間以上手を伸ばしていました。

――ちなみに「空の軌跡 the 1st」で描かれるのは「空の軌跡FC」と同じ部分という認識で問題ないでしょうか?

近藤氏:基本的には「空の軌跡FC」の部分を描いていて、細かいところに追加がある感じです。

「空の軌跡 the 1st」はオリジナル版にあった、エステルとヨシュアの冒険の旅情感を3Dで表現――近藤社長インタビューでその魅力を紐解くの画像

――今後発売に向けて期待して欲しい部分はありますか?

近藤氏:すごく言葉にしづらいのですが、やはり一番楽しんでいただきたいのは、エステルとヨシュアがリベール王国を旅していくというあの雰囲気や旅情感なんです。実際に故郷を出発して見知らぬ土地に行って、見たことのない人たちに出会って見たことのないものを見る。そして困難に立ち向かって、という昔のゲームに感じたものがあると思っています。

また、近日中に今お話したようなことを体験できる機会を設けようと思っています。本当に古き良きRPGになっていて、RPGを体験した時の感覚がちゃんと3Dで味わえるので、ぜひ確かめてみていただければと思います。

――最後にファンへのメッセージをお願いします。

近藤氏:やはり「空の軌跡」のリメイクはシリーズ完結の前にやっておきたかったんです。軌跡に興味を持ってくださったお客さんが入門してくれるような入口ができないかなとずっと思っていて、それは終わってからではなく終わる前だろうと。

また、これは社内の話になるのですが、軌跡シリーズは20年続いたからこそ、ちょっと慣れで開発してしまうようなところが出てきているんです。これはオンラインゲームの運営とかと似た問題だと思うのですが、そこに対してもう一度どういうゲームだったのか、というのをスタッフにも振り返って欲しいなという想いがあります。

気付いてみると、やはり昔のほうがしっかりやっていたところがたくさんあります。慣れでやってきている中で見失ったものが「空の軌跡」の中にはあったりするだろうというところもありました。実際に取り組んでみると、例えばコンパクトだけどしっかりしているところが見えてきます。

そういったものを培って、そこで振り返ったところで、しっかり今度は完結に向かって動いていくことをやっていきたいなと思っています。なので、「空の軌跡 the 1st」とそこを踏まえた上での軌跡シリーズの終盤戦にご期待いただければと思います。

――ありがとうございました。

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※画面は開発中のものです。

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