スクウェア・エニックスはPC用マーダーミステリーアクションゲーム「KILLER INN(キラーイン)」のクローズドβテストを実施する。本作は「狼チーム」と「羊チーム」に分かれ、生き残りをかけて競い合う非対称型のアクションゲームだ。6月7日に配信番組「Summer Game Fest 2025」でトレーラー映像が発表され、スクウェア・エニックスとTBSテレビのゲーム部門TBS GAMESのタッグで開発が進められていることが話題となった。

 最大の特徴はマーダーミステリーの要素を取り入れた、“高度な騙し合い”と“心理的な駆け引き”を基軸としたアクションゲームであるということだ。そんな本作は、現在Steamにてクローズドβテストの応募受付が開始されている。今回はクローズドβテストに先駆けて実施された、メディア向けの先行体験会でゲームを実機プレイする機会に恵まれたので、早速ゲームをプレイした感想やその手応えについてお届けしていきたい。

【『KILLER INN』(キラーイン)アナウンスメントトレーラー】

︎“狼”vs“羊”。24人で臨む究極の騙し合いゲーム

 「KILLER INN」は、謎に包まれた古城を舞台に、24人のゲストたちがサバイバルを繰り広げていく。8人の“狼”と16人の“羊”たちがお互いを騙し合い、疑心暗鬼になりながらも自チームを勝利に導いていくのだ。ゲーム開始の時点では誰が狼で誰が羊なのかが分からない。ひとつだけ明確であることは、自分が属しているチームが狼か羊かのどちらかであることだけ────。

 狼チームは自分たちの正体が悟られないよう、マップ中に点在する自分たちの証拠を隠滅しながら、羊チームのプレイヤーを屠る。そしてもう一方の羊チームは、死体や争ったと思われる痕跡から証拠を集めてプレイヤーを特定し、狼を倒す。プレイヤーが減る度に生き残ったプレイヤーの身分は自然と割れやすくなっていき、お互いの身分が判明している最終フェーズともなれば、そこからは生き残ったプレイヤー同士の殺し合いが始まる。

 チームそれぞれの勝利条件として共通しているのは「相手チームを全員倒す」こと。勝利条件そのものは至ってシンプルだが、その単純明快なゴールに行き着くまでに、マーダーミステリーのエッセンスが詰まっている。また、人狼ゲームのように細やかなプレイヤーコミュニケーションが必要かと思えば、ゲームの仕組み上、実はそこまでを求められないのもポイント。無論、ボイスチャットを用いてプレイヤー同士がお互いの会話から身分を炙り出すという駆け引きも楽しむことができる。

 さらに相手チームを全滅させる以外にも、チームごとの勝利条件が用意されており、これがゲームを進行する強制力として働く。たとえば、片方のチームが役割を果たさず、ゲームが上手く進行しないという問題を、もう1つの勝利条件が仕組みとしてこれを解決する。羊チームは、制限時間以内に古城の外に停めてある船に乗り込み脱出することでも勝利となるため、狼チームは逆にこれを阻止する必要がある。勝利条件が2種類ずつ備わることで、試合が有機的に動き続けるとも言えるだろう。次項では早速、実際のゲームプレイにおける流れを紹介していこう。

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